grml-rescuebootの設定ファイル
デフォルトでは「/boot/grml」フォルダー内にディスクイメージを置きますが、「grml-rescueboot」の設定ファイルを編集することで、ディスクイメージの置き場所を変更することができます。設定ファイルの場所
「grml-rescueboot」の設定ファイルは「/etc/default/grml-rescueboot」です。設定ファイルはrootで編集する必要があります。
以下のコマンドを実行すれば、テキストエディターで設定ファイルを編集することができます。
gksudo gedit /etc/default/grml-rescueboot
設定ファイルの中身
設定ファイルの中身はシンプルです。#行はコメントです。
設定できる項目は、「ISO_LOCATION」と「CUSTOM_BOOTOPTIONS」の2つです。
いずれの設定もデフォルトでは、コメントで無効化されています。
ISO_LOCATION
ディスクイメージを置く場所をフルパスで指定します。設定を変更する際は、行頭の「#」を削除してください。
CUSTOM_BOOTOPTIONS
起動オプションを指定します。設定を変更する際は、行頭の「#」を削除してください。
起動オプションが反映されない(2013/11/20)
ここで指定した起動オプションは、GRUB2のメニューエントリーに反映されますが、ディスクイメージから起動したUbuntuには反映されていませんでした。テスト用の環境について
今回デフォルトとは異なる場所にディスクイメージを配置するにあたり、以下の環境を用意しました。UbuntuがインストールされているHDDは「sda1」ですが、別のHDD「sdb」にパーティションを作成し、異なるパーティションにディスクイメージを置きます。
「GParted」で「sdb」のパーティション構成を見ると、以下のようになっています。
ディスクイメージは、「sdb1」〜「sdb3」に置きます。
それぞれのパーティションのファイルシステムは、「ext4」、「NTFS」、「FAT32」です。
sdb1(ext4)に置く
「sdb1」パーティションにディスクイメージを置いてみます。1.パーティションの情報
「sdb1」パーティションの情報は以下のようになっています。2.ディスクイメージの配置
以下のようにNautilusで「sdb1」をマウントし、ディスクイメージを「DiskImage」フォルダーに配置しました。このフォルダーのフルパスは、「/media/ubuntu/Data1/DiskImage」です。
3.設定ファイルの変更
「grml-rescueboot」の設定ファイルは、以下のように変更しました。赤字の箇所が変更した行です。
## Configuration file for Debian package grml-rescueboot.
# Location of ISOs:
ISO_LOCATION="/media/ubuntu/Data1/DiskImage"
# To set any specific bootoptions for rescue images
# present in /boot/grml just set and enable the following option:
# CUSTOM_BOOTOPTIONS="ssh=password lang=de"
# Location of ISOs:
ISO_LOCATION="/media/ubuntu/Data1/DiskImage"
# To set any specific bootoptions for rescue images
# present in /boot/grml just set and enable the following option:
# CUSTOM_BOOTOPTIONS="ssh=password lang=de"
4.ブートメニューの更新
以前紹介した方法で、ブートメニューを更新します。以下は生成されたGRUB2のメニューエントリーの一例です。
insmod part_msdos
insmod ext2
set root='hd1,msdos1'
if [ x$feature_platform_search_hint = xy ]; then
search --no-floppy --fs-uuid --set=root --hint-bios=hd1,msdos1 --hint-efi=hd1,msdos1 --hint-baremetal=ahci1,msdos1 741df394-8bda-48a8-b696-8df495742980
else
search --no-floppy --fs-uuid --set=root 741df394-8bda-48a8-b696-8df495742980
fi
iso_path="/DiskImage/ubuntu-12.04-desktop-amd64.iso"
export iso_path
kernelopts=" "
export kernelopts
loopback loop "/DiskImage/ubuntu-12.04-desktop-amd64.iso"
set root=(loop)
configfile /boot/grub/loopback.cfg
insmod ext2
set root='hd1,msdos1'
if [ x$feature_platform_search_hint = xy ]; then
search --no-floppy --fs-uuid --set=root --hint-bios=hd1,msdos1 --hint-efi=hd1,msdos1 --hint-baremetal=ahci1,msdos1 741df394-8bda-48a8-b696-8df495742980
else
search --no-floppy --fs-uuid --set=root 741df394-8bda-48a8-b696-8df495742980
fi
iso_path="/DiskImage/ubuntu-12.04-desktop-amd64.iso"
export iso_path
kernelopts=" "
export kernelopts
loopback loop "/DiskImage/ubuntu-12.04-desktop-amd64.iso"
set root=(loop)
configfile /boot/grub/loopback.cfg
5.ブートメニュー
PCを再起動すると、以下のようにディスクイメージからUbuntuを起動する項目が追加されています。ここでは例として「Grml Rescue System (ubuntu-12.04-desktop-amd64.iso)」を選択しました。
6.ディスクイメージのブートメニュー
以下のようにディスクイメージのブートメニューが表示されます。「Try Ubuntu without installing」を選択します。