WSL 1.3.10の新機能と変更点
2023年6月13日にリリースされた「WSL 1.3.10」の新機能と変更点をピックアップします。ストアアプリケーション版WSL
ストアアプリケーション版「WSL」の詳細やインストール方法は、以下を参照してください。リリースノート
リリースノートは以下を参照してください。WSLの変更点
「WSL」の変更点をいくつか紹介します。1. /usr/lib/wsl/libのマウント設定
「/usr/lib/wsl/lib」が「rw(読み書き可)」でマウントされるようになりました。2. インスタンスの強制終了
インスタンスの強制終了時にタイムアウトが設定されるようになりました。3. vhdxのサポート改善
vhdxにスパースフラグを設定できるようになりました。4. /run/user/{user}のパーミッション設定
「/run/user/{user}」が書き込み可能になりました。5. メモリーの再利用/再活用
アイドルの検出及びキャッシュの削除によるメモリーの再利用機能を利用できるようになりました。この機能を有効にするには「%userprofile%\.wslconfig」ファイルに以下の設定を記述してください。
[experimental]
autoMemoryReclaim=true
autoMemoryReclaim=true
6. COMの競合状態の修正
サービス停止時にCOMが競合状態に陥る不具合が修正されました。7. 不足コンポーネントのインストール
「wsl.exe --install」実行時に必要に応じて不足しているコンポーネントがインストールされるようになりました。8. wslserviceがクラッシュする不具合の修正
「.wslconfig」を解析している時にwslserviceがクラッシュしうる不具合が修正されました。9. ディストリビューションのエクスポートとインポート
root名前空間の「/etc/passwd」が使用されないようにするため、ディストリビューションのエクスポートとインポート時に「--numeric-owner」オプションが使用されるようになりました。これにより改善する問題は、以下を参考にしてください。
10. wslconfigの改善
「wslconfig」が無効なキーを検出した時にそのキーを出力するようになりました。11. localhostのリレー作成
「localhost」のリレー作成のエラーが警告(致命的なエラーではない)に変更されました。これにより改善する問題は、以下を参考にしてください。
- after wsl --update: wsl and wslconfig /list return "%1 is not a valid Win32-Application." both give errorcode 0x800700c1 my problem
- after wsl --update: wsl and wslconfig /list return "%1 is not a valid Win32-Application." both give errorcode 0x800700c1
12. guiApplicationsの修正
「.wslconfig」で「guiApplications=false」を設定した時の振る舞いが修正されました。13. localhostのフォワーディングに関する不具合の修正
「localhost」のフォワーディングに関する不具合が修正されました。これにより改善する問題は、以下を参考にしてください。
14. /mnt/wslg が /run/user で利用可能に
「/mnt/wslg」を「/run/user」で利用できるように修正されました。これにより改善する問題は、以下を参考にしてください。
15. その他ソフトウェアのアップデート
その他ソフトウェアのアップデートされました。- Microsoft.WSL.Kernel 5.15.90.2-3
- Microsoft.WSLg 1.0.54
- MSRDC 1.2.4240
- Microsoft.DXCore.Linux 10.0.25880.1000-230602-1350.main
「Linux kernel」のアップデートではSCSIの修正が入っており、これによりWSLの起動時間が短縮されています。