Ubuntu 26.04 LTS の新機能と変更点・既知の問題
リリースノートから、Ubuntu 26.04 LTS の新機能と変更点を紹介します。リリース情報
Ubuntu 26.04 LTS のリリース情報は、以下を参照してください。Ubuntu 26.04 LTS のリリースノートは、以下を参照してください。
- リリースノート:ReleaseNotes
ここでは主に Ubuntu Desktop の内容を中心にピックアップします。
Ubuntu やシステム全般
Ubuntu やシステム全般に関する内容です。Ubuntu のサポート期間
Ubuntu 26.04 LTS は5年間のサポート期間が提供され、2031年4月までサポートされます。またLTSリリースの Ubuntu は、Canonical が提供する商用サポートサービス Ubuntu Pro の対象になります。
Ubuntu Pro を導入することで、Ubuntu 26.04 LTS のサポート期間を最大15年間に延長することもできます。
Ubuntu Pro が提供するサポートサービスの内一部のサービスは、無料で利用できる無料枠もあります。
システム要件
Ubuntu Desktop 26.04 LTS を快適に利用するには、以下のハードウェアスペックが必要です。- 2GHz以上のデュアルコア CPU
- 6GB 以上のメモリー
- 25GB 以上のストレージ
ハードウェアスペックが不十分な PC には、軽量な公式フレーバーである Xubuntu や Lubuntu を利用してください。
ツールチェーンのアップデート
ツールチェーンがアップデートされました。- glibc 2.43(ISO C23 サポート)
- LLVM 21
- Rust 1.93.1
- Zig 0.15.2
- .NET 10
OpenJDK
デフォルトの OpenJDK に OpenJDK 25 が採用されました。OpenJDK 25 は、AMD64、ARM64、S390X、PPC64EL の各アーキテクチャにおいて TCK(Technology Compatibility Kit)認証を取得しています。
この認証により、OpenJDK 25 が Java の標準仕様に準拠しており、他の Java 実装との相互運用性が保証されます。
.NET
Ubuntu 公式リポジトリーから .NET 10 をインストールできるようになりました。端末から以下のコマンドを実行すれば、 .NET 10 をインストールできます。
sudo apt install dotnet10
.NET 8 や .NET 9 が必要なユーザーは、.NET Backports PPA を導入し、.NET Backports PPA から .NET 8 や .NET 9 をインストールできます。
.NET Backports PPA から提供される .NET のメンテナンスはベストエフォートであり、アップストリームのサポート期間に準じる点は留意ください。
また Snap 版 .NET も利用可能です。
NetCoreDbg
Snap Store に NetCoreDbg が登場しました。これにより Ubuntu に簡単に .NET デバッガーをインストールし、利用できるようになりました。
NetCoreDbg は、ブレークポイント、ステップ実行、変数の確認といった機能を提供する、.NET アプリケーション向けクロスプラットフォームデバッガーです。
MSBuild Structured Log Viewer
Snap Store に MSBuild Structured Log Viewer が登場しました。MSBuild Structured Log Viewer は、MSBuild のバイナリーログファイルからビルド実行の情報を取得し、ビルドプロセスの可視化や問題の調査及び解析が可能です。
Rust と cargo-auditable
Launchpad 上でビルドされる Rust パッケージは、オプトインで cargo-auditable がサポートされました。cargo-auditable を有効にすれば、バイナリーのコンパイルに使用された依存関係の情報を含む JSON 形式のメタデータが、バイナリーのヘッダーセクションに埋め込まれるようになります。
Rust クレートで CVE(脆弱性)が発見された時に、このメタデータはを活用することで、ユーザーやシステム管理者は即座にバイナリーが影響を受けていないかどうかを確認することができます。
例えば sudo-rs では、以下のようなメタデータが含まれています。
{
"format": 1,
"packages": [
{
"name": "glob",
"source": "crates.io",
"version": "0.3.2"
},
{
"name": "libc",
"source": "crates.io",
"version": "0.2.174"
},
{
"name": "log",
"source": "crates.io",
"version": "0.4.27"
},
{
"dependencies": [0, 1, 2],
"name": "sudo-rs",
"root": true,
"source": "local",
"version": "0.2.8"
}
]
}Ubuntu では以下の Rust パッケージで cargo-auditable が有効になっています。
- alacritty
- bat
- du-dust
- eza
- fd-find
- hyperfine
- ripgrep
- sd
- sudo-rs
Rust パッケージの開発者には、cargo-auditable の有効化が推奨されます。
cargo-auditable の説明については、以下のドキュメントを参照してください。
fwupd
fwupd はデバイスのファームウェアをアップデートするソフトウェアです。例えば PC の UEFI ファームウェアのアップデートがこれに該当します。
ストレージが TPM によるディスク全体の暗号化(FDE)を使用して暗号化されている場合、ファームウェアをアップデートする前に、リカバリーキーの確認画面が表示されるようになりました。
これはファームウェアのアップデート後に PC を再起動した時に、リカバリーキーが要求されるケースがあるためです。
パスワードフィードバックの有効化
sudo-rs でパスワードフィードバックがデフォルトで有効になりました。パスワードフィードバックの設定変更含め詳しい内容は、以下を参照してください。
TPM/FDE のサポート改善
TPM によるディスク全体の暗号化(FDE)が改善され、TPM/FDE を利用可能なハードウェアで扱いやすさが改善されました。- Ubuntu Desktop Installer は TPM/FDE を利用したいユーザーに、従来よりも分かりやすい案内と事前準備機能を提供するようになりました。
- PIN 機能が完全に統合され、PIN 機能を利用しやすくなりました。
- システム全体で、ユーザーに表示するメッセージの分かりやすさが向上しました。
- ファームウェアの更新などユーザーが重要な操作を行う時に、リカバリーキーの画面を表示するなど、セキュリティーが強化されました。
TPM/FDE 機能にはまだいくつか制限が残っています。
TPM/FDEに関する制限は、以下を参照してください。
systemd
systemd 259.5 が採用されました。cgroup v1 がサポートされなくなり、System V サービススクリプトが非推奨になりました。
暗号ライブラリーのアップデート
暗号ライブラリーがアップデートされました。- OpenSSL LTS 3.5.6
- GnuTLS 3.8.12
- NSS 3.120
- libgcrypt 1.12.0
- libsodium 1.0.18 (libsodium 1.0.21 由来のセキュリティー修正含む)
NVIDIA CUDA Toolkit がインストール可能に
Ubuntu 公式リポジトリーから NVIDIA CUDA Toolkit をインストールできるようになりました。以下も参考にしてください。
CUDA ランタイムのインストールも簡単に
Ubuntu をターゲットにする開発者は CUDA ランタイムへの依存を宣言するだけで、簡単に CUDA ランタイムのインストールを指定できるようになります。インストール環境と互換性を提供
Ubuntu はサポートされている幅広い NVIDIA GPU 対し、CUDA ランタイムのインストールと互換性を管理及び提供します。NVIDIA CUDA Toolkit をインストールするには
NVIDIA CUDA Toolkit をインストールするには、端末から以下のコマンドを実行してください。sudo apt install cuda-toolkit
AMD ROCm がインストール可能に
Ubuntu 公式リポジトリーから AMD ROCm 7.1.0 をインストールできるようになりました。2種類のメタパッケージ
Ubuntu では、AMD ROCm のライブラリーセットをインストールしやすいように、以下の2種類のメタパッケージを提供しています。- rocm
- rocm-dev
エンドユーザー向けアプリの依存関係で AMD ROCm を指定する場合は、メタパッケージではなく必要なパッケージのみを直接指定しましょう。
rocm メタパッケージ
rocm はバイナリーやヘッダー含めすべてのAMD ROCm のソフトウェアスタックをインストールするメタパッケージです。rocm をインストールする場合、端末から以下のコマンドを実行してください。
apt install rocm
rocm はすべてのAMD ROCm のソフトウェアスタックをインストールするため、巨大なパッケージセットになります。
ベンチマークやテストなどフルセットの機能が必要な場合かつ、インストールサイズが問題にならない環境で推奨されます。
rocm-dev メタパッケージ
rocm-dev は AMD ROCm 対応アプリの開発に必要な開発用ライブラリーとヘッダーファイルのみをインストールします。rocm-dev をインストールする場合、端末から以下のコマンドを実行してください。
apt install rocm-dev
AMD ROCm の Canonical によるテスト
AMD ROCm は Canonical の CI/CD や autopkgtests で定期的にテストされており、加えて llama.cpp や pytorch、Blender、Lemonade Server などユーザー空間で動作するアプリでもテストしています。テスト対象の GPU
現在 Canonical の CI/CD でテスト対象になっている GPU は以下の一部ですが、今後対象が拡大される予定です。| GFX ISA | Hardware Family | CI Status |
|---|---|---|
| gfx908 | Instinct™ MI-100 | YES |
| gfx90a | Instinct MI-210, MI-250 | |
| gfx942 | Instinct MI-300, MI-325 | |
| gfx1030 | Navi21 / Radeon™ RX6900 Series, Pro V620 | |
| gfx1100 | Navi31 / Radeon RX7900 Series | |
| gfx1101 | Navi32 / Radeon RX7700 Series | |
| gfx1151 | Strix Halo / Ryzen AI MAX 300 Series (Radeon 8040S, 8050S, 8060S) | YES |
| gfx1200 | Navi48 / Radeon RX9060 | |
| gfx1201 | Navi44 / Radeon RX 9070XT, AI PRO R9700 | YES |
ただし現時点で gfx908 と Blender との組み合わせでテストに失敗しています。
この問題は現在調査中です。
利用可能な AMD ROCm ライブラリー
利用可能な AMD ROCm ライブラリーの一覧です。ソースパッケージ名で列挙しています。
- amdsmi
- hipblas
- hipblas-common
- hipblaslt
- hipcub
- hipfft
- hipify
- hiprand
- hipsolver
- hipsparse
- miopen
- pkg-rocm-tools
- rccl
- rocblas
- rocalution
- rocm-cmake
- rocm-core
- rocdbgapi
- rocfft
- rocm-hipamd
- rocminfo
- rocm-llvm
- rocm-smi-lib
- rocprim
- rocr-runtime
- rocrand
- rocsolver
- rocsparse
- rocthrust
- roctracer
Lemonade Server をインストールするには
Lemonade Server はローカルで動作する推論サーバーです。LLM や AI モデルを実行できます。
AMD の GPU や NPU、CPU を幅広くサポートしています。
またフロントエンドアプリから利用できるようにするため、幅広く利用されているの API を提供しており、Ollama に似た仕組みを持っています。
Snap 版をインストールするには、端末から以下のコマンドを実行してください。
sudo snap install lemonade-desktop
deb 版をインストールするには、端末から以下のコマンドを実行してください。
sudo apt install lemonade-desktop
Linux kernel 7.0
安定版の Linux kernel 7.0 が採用されました。Rust が本格採用に
今まで Rust による実装は試験的な導入でしたが、Rust が本格採用になりました。Intel Core Ultra Series 3 のサポート改善
Intel Core Ultra Series 3(Panther Lake)のサポートが改善され、Intel Xe3 内蔵 GPU 及び NPU(Neural Processing Unit)向けの最適化が含まれています。cgroupfs のマウントオプション
cgroupfs は以下のマウントオプション付きでマウントされるようになりました。- nsdelegate
- memory_recursiveprot
- memory_hugetlb_accounting
IgH EtherCAT モジュールと Generic ドライバーの統合
IgH EtherCAT モジュールと Generic ドライバーが統合されました。これらのモジュールは産業向け EtherCAT ネットワークにリアルタイム性能を提供します。
リアルタイムカーネルが利用可能に
PREEMPT_RT パッチがアップストリームに取り込まれため、Ubuntu 公式リポジトリーの main リポジトリーからリアルタイムカーネルを利用できるようになりました。つまり Ubuntu Pro を利用していなくても、誰でもリアルタイムカーネルを利用できるようになりました。
ライブパッチの ARM64 対応
Linux kernel のライブパッチサービスが ARM64 アーキテクチャーでもサポートされました。ZFS のアップデート
ZFS が最新版の ZFS 2.4.1 にアップデートされました。Ubuntu kernel は予め ZFS カーネルモジュールを同梱しており、すぐに ZFS を利用できるようになっています。
DOCA-OFED カーネルモジュール
DOCA-OFED カーネルモジュールが Ubuntu の generic カーネル含め一部の Ubuntu kernel で利用できるようになりました。その他の変更点
前バージョンの Ubuntu 25.10 では、Linux kernel 6.17 が採用されていました。Linux kernel 6.17 以降から Linux kernel 7.0 までの Linux kernelの変更点は、以下を参考にしてください。
Ubuntu Desktop
Ubuntu Desktop の変更点です。GNOME 50
Ubuntu Desktop 26.04 LTS ではデスクトップ環境に最新版の GNOME 50 を採用しています。GNOME 50 の新機能と変更点は、以下を参照してください。
システムモニターアプリの変更
システムモニターアプリが Resources に置き換えられました。Resources はシステムモニターアプリのようにシステムリソースをモニタリングするアプリです。
CPU やメモリー、GPU、ネットワーク、ストレージ、電力使用量など、システムリソースの使用状況を確認できます。
プロセスではアプリ単位でプロセスを確認することもできます。
GPU では GPU の使用量に加え、動画エンコード及び動画デコード時の使用量や、GPU メモリーの使用量も確認できます。
他にも NPU(Neural Processing Unit)の利用状況の表示や、CPU/GPU/メモリーのクロック数の表示など、ハードウェアの利用状況を把握するのに役立ちます。
GNOME Shell のグローバル検索から Snap アプリの検索が可能に
GNOME Shell のグローバル検索から Snap アプリの検索が可能になりました。検索結果から Snap アプリをクリックすればアプリセンターが起動し、アプリの詳細情報やアプリのインストールが可能です。
この機能の有効・無効を切り替えるには、「設定」アプリの「検索」設定画面で「アプリセンター」の有効・無効を切り替えてください。
GNOME Shell のグローバル検索からウェブ検索が可能に
GNOME Shell のグローバル検索からデフォルトのウェブブラウザーでウェブ検索が可能になりました。検索結果結果をクリックすれば、ブラウザーで検索を実行します。
この機能の有効・無効を切り替えるには、「設定」アプリの「検索」設定画面でウェブブラウザーの有効・無効を切り替えてください。
Yaru テーマのアップデート
Yaru テーマはアップストリームの GNOME テーマに近いデザインに変更されました。多くのアイコンのデザインが変更されています。
Snap アプリとデスクトップの連携強化
XDG Desktop Portal を使用している Snap アプリでは、デスクトップとの統合・連携機能が強化されました。ユーザーは Snap アプリのアクセス権限を完全に管理でき、Snap アプリは隔離された環境の外側にあるリソースへシームレスにアクセスできるようになりました。
これにより Snap アプリは他のデスクトップアプリでシステム上の任意のファイルやディレクトリーを開けるようになりました。
例えば Snap アプリからファイルマネージャーを利用して、ファイルの場所に関係なく任意のファイルを開くことができます。
これはドラッグ&ドロップでも同様です。
また、カメラや通知、USB など XDG Desktop Portal を利用してこれらの機能にアクセスできます。
Snap アプリの XDG Desktop Portal のアクセス権は、「設定」アプリの「アプリ」設定画面で制御できます。
ターミナルアプリにカラーパレットの追加
ターミナルアプリ(Ptyxis)に、視認性に優れた Ubuntu カラーパレットが追加されました。このカラーパレットは Ptyxis 50.1-1ubuntu2 で利用可能であり、Ubuntu 26.04 LTS のリリース後すぐに、このバージョンの Ptyxis をアップデートで提供する予定です。
Ubuntu Insights が設定アプリに統合
Ubuntu Insights はソフトウェアのエラー報告や、システムのレポートやレポートプレビューを行う仕組みです。Ubuntu Insights の設定機能が設定アプリに統合されました。
Ubuntu Insights の設定は、「プライバシーとセキュリティー」設定画面の「テレメトリー」設定画面にあります。
この設定画面は従来の診断パネルを置き換えています。
Ubuntu Insights の同意機能の実装
Ubuntu アップグレード後に、Ubuntu Insights によるシステム情報の収集の同意を求める確認画面が表示されるようになりました。この確認画面は、Ubuntu Insights の同意設定がまだ行われていない場合、またはその他の理由で再確認が必要と判断された場合にのみ表示されます。
指紋認証の改善
libfprint ライブラリーは、SDCP(Secure Device Connection Protocol)を使用するドライバーや、多数の新しいデバイスをサポートするようになりました。SDCP を使用するドライバーは、ベンダー独自の TOD(Touch OEM Driver)ドライバーが該当します。
画像読み込みのサンドボックス化
今まで画像ファイルの読み込みに gdk-pixbuf ライブラリーでは、ライブラリーに内蔵された画像パーサーを使用していましたが、Ubuntu 26.04 LTS では内蔵画像パーサーの代わりに glycin 画像パーサーを使用するようになりました。glycin は画像の読み込みをサンドボックス化するため、従来の内蔵画像パーサーでよく発見された特定の種類の脆弱性を回避でき、セキュリティーが向上しています。
これにより gdk-pixbuf ライブラリーを使用している Ubuntu 向けアプリ(約700パッケージ)は glycin を使用することになるため、それらのアプリでセキュリティーが向上します。
GNOME オンラインアカウントから Google Drive のサポート削除
GNOME オンラインアカウントから Google Drive のサポートが削除されました。これによりデスクトップとの連携機能が利用できなくなり、例えばファイルアプリから Google Drive をマウントできなくなりました。
これは機能の実現に必要な libgdata がメンテナンスされておらず、セキュリティーリスクがあったため、削除されました。
引き続きウェブブラウザーから Google Drive へアクセスすることは可能です。
PreLogin と PostSession スクリプトの非サポート
PreLogin と PostSession スクリプトはサポートされなくなりました。これは GNOME で X11 をサポートするコードの削除と共に削除されました。
- PreLogin/PostSession session scripts are still needed and used in Wayland, but were dropped in X11 cleanup
- PreLogin/PostSession session scripts are still needed and used in Wayland, but were dropped in X11 cleanup
これらのスクリプトは企業環境において、以下の用途で利用されることがあります。
- サーバーへのログイン時及びサーバーからのログアウト時、ユーザーのホームディレクトリーと同期する
- ログアウト後に機密データを削除する
引き続き相当の機能を利用したい場合は、PAM セッションモジュールを実装してください。
これまで GDM の PreLogin、PostLogin、PreSession、PostSession スクリプトから実行していた処理は、代わりに pam_exec モジュールから実行可能です。
NVIDIA GPU の不具合修正
NVIDIA GPU を搭載した PC の Wayland セッションで、サスペンドから復帰した時に、画面の表示が乱れたりフリーズすることがありました。この現象はプライマリー GPU に NVIDIA GPU を使用しているデスクトップ PC でよく起きる現象です。
この不具合が修正され、サスペンドから復帰した時に発生する画面表示の乱れやフリーズが解消されました。
Ubuntu Desktop Installer がスクリーンリーダーに対応
Ubuntu Desktop Installer がスクリーンリーダーに対応しました。- Screen reader enabled during install but not enabled after install
- Screen reader too incomplete in installer
ボリュームのマウント位置の変更
今まで /media ディレクトリー内にマウントされていたボリュームは、/run/media ディレクトリー内にマウントされるようになりました。これにより以下の利点が得られるようになりました。
- 読み取り専用のルートファイルシステムのサポート改善
- 他の Linux ディストリビューションやアップストリームのデフォルト設定と足並みが揃えられる
- /run は tmpfs 上に構築されており、別途クリーンアップ処理が不要である
シェルスクリプト等でボリュームのマウント先を /media で決め打ちしている場合、このような処理は動作しなくなるため、修正が必要になります。
cgroup v1 の非サポート
systemd 259 で cgroup v1 はサポートされません。アップグレード不可
cgroup v1 を使用している Ubuntu のインストール環境は、Ubuntu 26.04 LTS へアップグレードできません。コンテナーの制限
cgroup v1 を使用しているホスト環境で、Ubuntu 26.04 LTS のコンテナーワークロードは実行できません。同様に Ubuntu 26.04 LTS のホスト環境は、cgroup v1 を必要とするコンテナーワークロードは実行できません。
例えば Ubuntu 18.04 LTS より前のバージョンを実行するケースが該当します。
Ubuntu 既知の問題
Ubuntu の既知の問題です。mkdir で ACL が適切に継承されない
mkdir で ACL(POSIX Access Control List)が親ディレクトリーから適切に継承されない場合があります。ディレクトリーに ACL が設定されており、mkdir -p でディレクトリーパスを指定してディレクトリーを作成すると、作成されたディレクトリーは ACL を適切に継承しません。
この結果、ディレクトリーは本来よりも緩く広範なアクセス権が設定されてしまう場合があります。
- mkdir creates child directories with setuid+sticky bits (mode 05775) when parent has default POSIX ACLs
- acl: FTBFS in resolute due to mkdir ACL and permission issues
この問題は Rust 版 coreutils 由来の問題であり、Ubuntu 25.10 でも発生します。
rust-coreutils の脆弱性
現在以下の rust-coreutils 脆弱性が明らかになっています。事前に脆弱性の評価と、必要に応じて対応策や回避策を検討しておきましょう。
- CVE-2026-35341
- CVE-2026-35344
- CVE-2026-35345
- CVE-2026-35348
- CVE-2026-35350
- CVE-2026-35351
- CVE-2026-35352
- CVE-2026-35354
- CVE-2026-35357
- CVE-2026-35359
- CVE-2026-35360
- CVE-2026-35363
- CVE-2026-35364
- CVE-2026-35367
- CVE-2026-35368
- CVE-2026-35370
- CVE-2026-35371
- CVE-2026-35373
- CVE-2026-35374
- CVE-2026-35377
Ubuntu Desktop 既知の問題
Ubuntu Desktop の既知の問題です。ライブセッションがローカライズされない
ライブセッションを起動する際、最初に言語選択画面が表示されます。しかし各言語でローカライズされたライブセッションで起動せず、英語環境でデスクトップが起動します。
この不具合の詳細は、以下を参照してください。
ローカライズされていなくても日本語など英語以外の言語でインストールすることも可能ですが、その場合は言語パックのダウンロードにインターネット接続が必要になります。
スクリーンリーダーの無効になっている
インストーラーはスクリーンリーダーをサポートしています。しかしスクリーンリーダーが必要なユーザーにとって、インストーラーのアクセシビリティー設定画面でスクリーンリーダーが有効になっていないと、操作が難しくなります。
この状況でスクリーンリーダーを有効にするには、Super + Alt + S キーを押してください。
Super キーとは Windows キーや Commandキーのことです。
OEM インストールの非サポート
現時点でまだ OEM インストールはサポートされていません。GTK 4 アプリが正常に表示されない
3Dアクセラレーションを有効にした VirtualBox や VMWare 環境で、デスクトップの壁紙含め GTK 4 アプリが正常に表示されません。この不具合の詳細は、以下を参照してください。
以前のデザインの Ubuntu フォントをインストールしても反映されない
以前のグリフデザインの Ubuntu フォント(ubuntu-fonts-classic)をインストールしても、UI に Ubuntu フォントが反映されません。この現象を回避するには Tweaks(gnome-tweaks)をインストールしてフォント設定を開き、インターフェースのテキスト設定で Ubuntu を選択してください。
この不具合の詳細は、以下を参照してください。
TPM/FDE の既知の問題と制限
TPM/FDE(TPM を利用したディスク全体の暗号化)に関する既知の問題と制限です。サポート対象外と判断されてしまう
TPM/FDE がサポートされているシステムであるにも関わらず、TPM/FDE に対応していない判断されてしまうことがあります。キーボードレイアウトの問題
起動時に表示される PIN もしくはパスフレーズを入力する画面では、システムでカスタムキーボードレイアウトを設定していても、キーボードレイアウトが正しく反映されないことがあります。この問題に対応するには、snapd 2.75 にアップデートしてください。
PIN やパスフレーズを変更できなくなる
もし PIN やパスフレーズを忘れてしまいシステムをリカバリーキーで起動した場合、PIN やパスフレーズを変更したり削除できなくなります。もしそうなった場合、それ以降システムの起動では、リカバリーキーを使用してシステムを起動しなければならなくなります。
ディスクの再暗号化は非サポート
現在ディスクの再暗号化はサポートされていません。自己修復機能や修復オプションが利用できない
インストール後にシステムが正常に動作しなくなった場合に利用できる自己修復機能や修復オプションは提供されていません。一部のドライバーがない
TPM/FDE では Snap で Linux kernel がインストールされます。この Linux kernel に、ある特定のハードウェア機能をサポートするためのカーネルモジュール(ドライバー)が含まれていない可能性があります。
例えば NVMe RAID を利用するために必要な vmd カーネルモジュールは含まれていません。
もしカーネルモジュールの不足により特定のハードウェア機能が動作しない場合は、その機能を予め BIOS/UEFI で無効にしておいてください。
ハードウェア機能を無効化できない場合、そのハードウェア機能はインストール後の Ubuntu Desktop では利用できません。
ちなみに NVIDIA GPU ドライバーは Linux kernel に含まれていないドライバーですが、TPM/FDE 環境で利用可能になっています。
また他のサードパーティー製のドライバーを DKMS を利用してインストールすることはできません。
その他 FDE の不具合
その他 FDE(Full Disk Encryption)に関する不具合の一覧は、以下を参照してください。Raspberry Piの既知の問題
Raspberry Pi 固有の既知の問題です。GNOME 初期セットアップの問題
タイムゾーンの入力ドロップダウンが不安定な動きをすることがあります。この不具合の詳細は、以下を参照してください。
また最後に予め有効なホスト名が設定されていても、ホスト名を変更しないとセットアップを続行できません。
ネットワークの問題
Ubuntu Server を起動する際、cloud-init 設定ファイル(ブートパーティションにある user-data)で、SSH キーのインポートやパッケージのインストールなど、ネットワーク接続に依存する設定が含まれている場合、 ブートパーティションにある network-config で optional: false の設定を持つネットワークインターフェースが少なくとも一つは必要です。また cloud-init がネットワーク接続が有効になる前に処理を実行してしまう問題があります。
crda パッケージの削除
Ubuntu 22.04 LTS で crda パッケージが削除されました。これにより WiFi の規制ドメインの選択を /etc/default/crda 経由で行えなくなりました。
Ubuntu Server では
Raspberry Pi 向け Ubuntu Server では、netplan の regulatory-domain 設定で WiFiの規制ドメインの設定を行ってください。Ubuntu Desktop では
また Raspberry Pi 向け Ubuntu Desktop では、Raspberry Pi の起動パーティション内にある cmdline.txt ファイルを開き、カーネルコマンドラインに以下の設定を記述してください。- cfg80211.ieee80211_regdom=カントリーコード
カントリーコードは、希望するカントリーコードを指定してください。














