ライブパッチとデスクトップの統合強化
先日「Ubuntu 18.04.3 LTS」がリリースされましたが、ライブパッチとデスクトップの統合が強化されています。Ubuntu 18.04.3 LTS
「Ubuntu 18.04.3 LTS」はLTSリリース版「Ubuntu」の最新バージョンです。「Ubuntu 18.04.3 LTS」のリリース情報は、以下を参照してください。
「Ubuntu 18.04.3 LTS」は新しいハードウェアに対応するため、「Linux kernel」のバージョンアップなど、コアコンポーネントが新しくなっています。
ライブパッチ
ライブパッチとは、再起動することなく現在動作している「Linux Kernel」に修正を適用する仕組みです。「Canonical」ではLTSリリース版の「Ubuntu」向けに、ライブパッチサービスを提供しています。
参考までに最近リリースされたライブパッチについては、以下を参照してください。
ライブパッチサービスを利用することで再起動することなしに「Linux Kernel」の脆弱性に対応することができます。
ライブパッチは自動的にダウンロードされ、自動的に「Linux Kernel」に適用されるため、ライブパッチの適用に関しユーザーは特に意識する必要はありません。
ライブパッチサービスは「Ubuntu Desktop」及び「Ubuntu Server」向けに提供されています。
ライブパッチサービスは3台のPCまで無料で利用することもできますし、エンタープライズ向けにライブパッチサービスを含む高度なサポートサービスを受けられる有償プランもあります。
ライブパッチサービスを利用するには
ライブパッチサービスを利用する方法です。Ubuntu Oneアカウントが必要
ライブパッチサービスを利用するには、「Ubuntu One」アカウントが必要になります。「Ubuntu One」アカウントは無料で取得できます。
「Ubuntu One」アカウントを所有していない場合、「Ubuntu One」アカウントの作成が必要になります。
「Ubuntu One」アカウントの作成にはメールアドレスが必要になるので、事前にメールアドレスを用意しておきましょう。
GNOME初期セットアップからライブパッチサービスを有効にするには
初回ログイン時に起動する「GNOME初期セットアップ」からライブパッチサービスを有効にすることができます。以下の画面が表示されたら、「Livepatchをセットアップ」ボタンをクリックします。
以下の画面が表示されます。
すでに「Ubuntu One」アカウントを所有している場合、「Ubuntu One」アカウント作成時に登録したメールアドレスとパスワードを入力します。
「Ubuntu One」アカウントを所有していない場合、「アカウントを登録する」から「Ubuntu One」アカウントを作成してください。
後は表示される画面の案内に従って操作してください。
ライブパッチ設定画面からライブパッチサービスを有効にするには
ライブパッチ設定画面からライブパッチサービスを有効にすることも可能です。ライブパッチに関する設定も行えます。
アクティビティを開き、以下のように「Livepatch」を検索し「Livepatch」を起動します。
以下のようにライブパッチの設定画面が表示されるので、「サインイン」してください。
ライブパッチをもっと使いやすく
さて「Ubuntu Desktop」で強化された点を紹介します。1.インジケーター
ライブパッチに動作状況や適用状況を示すインジケーターが表示されるようになりました。またこのインジケーターから上記のライブパッチ設定画面を表示することも可能です。
ライブパッチ設定画面からこのインジケーターの表示・非表示を切り替えることも可能です。
2.ライブパッチ通知
新しいライブパッチ適用時に、ライブパッチの適用通知が表示されるようになりました。3.ライブパッチの適用履歴
ライブパッチ設定画面では、ライブパッチの適用履歴が表示されるようになりました。どのCVEに対応したライブパッチが適用されているのかを、確認することができます。