新しいインストーラーの採用へ
「Pop!_OS」では、従来採用していた「Ubuntu」のインストーラーの代わりに、新しく開発されたインストーラーを採用します。インストーラーが代わっても、引き続き「Pop!_OS」のベースとなるディストリビューションは「Ubuntu」のままです。
「System76」と「elementary OS」の開発チームは協働し、ディストリビューションをインストールするための新しいインストーラーを開発しました。
ディストリビューションの第一印象は非常に重要であり、インストーラーはその役目の一端を担います。
簡素で余計な飾りがないインストーラー
新しいインストーラーは、簡素で余計な飾りがないインストーラーを目標として開発されています。インストーラーは、OSのインストールとOSの設定のみを行い、ユーザーの設定は別途「GNOME初期セットアップ」のようなツールで行います。
OEMインストールに近い形でしょうか。
2種類のパーツで構成される
インストーラーは、2種類のパーツで構成されます。1.Distinst(バックエンド)
「Distinst」はインストーラーのバックエンドです。パーティションの操作やOSのインストールなど実際のインストール処理を行います。
「Distinst」のソースコードは以下で参照できます。
バックエンドなので直接「Distinst」がユーザーの目に触れることはありません。
「Distinst」はフロントエンド向けのAPIを提供し、と同時に、コマンドラインインターフェースも提供します。
2.Installer(フロントエンド)
「Installer」はインストーラーのフロントエンドです。「Installer」がユーザーと対話しながらインストールの案内を行います。
「Installer」のソースコードは以下で参照できます。
新しいインストーラーは18.04がターゲット
新しいインストーラーは「18.04」がターゲットであり、「Ubuntu 18.04」ベースの「Pop!_OS」からこのインストーラーがデフォルトで採用される予定です。またテスト向けに、2017年10月19日にリリース予定の「17.10」で、このインストーラーを採用したディスクイメージが別途リリースされる予定です。
ディスクイメージから「Pop!_OS」を起動するとライブセッションを起動し、言語の選択やキーボードレイアウトの選択、インストール・試用の選択など、利用に必要な画面を表示します。