Lubuntuニュースレター
「Lubuntu」開発チームは、ニュースレターで「Lubuntu」の開発状況や取り組みを紹介しています。いくつかピックアップします。
Lubuntu 18.04 LTSへアップグレード可能に
現在「Lubuntu 16.04 LTS」を利用しているユーザーは、「Lubuntu 18.04 LTS」へアップグレードできるようになりました。アップグレード方法は「Ubuntu」とほとんど同じですが、以下の動画が参考になるでしょう。
Lubuntuの開発者がUbuntu Core Developerに
「Lubuntu」の主要な開発者の一人が、「Ubuntu Core Developer」になりました。これにより「Ubuntu」のアーカイブ全体にアクセスできる権限が付与され、「Lubuntu」の開発にさらなる弾みが付くでしょう。
Lubuntu 18.10
「Lubuntu 18.10」に関する話題です。Lubuntu 18.10の開発作業
引き続き「Lubuntu 18.10」の開発作業が行われています。現在「Ubuntu 18.10」の「Qt」を「Qt 5.11」へアップデートする作業が行われており、「Lubuntu」での開発作業のいくつかは「Qt 5.11」のアップデート待ちになっています。
Qt Style Pluginの分割
「Qt Style Plugin」を異なるバイナリーパッケージに分割しました。これによりBlackberryスタイル等品質が低いプラグインは、デフォルトのインストールから外されるようになます。
スペーサープラグインが自動拡張をサポート
LXQtパネルのスペーサープラグインがスペースの自動拡張をサポートしました。Calamares
「Calamares」は「Lubuntu 18.10」で採用される「Lubuntu」のインストーラーです。automirrorモジュールの開発
ユーザーの場所(Geographic Location)に基づき、ミラーサーバーを自動的に選択する「automirror」モジュールが開発されました。他のディストリビューションでも「automirror」モジュールを利用できるように、アップストリームに反映する作業が行われています。
脆弱なパスワードの排除
ユーザーが脆弱なパスワードを利用しないように、最低限のパスワード強度が確保されるパスワードの設定が強制されるようになりました。ユーザーが属するグループの精査
ユーザーが属するグループが精査され、「Calamares」がユーザーを追加する際、デフォルトで今までより少ないグループにユーザーを属するように修正されました。これにより「Lubuntu」は、今までよりも他のフレーバーと足並みを揃えた一貫性ある設定を行うようになり、また様々な不具合の修正も行われました。
WaylandとMirの採用
以前紹介したように「Lubuntu」は、機能的でモダンなOSを目指し開発が行われています。2020年10月にリリース予定の「Lubuntu 20.10」で、デフォルトのディスプレイサーバーを「X.org」から「Wayland」に切り替える計画が立てられています。
Waylandとその実装
「Wayland」と一口に言っても、その実装にはいくつか種類があります。例えば「GNOME」が採用している「Mutter」や「KDE」が採用している「KWin」があります。
これらのディスプレイサーバー(Waylandコンポジター)は、それぞれのシェル(デスクトップ環境)に最適化された実装が行われています。
Mir
「Mir」も「Wayland」を実装するディスプレイサーバーの一つです。「Mir」は「Canonical」のエンジニアが主体となって開発していますが、「Mir」を利用しているプロジェクトと積極的に連携し、今も開発作業が続けられています。
「Mir」を利用する代表的なデスクトップ環境と言えば、「Unity 8」ですね。
また以前紹介しましたが、「MATE」の開発者が「Mir」の採用を検討しているとの話題もありました。
「Lubuntu」は「Wayland」を採用するにあたり、「Mir」を採用します。
OpenboxをMirに移植
現状「Openbox」は「Mir」上で動作しないため、「Openbox」を「Mir」に移植する必要があります。また「QtLayerShell」など、いくつか「Mir」の対応が必要なソフトウェアがあります。
「Wayland」を採用するにあたり、これらの作業が行われることになります。