MATE 1.16.1が利用可能に
2017年1月14日、「Ubuntu MATE 16.04」にて「MATE 1.16.1」が利用可能になりました。「MATE 1.16」は、現在最新版のMATEデスクトップ環境です。
「Ubuntu MATE」のコミュニティーでは、「Ubuntu MATE 16.04」でいつ「MATE 1.16」が利用できるようになるのかが関心事の一つでしたが、今「MATE 1.16」が利用できるようになりました。
Ubuntu MATE 16.04のMATE
「Ubuntu MATE 16.04」では「MATE 1.12」がインストールされています。この環境を「MATE 1.16」へアップグレードすることができます。
MATE 1.16の提供に時間がかかった理由
「MATE 1.16」は2016年9月にリリースされましたが、十分なテストを行うのに時間が必要だったため、「Ubuntu MATE 16.04」向けに「MATE 1.16」を提供するのに数カ月の時間を要しました。今回提供している「Ubuntu MATE 16.04」向け「MATE 1.16」は、今後リリースが予定されている「Debian 9」のパッケージをベースとしています。
「Debian」で発覚した問題の修正を行い、その他「MATE 1.16」で見つかった不具合の修正を待ってから、提供する予定であったためです。
そのためマイナーアップデートした「MATE 1.16.1」が「Ubuntu MATE 16.04」向けに提供されることになりました。
多くのソフトウェアはGTK+2でビルドされている
「Ubuntu MATE 16.10」と異なり、多くのソフトウェアは互換性を確保するため「GTK+2」でビルドされています。以下のアプリのみ、「GTK+3」でビルドされています。
- Engrampa
- MATE Notification Daemon
- MATE PolKit
- MATE Session Manager
- MATE Terminal
MATE 1.16.1をインストールするには
「Ubuntu MATE 16.04」に「MATE 1.16.1」をインストールする方法です。すでにMATE 1.14をインストールしている場合
すでに以前紹介した方法で「MATE 1.14」をインストールしている場合、「ソフトウェアの更新」を起動してソフトウェアをアップデートするだけでOKです。mate-volume-control-applet.desktopの確認画面が表示されたら
アップデート中に「mate-volume-control-applet.desktop」に関する確認画面が表示されたら、「そのまま」ボタンをクリックしてください。1.PPAの追加
「MATE 1.16.1」は、「MATE for Xenial PPA」で提供されています。以下のPPAを追加します。
すでにこのPPAを追加している場合は、この手順を飛ばしてください。
- ppa:ubuntu-mate-dev/xenial-mate
2.ソフトウェアの更新
「ソフトウェアの更新」を起動し、アップデートを行います。以下のように、部分的なアップグレードが促されます。
「部分的なアップグレード」ボタンをクリックします。
3.アップグレード内容の確認
以下のようにアップグレード内容の確認画面が表示されるので、「アップグレードを開始」ボタンをクリックします。4.確認画面
アップグレード途中で、「mate-volume-control-applet.desktop」に関する確認画面が表示されたら、「そのまま」ボタンをクリックしてください。5.アップグレード完了
「Upgrade complete」画面が表示されれば、アップグレード完了です。アップグレードを反映するため、ここでPCを再起動してください。
6.MATEのバージョンの確認
「mate-about」を起動し、MATEのバージョンが「1.16.1」になっているか確認します。以上で完了です。
ネットワークモニターについて
「mate-netspeed」パッケージが削除され、「mate-applets」パッケージに統合されています。「mate-netspeed」パッケージは、「ネットワークモニター」アプレットを提供するパッケージです。
「mate-applets」パッケージに統合されているため、「mate-netspeed」パッケージが削除されても引き続き「ネットワークモニター」アプレットが利用できます。