リニアアレイに物理ボリュームを追加する
「リニア」アレイに物理ボリュームを追加します。「リニア」アレイは、異なる容量を持つ物理ボリュームをつなげたアレイです。
物理ボリュームを追加することで、論理ボリュームのサイズを増やすことができます。
注意
追加した物理ボリュームはアレイから取り除くことができません。そもそも「リニア」アレイは、物理ボリュームをアレイから取り除くことができません。
コマンドのフォーマット
「mdadm」コマンドのフォーマットは以下になります。mdadm <モード> <論理ボリューム> <追加する物理ボリューム>
ショートオプションとロングオプションについて
モードやオプションの記述方法には、「ショートオプション」と「ロングオプション」の2種類があります。どちらを利用しても良いでのですが、ここでは意味が分かりやすい「ロングオプション」を使用します。
モード
モードは、「mdadm」の動作モードを指定します。物理ボリュームの追加(Grow Mode)なので、以下のオプションを指定します。
ショートオプション | ロングオプション | 記述例 |
---|---|---|
-G | --grow | --grow |
論理ボリューム
操作対象の論理ボリュームのデバイスファイルを指定します。複数の論理ボリュームのデバイスファイルを指定することはできません。
記述例
/dev/md/RAID1Array追加する物理ボリューム
追加する物理ボリュームのデバイスファイルを指定します。ショートオプション | ロングオプション | 記述例 |
---|---|---|
-a | --add | --add /dev/sdd2 |
複数の物理ボリュームのデバイスファイルを指定することができます。
複数の物理ボリュームのデバイスファイルを指定する場合は、各物理ボリュームのデバイスファイルを、スペースで区切ってください。
/dev/sdd2 /dev/sde2 /dev/sdf2
glob
物理ボリュームの指定は、globに対応しています。例えば上記の記述例は、以下のように記述することもできます。
/dev/sd[d-f]2
/dev/sd[def]2