同名のファイルを上書きして、ワーキングディレクトリー内のファイルを別のフォルダーに移動する
デフォルトでは、移動先に同名のファイルがすでに存在する場合、ファイルの移動がエラーになります。同名のファイルを上書きして、「ワーキングディレクトリー」内のファイルを別のフォルダーに移動することもできます。
ファイル名の移動がエラーになる例
ファイル名の移動がエラーになる例です。1.ワーキングディレクトリーの確認
「ワーキングディレクトリー」内のファイルは、以下のようになっています。ここでは例として、「master.txt」ファイルと「main.txt」ファイルを、「sub」フォルダーに移動します。
「sub」フォルダーは、以下のようになっています。
すでに同名のファイルが存在しています。
2.ワーキングディレクトリーの状態
「ワーキングディレクトリー」の状態を見ると、以下のようになっています。3.コマンドの実行
以下のように、ファイルを移動します。4.コマンドの実行結果
移動先の「sub」フォルダーに、すでに同名のファイルが存在しているため、ファイルの移動に失敗します。同名のファイルを上書きする
上記のような場合でも、すでに存在するファイルを上書きして、ファイルを移動することができます。「1.」〜「2.」は上記と同じです。
3.コマンドの実行
コマンドのオプションは、以下のオプションを指定します。ショートオプション | ロングオプション |
---|---|
-f | --force |
「端末」から、以下のコマンドを実行します。
コマンドの詳細は、「ワーキングディレクトリー内のファイルを、別のフォルダーに移動するコマンドの説明」を参考にしてください。
ポイントは赤字の箇所です。
git mv --verbose --force master.txt main.txt sub
4.コマンドの実行結果
以下のように、「master.txt」ファイルと「main.txt」ファイルを、「sub」フォルダーに移動したと表示されます。また同名のファイルは、上書きされたと表示されます。
5.ワーキングディレクトリーの状態
「ワーキングディレクトリー」の状態を見ると、「master.txt」ファイルと「main.txt」ファイルを、「sub」フォルダーの同名のファイルに上書きしたことが分かります。また移動前にあった「master.txt」ファイルと「main.txt」ファイルは削除されたファイルとして認識されています。
6.ワーキングディレクトリーの確認
「ワーキングディレクトリー」を見ると、「master.txt」ファイルと「main.txt」ファイルは、移動元からなくなっています。移動先である「sub」フォルダーを見ると、以下のように「master.txt」ファイルと「main.txt」ファイルが存在しています。