Nautilus Filename Repairer
「Nautilus Filename Repairer」は無効な文字コードでエンコードされているファイル名を、有効なファイル名に修復するソフトウェアです。「Nautilus」の機能を拡張するソフトウェアなので、「Nautilus」と連携して使用します。
文字コードとエンコード
Ubuntuのファイルシステムである「ext4」では、ファイル名の文字コードに「UTF-8」を採用しています。ファイルシステムからみると文字コードは何でもよく、ただのデータに過ぎません。
ファイルシステムにファイル名を記録する際、ファイル名を「UTF-8」にエンコードしてファイルシステムに保存します。
ファイル名を読み込む時は、ファイルシステムからファイル名に相当するデータを読み込み、このデータを「UTF-8」にデコードします。
これはファイルシステムやアプリなど一連のソフトウェアが、「UTF-8」でデータのやり取りを行うというルールのもとで成り立つものです。
無効なエンコーディング
しかし、「UTF-8」とは異なる文字コードである「Shift_JIS(CP 932)」や「EUC-JP」でエンコードされているアーカイブをそのまま展開すると、「UTF-8」では表現できない文字コードを使用し、ファイル名をファイルシステムに保存してしまうことがあります。この時、そのファイル名は「UTF-8」でデコードできなくなるため、アプリでは正しいファイル名を表示できなくなります。
「Nautilus」では以下のように「無効なエンコーディング」と表示されます。
正しい文字コードに修復する
「Nautilus Filename Repairer」では「UTF-8」で表現できない文字コードが使用されているファイル名を、「UTF-8」の文字コードに修復してくれます。ユーザーは、その無効なファイル名に使用されている文字コードを指定する必要がありますが、事前にどのようなファイル名になるのか確認することができます。
URLデコードも可能
「Nautilus Filename Repairer」では上記の文字コードの変換に加え、URLデコードも可能です。例えばインターネットからダウンロードしたファイルのファイル名が、以下のようにURLエンコードされたファイル名だったとします。
「%E4%BB%8A%E6%97%A5%E3%81%AE%E5%A4%A9%E6%B0%97%E3%81%AF%E6%99%B4%E3%82%8C.txt」
このURLエンコードされたファイル名をURLデコードし、本来のファイル名である「今日の天気は晴れ.txt」に変換することも可能です。
Nautilus Filename Repairerのインストール
「Nautilus Filename Repairer」のインストールです。「Ubuntuソフトウェアセンター」を起動し、「nautilus-filename-repairer」で検索します。
「インストール」ボタンをクリックします。
Nautilus Filename Repairerの機能
上記でいくつか「Nautilus Filename Repairer」の機能を紹介しましたが、「Nautilus Filename Repairer」の機能を大別すると、以下のようになります。- ファイル名修復画面からファイル名を修復する
- コンテキストメニューからファイル名を修復する
- 指定されたフォルダー内(サブフォルダー含む)のファイルのファイル名を修復する
- URLエンコードされたファイル名をURLデコードする