Ubuntu MATE のプロジェクトリーダーが退任の意向
Ubuntu MATE のプロジェクトリーダーが退任の意向を表明しました。Ubuntu MATE のプロジェクトリーダー
Ubuntu MATE のプロジェクトリーダーである Martin Wimpress 氏は、2014年に Ubuntu MATE を立ち上げ、長年 Ubuntu MATE や MATE Desktop に多大な貢献をしてきた人物です。誰しもがそうですが、役割や立場の変化と共に興味や関心、情熱の矛先も移りゆくものです。
退任の理由がまさにこれであり、決して後ろ向きな理由ではありません。
そして残念ながら永遠というものは存在せず、いつしか別れの日は来るものです。
MATE Desktop に関心を持ったきっかけ
Martin が MATE Desktop に関心を持ったきっかけは、GNOME 3 を使っていた妻にこう言われたことです。「GNOME 2 を復活させて。」
当時彼は(彼が言うには)Arch Linux の開発者でした。
彼は家庭の平和を守るために立ち上がることになります。
MATE Desktop の存在は知っていたが
当時彼は GNOME 2 の後継プロジェクトである MATE Desktop の存在は知っていましたが、実際に利用したことはありませんでした。そこで PC に MATE をインストールしたところ、MATE が期待通りに動作しました。
しかし使っているうちに、いくつかの問題があることにも気づきました。
MATE Desktop への貢献が始まる
そこで彼は MATE Desktop へ貢献を始めます。最初は小さな貢献から始まり、主に Arch Linux 向けの MATE パッケージを作成していました。
しかしその後はアップストリームに対して、パッチや修正を提出するようになります。
その取り組みを経て彼はコミュニティマネージャーとして新しい役割を担い、継続的に取り組んでいくことになります。
Ubuntu Podcast に登場
Ubuntu Podcast は Ubuntu や Linux、そしてオープンソース関連のニュースや話題を扱うコミュニティー主導のポッドキャストです。すでに Ubuntu Podcast の取り組みは終了し、後続の番組に移っています。
2012年か2013年頃、彼はこの Ubuntu Podcast に招待され、インタビューを受けることになります。
そこで Ubuntu MATE 誕生のきっかけとなる Alan Pope 氏と会話することになります。
このインタビューで彼は、こう言い放ちます。
「Ubuntu 環境だと MATE がちゃんと動かず問題が多い」
Alan はこの番組のホストであると同時に、当時 Canonical の従業員でした。
この言葉を聞いた Alan は悲しげな目をしていました。
Ubuntu MATE 誕生前夜
番組出演から数週間後、彼は Alan から一通のメールを受け取ります。「件名:Hah!(どやさ!)」
そのメールには後に Ubuntu MATE の原型となる matey.iso へのリンクが添えられていました。
ちょうどその頃、彼の家族は Arch Linux 上の MATE デスクトップ環境に不満を募らせており、彼はその度に問題の対応に追われていました。
半分冗談ながら彼の家族は、
「もう MacBook にしたら、いいんじゃないかな」
まさにそのタイミングでのメールでした。
渡りに船とはこのことです。
Martin、Alan の家に行く
Martin と Alan は一日仕事を休み、Martin は Alan の家に向かいました。彼らはキッチンテーブルを囲い、Ubuntu MATE の最初のバージョンを作り上げました。
そして作業が一段落付いたところで Alan は Martin に向かってこう伝えます。
「これからは君がリーダーだ。私が手伝えるのはここまでだ。」
Ubuntu MATE 14.10 誕生
こうして2014年10月、初リリースとなる Ubuntu MATE 14.10 が世の中に登場することになりました。公式フレーバー、そして LTS 版のリリース
当時はまだ Ubuntu の公式フレーバーではありませんでしたが、Ubuntu MATE 15.04 で Ubuntu の公式フレーバーとしてリリースされるようになりました。そして Ubuntu MATE 16.04 LTS で Ubuntu MATE としては初めて、長期サポート版の Ubuntu MATE をリリースすることになります。
