RAID 6のデータレイアウト
データレイアウトとは、データを保存するデータブロックとパリティーを保存するパリティーブロックの配置方法のことです。どの物理ボリュームにそれぞれのブロックをどのように保存するのか、ユーザーが指定することができます。
「RAID 6」のデータレイアウトには、以下の種類があります。
- Left Asymmetric
- Right Asymmetric
- Left Symmetric
- Right Symmetric
- Parity First
- Parity Last
- DDF Zero Restart
- DDF N Restart
- DDF N Continue
考え方は「RAID 5」と同じです。
「RAID 5」と異なるのは、「RAID 6」では2種類のパリティーブロックが存在するという点です。
補足
以下のイメージは、「RAID 6」アレイを「sda」「sdb」「sdc」「sdd」の順番で作成した時のイメージです。Left Asymmetric
「Left Asymmetric」は以下のようなデータレイアウトになります。Right Asymmetric
「Right Asymmetric」は以下のようなデータレイアウトになります。Left Symmetric
「Left Symmetric」はデフォルトのデータレイアウトです。ユーザーがデータレイアウトを指定しなかった場合は、「Left Symmetric」で各ブロックが配置されます。
「Left Symmetric」は以下のようなデータレイアウトになります
Right Symmetric
「Right Symmetric」は以下のようなデータレイアウトになります。Parity First
「Parity First」は以下のようなデータレイアウトになります。パリティーブロックを分散して保存しません。
Parity Last
「Parity Last」は以下のようなデータレイアウトになります。パリティーブロックを分散して保存しません。
DDF Zero Restart
「DDF Zero Restart」は、「SNIA」の「DDF( Common RAID Disk Data Format )」に定義されているデータレイアウトです。「Rotating Parity 0 with Data Restart」と表現されています。
「DDF Zero Restart」は以下のようなデータレイアウトになります。
「Right Asymmetric」と同じです。
DDF N Restart
「DDF Zero Restart」は、「SNIA」の「DDF( Common RAID Disk Data Format )」に定義されているデータレイアウトです。「Rotating Parity N with Data Restart」と表現されています。
「DDF Zero Restart」は以下のようなデータレイアウトになります。
「Left Asymmetric」と同じです。
DDF N Continue
「DDF Zero Restart」は、「SNIA」の「DDF( Common RAID Disk Data Format )」に定義されているデータレイアウトです。「Rotating Parity N with Data Continuation」と表現されています。
「DDF N Continue」は以下のようなデータレイアウトになります。
「Left Symmetric」と同じです。
どれを選べばよいか
デフォルトの「Left Symmetric」で良いです。パフォーマンスを比較すると、大きいサイズのシーケンシャルリードに対し、「Left Symmetric」がわずかにパフォーマンスが良いです。
特に理由がないのであれば、デフォルトの「Left Symmetric」にしておきましょう。