Ubuntu 24.10へアップグレードするには
現在 Ubuntu 24.04 LTS を利用しているユーザーは、Ubuntu 24.10 へアップグレードできます。ここでは Ubuntu 24.04 LTS から Ubuntu 24.10 へアップグレードする方法を紹介します。
注意
Ubuntu 24.04 LTS は長期サポート版であり、5年間の無償サポート期間が提供されます。またサードパーティーによるサポートも手厚いバージョンです。
その一方で Ubuntu 24.10 は通常リリースであり、9ヶ月のサポート期間が提供されます。
特に強い理由がなければ Ubuntu 24.10 へアップグレードせず、Ubuntu 24.04 LTS のまま利用するほうが良いでしょう。
1.ソフトウェアとアップデートの起動
デスクトップ画面左上のアクティビティをクリックし、以下のようにソフトウェアとアップデートを検索します。ソフトウェアとアップデートをクリックし、ソフトウェアとアップデートを起動します。
2.アップグレード設定の確認
ソフトウェアとアップデートが起動したら、アップデートのタブをクリックします。以下のようにUbuntuの新バージョンの通知が、すべての新バージョンになっているか確認してください。
設定したら画面右下の閉じるボタンをクリックします。
3.ソフトウェアの更新の起動
デスクトップ画面左上のアクティビティをクリックし、以下のようにソフトウェアの更新を検索します。ソフトウェアの更新をクリックし、ソフトウェアの更新を起動します。
4.アップデートの確認と適用
パッケージのアップデート確認が行われるので、もし以下のようにパッケージのアップデートがある場合は、すべてのパッケージをアップデートしてください。またPCの再起動を促された場合は、PCを再起動してください。
パッケージのアップデートがなければ、そのまま次の手順へ進んでください。
5.アップグレード通知
再びソフトウェアの更新を起動すると、以下のようにアップグレードの通知が表示されます。アップグレードボタンをクリックします。
6.リリースノート
以下のようにリリースノートが表示されます。アップグレードボタンをクリックし、表示される手順に従いアップグレードを行ってください。
アップグレードにかかる時間について
アップグレードは時間のかかる処理です。アップグレードにかかる時間に大きな影響を与えうる要素を紹介します。
1.インストールされているパッケージの数
アップグレードではすべてのインストール済みパッケージがアップグレード処理の対象になります。つまりインストールされているパッケージの数が少ないほど、アップグレードにかかる時間を節約できます。
Ubuntu 公式リポジトリーから提供されているパッケージのうち、普段利用しなくなったパッケージ(ソフトウェア)は、アップグレード前にアンインストールしておくと良いでしょう。
2.インターネットの接続速度
アップグレードでは数々のパッケージがダウンロードされます。高速なインターネット回線を利用していれば、その分アップグレードにかかる時間を節約できます。
3.ストレージのパフォーマンス
アップグレードではダウンロードしたパッケージをシステムにインストールします。数々のパッケージがインストール(システムに展開)されていくため、SSDなど高速なストレージを利用していれば、その分アップグレードにかかる時間を節約できます。
アップグレードの注意事項について
アップグレードの事前準備と注意事項です。1.変更点や既知の問題
リリース情報や変更点、既知の問題については、以下を参考にしてください。- Ubuntu 24.10がリリースされました・ディスクイメージのダウンロード
- Ubuntu 24.10 の新機能と変更点・既知の問題
- Ubuntu 24.10 登場・Ubuntu 24.10 の注目機能
- Ubuntu 誕生20周年・記念アートワーク
- APT の新機能と改善点・パッケージの操作内容が分かりやすく
2.アップグレードする前に
アップグレードする前に自分の環境に適合するか、アップグレードの必要性があるか確認してからアップグレードしましょう。またリリースノートには必ず目を通しておきましょう。
特にリリースされてから数週間は様子見するのも一つの手です。
どのような不都合があるのか、一通り情報収集してからアップグレードしたほうが良いでしょう。
一度アップグレードしてしまうと、以前のバージョンにダウングレードすることはできません。
現在利用している Ubuntu が安定して動作しているのであれば、急いでアップグレードする必要はありません。
3.公式以外のリポジトリーは無効化される
PPA など Ubuntu 公式以外のリポジトリーは、アップグレード時に自動的に無効化されます。これはアップグレードの失敗を可能な限り避けるためです。
アップグレード後、無効化されたリポジトリーは自動的に有効化されません。
必要に応じてアップグレード後に自分で無効化されたリポジトリーを有効化する必要があります。
また事前に自分で追加したリポジトリーがアップグレード後の Ubuntu に対応しているか確認しておくと良いでしょう。
4.システムに関わるパッケージはパージしておく
PPA 等で提供される Xスタックやドライバーなど、本来 Ubuntu が提供しているコアコンポーネントと異なるバージョンのコアコンポーネントがインストールされている場合、アップグレードに失敗する可能性があります。事前にそれらをアンインストールするなり、元のバージョンに戻す(PPA をパージする)なりしてから、アップグレードを行ってください。
また Ubuntu に MATE など異なるデスクトップ環境を複数インストールしている場合も、アップグレードに失敗する可能性があります。
事前にアンインストールしておくと良いでしょう。
5.バックアップの作成
必ずバックアップを作成しください。もしアップグレードに失敗すると Ubuntu が起動できなくなります。
Clonezilla などでストレージやOSを丸ごとバックアップしておくと復旧が楽です。
最低でも自分が作成したデータ類はバックアップしておきましょう。
例えば /home フォルダーや /etc フォルダーのバックアップを取っておくと良いでしょう。
6.他のアプリは全て終了する
アップグレードに失敗しないためにも、事前に他のアプリはすべて終了しておいてください。7.システムのカスタマイズは元に戻す
念の為ですが Ubuntu の設定では変更できない設定を変更している場合、元に戻しておくのも良いです。ユーザーレベルのカスタマイズは、新規にユーザーアカウントを作成しそのユーザーでログインすれば全てデフォルトに戻ります。
自動起動するアプリ等もデフォルトに戻るため、カスタマイズし過ぎて戻し方が分からなくなった場合は新規にユーザーアカウントを作成し、そちらでログイン後アップグレードを実行する方法もあります。
8.ディスクの空き容量
新しいパッケージをダウンロードするため、ディスクの空き容量を確保しておく必要があります。空き容量については現在のパッケージインストール状況にもよりますが、10GB以上あればアップグレードに失敗することはないと思います。
9.不要なアプリはアンインストールする
インストール済みだがほとんど利用しないアプリは、事前にアンインストールしておくと良いです。不要なアプリのアンインストールは、アップグレード時間の削減にも繋がります。
Ubuntu のアップグレードは、利用するアプリを精査する良い機会でもあります。
10.ライブメディアを作成しておく
万が一に備え Ubuntu のライブメディアを作成しておきましょう。アップグレード後にトラブルが発生した時や、アップグレードに失敗して Ubuntu が起動しない時は、ライブメディアから Ubuntu を起動し、トラブルシューティングに役立てることができます。
11.時間と心に余裕を
全てのパッケージがアップデートされるため、アップグレードには時間がかかります。またアップグレード時に、パッケージの設定を行う画面が表示されることがあります。
日常的に利用するPCは、余裕がある日にアップグレードしたほうが良いです。
端末からアップグレードするには
端末から以下のコマンドを実行し、Ubuntu をアップグレードすることもできます。
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