Linux Mint月刊ニュース
「Linux Mint」開発チームは、Linux Mint月刊ニュースにて「Linux Mint」の開発状況や取り組みを紹介しています。不具合の修正やアップデート
ソフトウェアの不具合の修正やアップデートが行われました。Bluemanのアップデート
「Blueman」が「Blueman 2.3.5」にアップデートされました。Cinnamon 5.6の不具合修正
「Cinnamon 5.6」では以下の修正を含む、数多くの不具合が修正されました。- マルチモニターモードでAlt+Tabセレクターの画面が正しく表示されない不具合の修正
- ダイアログウィンドウで影の描画が正しく行われない不具合の修正
Linux Mint 21.2
「Linux Mint 21.2」は次期バージョンの「Linux Mint」です。コードネーム
「Linux Mint 21.2」の開発コードが「Victoria(ビクトリア)」に決定されました。リリース予定月
「Linux Mint 21.2」は2023年6月末にリリースされる予定です。リリースされるエディション
リリースされるエディションは、前バージョンと同じです。- Cinnamon
- MATE
- Xfce
ちなみに「Xfce」では、「Xfce 4.18」が採用される予定です。
ログイン画面の改善
「Linux Mint 21.2」に向け、ログイン画面が改善されました。インジケーター
ログイン画面のUIを担当している「Slick Greeter」が改良され、複数のキーボードレイアウトを切り替えられるようになりました。これによりログイン画面の右上にキーボードレイアウトを切り替えるインジケーターが表示されるようになりました。
インジケーターではまず、「/etc/default/keyboard」に定義されているシステムのキーボードレイアウトが列挙され、それ以外のサポートされているキーボードレイアウトが、サブメニューに列挙されるようになっています。
タッチパッドのサポート改善
ログイン画面でタッチパッドの「Tap-to-click」操作が利用できるようになりました。オンスクリーンキーボードのレイアウト変更
オンスクリーンキーボード(Onboard)のレイアウトを変更できるようになりました。キーボード操作の改善
パスワードの入力で、カーソルキーによるカーソルの移動が可能になりました。パスワードの表示が可能に
パスワードの入力で、実際に入力しているパスワードを表示するアイコンが導入されました。このアイコンをクリックする度に、実際に入力したパスワードの表示と非表示を切り替えることができます。
セッションのサポート改善
「Slick Greeter」でWaylandセッションがサポートされました。また「LXQt」や「Pademelon」に対応したバッジがサポートされました。
加えてセッションの一覧がスクロール可能になりました。
Pixの改善
「Linux Mint 21.2」に向け、「Pix」が改善されました。「Pix」は画像ビューアー及び画像ブラウザーです。
UIの変更
ツールバー及びメニューバーの代わりに、ヘッダーバーとボタンが導入されました。多数の機能追加
「Pix」は「gThumb」ベースのアプリですが、ベースにする「gThumb」が「gThumb 3.2.8」から「gThumb 3.12.2」へ変更されました。これにより多数の機能が追加及び改善されています。
- パフォーマンスの改善
- AVIF/HEIF、JXL画像ファイルフォーマットのサポート
- GIF、RAW、TIFFイメージのサポート改善
- ズームの改善
- より大きいサムネイルサイズのサポート(512/768/1024ピクセル)
- フィルターを有効にするショートカットの設定が可能に
- テキスト値を編集するテンプレートエディターの改善
- カラープロファイルのサポート
- 動画再生のサポート改善
- 新しい画像編集機能の追加
- カラーピッカーのサポート
- 複数フォルダーの検索
- キーボードショートカットのカスタマイズ
- フィルターの改善
またベースの変更に伴い、以下の変更を含む「Pix」固有の機能も再導入されています。
- Cinnamon、MATE、Xfceのサポート
- ダークモードのカスタマイズ
- XAppのお気に入りに対応
ファイルサポートの改善
「Linux Mint 21.2」では、HEIF/AVIF画像ファイルがフルサポートされる予定です。また「Adobe Illustrator」のAIファイルが、ドキュメントビューアーの「XReader」でサポートされる予定です。