マージストラテジーを使用して、リベースを行う
「マージストラテジー」を使用して、「リベース」を行います。「マージストラテジー」を使用して「リベース」すると、「マージ」の仕組みを利用して「リベース」を行うことができます。
マージの仕組みを利用したリベースとは
「マージ」の仕組みを利用して「リベース」を行った時に、どのようにリベースが行われるのかを見てみます。デフォルトでは、「Recursive」マージストラテジーでリベースが行われます。
1.ブランチの構成
ここでは例として、以下のようなブランチがあるとします。「fix」ブランチを「master」ブランチにリベースします。
従って、リベース対象になる「コミットオブジェクト」は、以下のようになります。
- Commit4
- Commit5
2.Commit4のマージ処理
「Commit4」の変更内容を元に、新規に「Commit4’」を生成します。「Commit3」と「Commit4」を「Recursive」マージストラテジーでマージします。
「マージベース」は、「Commit1」です。
マージした結果を「Commit4’」として、「Commit3」に追加します。
3.Commit5のマージ処理
「Commit5」の変更内容を元に、新規に「Commit5’」を生成します。「Commit4’」と「Commit5」を「Recursive」マージストラテジーでマージします。
「マージベース」は、「Commit4」です。
マージした結果を「Commit5’」として、「Commit4’」に追加します。
4.リベース完了
最終的に、以下のようになります。コマンドの実行例
コマンドの実行例です。1.ブランチの確認
現在のブランチ構成を確認すると、以下のようになっています。現在のブランチは、「fix」ブランチであることが分かります。
同様に、「HEAD」は「fix」ブランチを指していることが分かります。
ここでは例として、「fix」ブランチを「master」ブランチにリベースし、「mastsr」ブランチに「fix」ブランチの変更内容を結合します。
2.ブランチの構成
現在のブランチの構成を図にすると、以下のようになっています。「fix」ブランチを「master」ブランチにリベースするため、リベース対象の「コミットオブジェクト」は、以下のようになります。
- Commit4
- Commit5
3.コマンドの実行
コマンドのオプションは、以下のオプションを指定します。ショートオプション | ロングオプション |
---|---|
-m | --merge |
「端末」から、以下のコマンドを実行します。
コマンドの詳細は、「ファイルの変更内容を異なるブランチに結合するコマンドの説明」を参考にしてください。
ポイントは、赤字の箇所です。
git rebase --verbose --merge master
4.コマンドの実行
以下のように、リベース結果が表示されます。5.ブランチの確認
現在のブランチ構成を確認すると、以下のようになっています。「fix」ブランチが指す「コミットオブジェクト」の識別子が、「1.」と異なっています。
6.ブランチの構成
現在のブランチの構成を図にすると、以下のようになっています。「Commit4」の変更内容を元に、「Commit4’」が新規に生成されています。
同様に「Commit5」の変更内容を元に、「Commit5’」が新規に生成されています。
「Commit4」と「Commit5」は、いずれも削除されています。
以上でリベースは完了です。