Ubuntu Studio 26.04 LTS の新機能と変更点
リリースノートから Ubuntu Studio 26.04 LTS の新機能と変更点を紹介します。Ubuntu Studio のリリース情報
Ubuntu Studio 26.04 LTS のリリース情報です。- 公式サイト:Ubuntu Studio
- リリースアナウンス:Ubuntu Studio 26.04 LTS Released
- リリースノート:ReleaseNotes
Ubuntu Studioの特徴
Ubuntu Studio は動画制作や音楽制作、ライブ配信などクリエイター向けの環境を提供するUbuntu の公式フレーバーです。デスクトップ環境に KDE Plasma を採用しており、Kubuntu 上にクリエイター向けの環境を構築したOSと思えば分かりやすいでしょう。
他の公式フレーバーのほとんどはデスクトップ環境に着目したOSですが、Ubuntu Studio はクリエイターの作業や環境に着目したOSです。
公式フレーバー
公式フレーバーは Ubuntu と開発プロセスやリソース、インフラを共有しているUbuntuベースの Linux ディストリビューションであり、Ubuntu ファミリーの一員です。Ubuntu と密接に連携して開発されていますが、公式フレーバーごとにプロジェクトやコミュニティー、そして公式サイトが存在します。
Ubuntu と共通する新機能や変更点、Ubuntu Studio のディスクイメージのダウンロードは、下記の Ubuntu のリリース情報を参照してください。
Ubuntu のリリース情報
Ubuntu 26.04 LTS のリリース情報は、以下を参照してください。Ubuntu Studio 26.04 LTS のディスクイメージも以下からダウンロード可能です。
Ubuntu 26.04 LTS のリリースノートは、以下を参照してください。
- リリースノート:ReleaseNotes
その他 Ubuntu 26.04 LTS の新機能と変更点は、以下を参照してください。
Kubuntu のリリース情報
Ubuntu Studio は Kubuntu ベースのデスクトップ環境を提供しています。Kubuntu 26.04 LTS の新機能と変更点は、以下を参照してください。
サポート期間
Ubuntu Studio 26.04 LTS は LTS リリースであり、3年間の長期サポート期間が提供されます。Ubuntu Studio 26.04 LTS は2026年4月にリリースされたため、2029年4月までサポートされます。
以前のバージョンからアップグレード可能
以下のバージョンから、直接 Ubuntu Studio 26.04 LTS へアップグレード可能です。- Ubuntu Studio 25.10
- Ubuntu Studio 24.04 LTS(Ubuntu 26.04.1 LTS リリース後)
アップグレード方法は、以下を参照してください。
ディスクイメージのサイズについて
Ubuntu Studio 26.04 LTS のディスクイメージのサイズは4GBを超えています。ディスクイメージを保存する時は
4GB以上のファイルを保存できない FAT32 のようなファイルシステムでフォーマットした USB メモリー等にディスクイメージを保存することはできません。同様に1層の標準的な DVD メディアに書き込むこともできません。
ディスクイメージを持ち運ぶ時は、4GB以上のファイルを保存できるファイルシステムでフォーマットした 8GB 以上の USB メモリー等を利用してください。
チェックサムを確認を
ダウンロードしたディスクイメージは、事前にチェックサムを確認して、正常にダウンロードできているか確認してください。ライブメディアを作成する時は
ディスクイメージからライブメディアを作成する時は、8GB 以上の USB メモリーか、2層の DVD メディアを利用してください。デスクトップレイアウト
デスクトップの外観や構成を決める3種類のデスクトップレイアウトが用意されました。- トップにパネルを配置する従来の Ubuntu Studio レイアウト
- グローバルメニューやドックを配置する macOS 風のレイアウト
- 下部にパネルを配置する Windows 風のレイアウト
これらのデスクトップレイアウトは以前紹介していますので、以下を参考にしてください。
Ubuntu Studio Installer
Ubuntu Studio Installer は Ubuntu や他の公式フレーバーに Ubuntu Studio のマルチメディア環境を導入するためのアプリです。デスクトップ環境はそのままに、Ubuntu Studio のマルチメディア環境を導入できます。
Ubuntu Studio Installer が作り直され、モダンなアプリになりました。
GTK 4 と Qt 6 フロントエンド搭載
GUI は GTK 4 と Qt 6 の両方に対応したフロントエンドを搭載しており、ユーザーが使用しているデスクトップ環境に合わせて自動的に最適なインターフェースが使用されるようになっています。GTK 4
Qt 6
また日本語を含む21言語にローカライズされています。
Ubuntu Studio Audio Configuration
Ubuntu Studio Audio Configuration はオーディオ設定を変更するためのアプリです。こちらも Ubuntu Studio Installer と同様に作り直され、モダンなアプリになりました。
GTK 4 と Qt 6 フロントエンド搭載
こちらも Ubuntu Studio Installer と同様に GUI は GTK 4 と Qt 6 の両方に対応したフロントエンドを搭載しており、ユーザーが使用しているデスクトップ環境に合わせて自動的に最適なインターフェースが使用されるようになっています。FFADO FireWire デバイスのサポート
FFADO FireWire デバイスがサポートされました。FireWire 自体は古いインターフェースですが、FireWire デバイスが必要なプロのミュージシャンやオーディオエンジニアにとって、このサポートにより使い勝手が向上しました。
PipeWire 設定の改善
PipeWire のサンプリングレートやバッファサイズの設定をドロップダウンメニューから選択できるようになり、使い勝手が向上しました。その他の変更点
その他の変更点です。サウンドテーマの変更
従来は Ocean サウンドテーマを採用していましたが、Borealis サウンドテーマに変更されました。Borealis サウンドテーマは、Ubuntu Studio 7.10 の時に使用していたサウンドテーマです。
ライブセッション環境の改善
ライブセッションでスクリーンセーバーやロック画面にならないように改善されました。SDDM テーマの改良
ログイン画面で使用される SDDM テーマが改善され、ログインボックスのカラーやアクティビティースピナーのデザインが調整されました。スプラッシュスクリーン
スプラッシュスクリーンは Ubuntu Studio のロゴが回転するデザインに変更されました。アプリの変更点
アプリの変更点です。プリインストールから削除
以下のアプリは GTK 2 に依存するアプリであり、Debian が GTK 2 を削除する方針を出しており、このタイミングでプリインストールから外されることになりました。- phasex
- alsa-tools-gui
- mudita24
- invada-studio-plugins-lv2
- ir.lv2
- xsynth-dssi
メディアプレーヤーの変更
デフォルトのメディアプレーヤーが Haruna から VLC に変更されました。仮想 MIDI キーボードアプリの変更
仮想 MIDI キーボードアプリが jack-keyboard から vmpk に変更されました。スキャンアプリの変更
スキャンアプリが Skanlite から Skanpage に変更されました。Skanpage は複数ページのドキュメントスキャンに対応し、一般的な形式のドキュメントや画像として保存できます。
rubberband-lv2 へ移行
rubberband-ladspa から rubberband-lv2 へ移行しました。rubberband-lv2 は高品質なタイムストレッチ及びピッチシフト機能をLV2プラグインとして提供します。
新しく登場したアプリやソフトウェア
新しく登場したアプリやソフトウェアです。Loopino
Loopino はクリエーター向けのオーディオサンプラーです。ドラッグ&ドロップによるサンプルの読み込みやリアルタイム録音、ADSR エンベロープ、フィルター機能、エフェクト機能といった機能を提供しています。
Loopino はスタンドアロンアプリとして利用することもできますが、CLAP プラグインや VST2 プラグインとしても利用できます。
DistroAV
DistroAV(OBS-NDI) は OBS Studio で NDI(ネットワークオーディオ/ビデオ)を利用できるようにし、ローカルネットワーク経由で高品質かつ低遅延のマルチトラックオーディオ及びビデオストリーミングを可能にします。ライブストリーミングやネットワーク映像制作環境に最適です。
DistroAV はプリインストールされていませんが、以下のコマンドでインストール可能です。
sudo apt install distroav
snd-hdspe
snd-hdspe は RME HDSPe PCIe サウンドカード(MADI/AES/RayDAT/AIO/AIO Pro)向けの改良版ドライバーです。改良版ドライバーは新しいバージョンの Linux kernel との互換性や、標準的な ALSA インターフェースを通じてハードウェア制御を拡大する機能を提供しています。
snd-hdspe はプリインストールされていませんが、以下のコマンドでインストール可能です。
sudo apt install alsa-hdspe-dkms
Plasma PipeWire Settings
Plasma PipeWire Settings は PipeWire の設定変更ウィジェットです。PipeWire の設定ファイルを変更することなく、クオンタムやサンプリングレートの設定をその場で変更できます。
Plasma Window Title Applet
アクティブなウィンドウのタイトルをパネルに表示するアプレットです。macOS 風テーマで使われる従来のデスクトップレイアウトを好むユーザーに向けたアプレットです。
最小インストール
Ubuntu Studio で Ubuntu Studio 24.10 以降、OS の最小インストールに対応しています。自分で環境を構築していきたいユーザーのために
ユーザーによってはフルインストールより。最小構成から自分で利用するソフトウェアをインストールしていきたいユーザーもいるかと思います。そんなユーザーにおすすめのインストール方法が、最小インストールです。
最小インストールは Ubuntu Studio インストール時に、インストール画面から選択できます。
もちろん同じ画面から従来のフルインストールも選択できます。
Ubuntu Studio Installer で必要なソフトウェアのインストールを
最小インストールで Ubuntu Studio をインストールした後、ユーザーは Ubuntu Studio Installer を利用して必要などソフトウェアをインストールすると良いでしょう。TLP はインストールしないこと
TLP は(Tuned for Linux Power)電源管理を行うソフトウェアです。ノート PC で TLP を活用しているユーザーは多いでしょう。
power-profiles-daemon と競合する
しかし TLP をインストールすると、同様の役割を持つ power-profiles-daemon と競合します。Ubuntu Studio では電源管理に power-profiles-daemon を採用しています。
power-profiles-daemon は KDE Plasma が要求するソフトウェアであり、Ubuntu Studio では power-profiles-daemon を利用してユーザーに電源管理の機能を提供しています。
power-profiles-daemon はアンインストールしない
TLP と競合するからと言って、power-profiles-daemon をアンインストールしないでください。power-profiles-daemon をアンインストールすると ubuntustudio-desktop-core も削除され、デスクトップを構成するソフトウェア群が自動削除の対象となり、最悪デスクトップ環境が崩壊します。
TLP はサポート対象外
そのため Ubuntu Studio では、TLP はサポート対象外としています。電源プロファイルを使用
Ubuntu Studioで電源管理を行う場合、システムトレイにある電源管理メニューから電源プロファイルを切り替えてください。CPU の電力管理
ちなみに CPU の電力管理(パフォーマンス/省電力管理)に cpupowergui をプリインストールしています。CPU のパフォーマンスを調整したい場合は、cpupowergui を活用するのもよいでしょう。
既知の問題
既知の問題です。初ログイン時にオーディオ設定のために再起動が必要
初回ログイン時に適切なオーディオ設定を反映するため、PC の再起動を促すメッセージが表示されます。メッセージに従って PC を再起動してください。
これはオーディオアプリが適切に動作するために必要な回避策です。





