Ubuntu 24.10 の新機能と変更点・既知の問題
リリースノートから、Ubuntu 24.10 の新機能と変更点を紹介します。リリース情報
Ubuntu 24.10 のリリース情報は、以下を参照してください。Ubuntu 24.10 のリリースノートは、以下を参照してください。
- リリースノート:ReleaseNotes
- リリースノート(日本語):リリースノート
ここでは主に Ubuntu Desktop の内容を中心にピックアップします。
1. Ubuntuやシステム全般
Ubuntu やシステム全般に関する内容です。1-1. Ubuntu のサポート期間
Ubuntu 24.10 は通常リリースであり、9ヶ月の標準(無償)サポート期間が提供されます。つまり2025年7月までサポートされます。
Ubuntu 24.10 の公式フレーバーも通常リリースであり、同様にサポートは9ヶ月になります。
つまり公式フレーバーも2025年7月までサポートされます。
1-2. Ubuntu のアップグレード
現在 Ubuntu 24.04 LTS を利用しているユーザーは、アップグレード準備が整い次第、ソフトウェアの更新から Ubuntu 24.10 へアップグレードできるようになります。1-3. プリインストール Snap アプリの追跡チャンネル
Ubuntu 24.10 へのアップグレードでは、プリインストール Snap アプリの追跡チャンネルが適切なチャンネルを追従するように自動的に修正されます。特に以下の Snap アプリは、アップグレード時にインストールもしくは追跡チャンネルが変更されます。
- core24:latest/stable
- desktop-security-center:1/stable/ubuntu-24.10
- gnome-46-2404:stable/ubuntu-24.10
- mesa-2404:stable/ubuntu-24.10
- prompting-client:1/stable/ubuntu-24.10
- firefox:stable/ubuntu-24.10
- thunderbird:stable/ubuntu-24.10
- snapd-desktop-integration:stable/ubuntu-24.10
1-4. OpenSSL 3.3 と 設定ファイルのサポート改善
OpenSSL が OpenSSL 3.3 にアップグレードされました。OpenSSL 3.0 と比べ大幅にパフォーマンスとスケーラビリティーが向上しています。
また設定ファイルを以下のフォルダーから読み込むようになり、設定のカスタマイズが容易になりました。
- /etc/ssl/openssl.conf.d
1-5. Linux kernel 6.11 採用
Linux kernel に Linux kernel 6.11 が採用されました。Ubuntu 24.04 LTS では Linux kernel 6.8 が採用されていたため、3回分のメジャーバージョンアップが行われています。
これにより新しいハードウェアのサポートが改善されています。
また Ubuntu Desktop 及び Ubuntu Server では、デフォルトでクラッシュダンプが有効になっています。
クラッシュダンプの詳細は、以下を参照してください。
また Linux kernel 6.11 の主な変更点や、Ubuntu 向けの主な変更点は、以下を参考にしてください。
それぞれのバージョンの主な変更点は、以下を参考にしてください。
1-6. systemd v256.5 と cgroup v1
systemd が systemd v256.5 にアップデートされました。cgroup v1(legacy/hybrid) のサポートは廃止対象であり、cgroup v1 環境下での起動はデフォルトで拒否するようになっています。
cgroup v1 を強制的に再度有効化するには、以下の設定をカーネルコマンドラインに指定してください。
- SYSTEMD_CGROUP_ENABLE_LEGACY_FORCE=1
1-7. System V サービススクリプトの廃止
System V サービススクリプトのサポートは廃止対象であり、将来のリリースで廃止されます。将来リリースされる systemd に対応するために、System V サービススクリプトを利用しているサービスは、systemd ユニットファイルへ移行してください。
1-8. SSH
sshd インストール時に systemd-ssh-generator は、特定の条件下でソケットアクティベーションで起動する SSH サーバーを、ローカルの AF_VSOCK と AF_UNIX ソケットにバインドします。この挙動の詳細は、以下を参照してください。
この挙動は Ubuntu が提供する openssh-server パッケージに含まれている sshd-socket-generator とは異なる機能及び独立した機能です。
user_readenv=1 パラメーターが非推奨に
openssh-server はユーザーのログイン時に ~/.pam_environment 設定ファイルを読み込まなくなりました。user_readenv=1 パラメーターはセキュリティー上の懸念があり、Linux-PAM 1.5.0 の pam_env.so で本パラメーターの使用は非推奨になりました。
将来的にこのパラメーターは削除される予定です。
そのため /etc/pam.d/sshd による pam_env.so の呼び出しでは、user_readenv=1 パラメーターを削除するよう変更されました。
この仕様に依存していたシステムでは、サーバー側の AcceptEnv 設定及びクライアント側の SendEnv 設定に移行してください。
ただし /etc/ssh/sshd_config 及び /etc/ssh/ssh_config では、すでにロケール変数を送受信するように設定されている点に留意ください。
1-9. tmp.mount の利用
Ubuntu は systemd に含まれる tmp.mount をデフォルトで使用するようになり、/tmp は tmpfs を使用するようになりました。1-10. cryptsetup ツールの分離
systemd パッケージから systemd-cryptsetup や systemd-cryptenroll、systemd-veritysetup といった cryptsetup ツールが分離され、これらのツールは systemd-cryptsetup パッケージに移されました。systemd-cryptsetup パッケージは提案パッケージになっているため、cryptsetup ツールを利用したい場合は別途 systemd-cryptsetup パッケージをインストールしてください。
1-11. Netplan v1.1 の採用
Netplan が Netplan v1.1 にアップデートされました。Netplan v1.1 ではオンラインの状態を明確に定義し、リンクローカルアドレスとルーティング可能なインターフェースを1つ待つため、systemd-networkd-wait-online にカスタムロジックが導入されています。
詳細は以下を参照してください。
- [Spec] Definition of an “online” system
- Create custom systemd-networkd-wait-online.service override to wait on individual interfaces. (LP: #2060311)
- networkd: make s-n-wait-online wait for at least one routable interface
また SR-IOV デバイス向けの組み込みスイッチモード設定の改善と、壊れた構成をスキップするためのパーサーフラグの導入、ProtonVPN 及び Microsoft Azure Linux 向けの修正も含まれています。
1-12. ClamAV の大幅アップデート
ClamAV が ClamAV 1.0.5 から ClamAV 1.3.1 へ大幅アップデートされました。これにより多数の機能が改善されています。
変更点の詳細は、以下を参照してください。
- ClamAV 1.1.0 released
- ClamAV 1.2.0 feature version
- ClamAV 1.3.0 feature release
- ClamAV 1.3.1 patch versions published
1-13. dmraid パッケージの削除
dmraid パッケージが削除されました。dmraid はアップストリームでメンテされず、Debian からも削除されました。
dmraid を利用しているユーザーや利用を検討しているユーザーは、mdadm など代替手段へ移行してください。
2. ツールチェーンのアップグレード
ツールチェーンがアップグレードされました。- GCC:GCC 14.2
- binutils:binutils 2.43.1
- glibc:glibc 2.40
- Python:Python 3.12.7
- LLVM:LLVM 19(デフォルト)
- Rust:Rust 1.80(デフォルト)
- Golang:Golang 1.23
- .NET:.NET 9
- OpenJDK:OpenJDK 21 / OpenJDK 23 / OpenJDK 24(アーリーアクセス)
2-1. OpenJDK
OpenJDK のデフォルトバージョンは OpenJDK 21 です。利用可能な OpenJDK
OpenJDK 23 はオプションとして利用可能です。OpenJDK 24 はアーリーアクセスのスナップショットとして利用可能です。
以下の OpenJDK LTS も利用可能です。
- OpenJDK 8
- OpenJDK 11
- OpenJDK 17
Java TCK 認証
以下のアーキテクチャー向け OpenJDK 17 及び OpenJDK 21 は、Java TCK(Technology Compatibility Kit)認証を取得しています。- amd64
- arm64
- s390x
- ppc64el
- armhf
Java TCK は Java SE 仕様を満たしているかどうかを広範にチェックする包括的なテストスイートです。
Java TCK は言語機能やライブラリー、API など、Java SE 仕様全体がテスト対象になっています。
これにより相互運用及び標準への準拠が保証されます。
2-2. .NET
.NET 関連です。
.NET 9
.NET 9 のリリースを以って Ubuntu は .NET コミュニティーのサポートを強化します。.NET 9 は以下のバージョンで完全にサポートされます。
- Ubuntu 24.10
- Ubuntu 24.04 LTS(PPA)
- Ubuntu 22.04 LTS(PPA)
後者のバージョンでは PPA を導入する必要があります。
PPA の詳細は以下を参照してください。
IBM Power 向けもサポート
IBM Power プラットフォーム向けに .NET 8 と .NET 9 がサポートが拡大されました。Snap版 .NET
新しくそして改良された Snap版 .NET を利用できるようになりました。これにより開発者は特定の Ubuntu のバージョンに依存することなく、サポート対象になっている任意の .NET のバージョンをインストールし、.NET を活用できるようになりました。
2-3. デフォルト設定の変更とその確認
ツールチェーンがアップグレードしたことで、ソフトウェア自身もバージョンアップしています。そのためデフォルト設定が変更されている設定もあります。
これはいつものことですが、仕様変更のあった設定に依存している場合ソフトウェアの挙動が代わるため、改めて設定内容を確認しておくと良いでしょう。
3. Ubuntu Desktop
Ubuntu Desktop の変更点です。3-1. 自動インストール機能の強化
インストーラーの自動インストール機能が強化され、autoinstall 設定ファイルにローカルのファイルを指定できるようになりました。3-2. 電源管理機能の強化
Power Profiles Manager が改善され、新しいハードウェアのサポートが強化されました。特に AMD のサポートが強化されています。
また復数の最適化ドライバーをサポートし、バッテリーのみで動作している場合は、最適化レベルを自動的に調整できるようになりました。
3-3. 指紋認証デバイスのサポート拡大
fprintd がアップデートされ、指紋認証デバイス及びドライバーのサポートが拡大されました。3-4. App Center の機能改良
App Center はアプリのインストールやアップデートなど、アプリを管理するためのアプリです。App Center では以下の機能が改良されています。
- インストールの進捗表示に対応
- App Center 自身のアップデート処理の改善
- 実行中の Snap アプリのメッセージ表示
- 管理ページから Snap アプリのアンインストールに対応
- タッチスクリーンのスクロール機能に対応
- deb パッケージのインストールに対応
App Center については、以下も参考にしてください。
3-5. Security Center の導入
Security Center がプリインストールされるようになりました。現状 Security Center の実装では、Snap アプリのユーザーのホームフォルダーへのアクセスパーミッションを制御できます。
ユーザーはこの制御をパーミッション確認画面を通じて制御できます。
Security Center については、以下も参考にしてください。
現状この機能は試験的な機能です。
今後のリリースで機能の追加や安定化が予定されています。
ちなみにパーミッション確認画面は、prompting-client を通じて提供される機能です。
3-6. GNOME 47の採用
Ubuntu 24.10 はデスクトップ環境に GNOME 47 を採用しています。GNOME 47 の新機能と変更点は、以下を参照してください。
また Ubuntu 24.10 が提供する GNOME 47 では、GNOME Shell や Mutter の安定性及びパフォーマンスを向上させる修正が含まれています。
これらの改善はまだ GNOME 47 に含まれていない改善です。
3-7. Ubuntu Dock の改善
Ubuntu Dock では、Snap アプリのアップデート進捗を表示する機能が導入されました。また Snap版 Chromium を経由してインストールされた PWA(Progressive Web App)のサポートが強化されました。
3-8. Sysprof のプリインストール
システムをプロファイリングする Sysprof がプリインストールされるようになりました。3-9. プリインストールアプリのアップデート
プリインストールアプリがアップデートされました。3-10. サブシステムのアップデート
デスクトップを支えるサブシステムがアップデートされました。- BlueZ 5.77
- Cairo 1.18.2
- Noto Color Emoji Font 2.047(Unicode 16 のサポート)
- NetworkManager 1.48
- Pipewire 1.2.4
- Poppler 24.08
- xdg-desktop-portal 1.18
3-11. NVIDIA GPU で Wayland セッションがデフォルトに
今まで NVIDIA GPU を搭載した PC では、Xorg セッションがデフォルトになっていました。Ubuntu 24.10 では NVIDIA GPU を搭載して PC でも、Wayland セッションがデフォルトになりました。
もし Wayland セッションで問題が発生する場合は、ログイン画面で Ubuntu on Xorg を選択してからログインすれば、Xorg セッションを利用できます。
4. Ubuntu 20周年記念
Ubuntu の初リリースは2004年10月にリリースされた Ubuntu 4.10(開発コード:Warty Warthog)です。Ubuntu 24.10 のリリースで20周年を迎えます。
Ubuntu 24.10 ではこれを記念し、20周年を祝う特別な機能が搭載されています。
4-1. ログインサウンド
ユーザーのログイン時にログインサウンドが鳴るようになりました。この機能は設定アプリのサウンド設定から、有効・無効を切り替えられます。
4-2. アクセントカラー
アクセントカラーで Ubuntu 4.10 の基調を取り入れた Warty Brown カラーを選択できるようになりました。アクセントカラーは設定アプリの外観設定から変更できます。
4-3. 記念ロゴ
20周年を記念した記念ロゴが導入されました。5. Ubuntu 全体の既知の問題
Ubuntu 全体の既知の問題です。5-1. GRUB2 がチェインロードに失敗する
NX(NX_COMPAT) と互換性のない Windows 10 を UEFI の GRUB2 からチェインロードする時に、一部のマシンで起動に失敗します。この不具合の詳細は、以下を参照してください。
5-2. ライブセッションがローカライズされない
新インストーラーの Ubuntu Desktop Installer を搭載した Ubuntu Desktop でライブセッションを起動する際、最初に言語選択画面が表示されます。しかし各言語でローカライズされたライブセッションで起動せず、英語環境でデスクトップが起動します。
この不具合の詳細は、以下を参照してください。
ローカライズされていなくても日本語など英語以外の言語でインストールすることも可能ですが、その場合は言語パックのダウンロードにインターネット接続が必要になります。
5-3. 暗号化された ZFS で cryptoswap に失敗する
暗号化された ZFS で cryptoswap パーティションの有効化に失敗します。この不具合の詳細は、以下を参照してください。
この不具合はクリーンインストール及びアップグレードで発生する問題であり、今後のアップデートで修正される予定です。
5-4. 一部の PC でフリーズする
Thinkpad X201 など一部のハードウェアで、Ubuntu 起動時に nomodeset を指定せず起動すると、フリーズなど以下の問題が発生する可能性があります。- [i915] ThinkPad X201 (Arrandale) screen freezes in kernels >= 6.9.0
- Unable to launch on a Thinkpad x201 without booting with nomodeset
この問題が発生した場合は、Safe Graphics モードで起動します。
- PC 起動直後に Shift キーを押したままにする
- GRUB のブートメニューが表示されるので、e キーを押す
- linux の行に nomodeset を追加する
- Ctrl + X キーを押して Ubuntu を起動する
- /etc/default/grub ファイルを開き、GRUB_CMDLINE_LINUX 設定に nomodeset を設定します。(記述例:GRUB_CMDLINE_LINUX="nomodeset")
- 設定を反映するため、sudo update-grub コマンドを実行します。
ライブセッションでは、4. の手順まで実行して Ubuntu を起動してください。
インストール済みの環境では、1. からすべての手順を実行してください。
5-5. IO スケジューラーの設定を none にできない
Linux kernel の IO スケジューラー設定を none にできません。この不具合の詳細は、以下を参照してください。
この不具合は Linux kernel 6.11.2 で修正されており、今後の Ubuntu のアップデートで修正される予定です。
5-6. FAN ネットワーク非対応
Linux kernel 6.11 で FAN ネットワークのサポートが削除されました。今後の Ubuntu のアップデートで FAN ネットワークがサポートされる予定です。
5-7. スクリーンリーダーのサポートが不完全
インストーラーでスクリーンリーダーがサポートされていますが、まだスクリーンリーダーのサポートは不完全です。この不具合の詳細は、以下を参照してください。
- Screen reader too incomplete in installer
- Impractical to turn on Screen Reader without knowing secret keyboard shortcut
- Screen reader enabled during install but not enabled after install
- Not possible to advance installer pages with Enter
5-8. OEM インストールの非サポート
現時点でまだ OEM インストールはサポートされていません。5-9. ハイコントラストのアイコンが使用されない
ハイコントラストを有効にした時に、アプリケーションのアイコンに適切なハイコントラストテーマが使用されず、一部のアプリケーションアイコンがハイコントラストのアイコンで表示されません。この不具合の詳細は、以下を参照してください。
5-10. GTK 4 アプリが正常に表示されない
3Dアクセラレーションを有効にした VirtualBox や VMWare環境で、デスクトップの壁紙含め GTK 4 アプリが正常に表示されません。この不具合の詳細は、以下を参照してください。
5-11. TPM による FDE と Absolute Software の非互換
TPM による FDE と Absolute Software(Computrace)には互換性がありません。Absolute Software(Computrace)を有効にしたまま TPM による FDE を有効にして Ubuntu Desktop をインストールすると、インストール後の Ubuntu Desktop が起動しなくなります。
そのため TPM による FDE で Ubuntu Desktop をインストールする場合は、事前に BIOS/UEFI で Absolute Software(Computrace)を無効にしておいてください。
その他FDEの不具合
その他 FDE(Full Disk Encryption)に関する不具合の一覧は、以下を参照してください。5-12. TPM による FDE とカーネルモジュールの不足
TPM による FDE では Snap で Linux kernel がインストールされます。この Linux kernel に、ある特定のハードウェア機能をサポートするためのカーネルモジュール(ドライバー)が含まれていない可能性があります。
例えば NVMe RAID を利用するために必要な vmd カーネルモジュールが含まれていません。
もしカーネルモジュールの不足により特定のハードウェア機能が動作しない場合は、その機能を予め BIOS/UEFI で無効にしておいてください。
ハードウェア機能を無効化できない場合、そのハードウェア機能はインストール後の Ubuntu Desktop で利用できません。
5-13. NVIDIA GPU 搭載 PC でパフォーマンスが低下する
一部の NVIDIA GPU 搭載 PC で Wayland セッションを利用すると、デスクトップのパフォーマンスが低下します。この現象を回避するには、ログイン画面で Ubuntu on Xorg を選択してからログインし、Xorg セッションでデスクトップを利用してください。
この不具合の詳細は、以下を参照してください。
5-14. NVIDIA GPU 搭載 PC でハイブリッドモード利用時にパフォーマンスが低下する
例えばノート PC の HDMI ポートを外部モニターに接続するなど、NVIDIA GPU 搭載 PC で dGPU を外部モニターに接続し、Wayland セッションでハイブリッドモードで利用した時に、パフォーマンスが低下します。この現象を回避するには、以下のいずれかの方法を試してください。
- USB-C 経由などすべての外部モニターを iGPU で接続する。
(この状態でも起動するアプリを dGPU で利用可能) - ログイン画面で Ubuntu on Xorg を選択してからログインし、Xorg セッションでデスクトップを利用する
この不具合の詳細は、以下を参照してください。
5-15. 以前のデザインの Ubuntu フォントをインストールしても反映されない
以前のグリフデザインの Ubuntu フォント(ubuntu-fonts-classic)をインストールしても、UI に Ubuntu フォントが反映されません。この現象を回避するには Tweaks(gnome-tweaks)をインストールし、フォント設定を開き、インターフェースのテキスト設定で Ubuntu を選択してください。
この不具合の詳細は、以下を参照してください。
5-16. ARM64 環境の NVIDIA GPU 搭載マシンでフリーズする
ARM64 環境で現バージョンの NVIDIA GPU ドライバーを利用すると、システムがフリーズしたりクラッシュします。今後のドライバーのアップデートでこの問題は修正される予定です。
この不具合の詳細は、以下を参照してください。
6. Raspberry Piの既知の問題
Raspberry Pi 固有の既知の問題です。6-1. Raspberry Pi 500 が flash-kernel データベースに含まれていない
Raspberry Pi 500 が flash-kernel データベースに含まれていません。この不具合の詳細は、以下を参照してください。
6-2. Mesaの非互換
Raspberry Pi の 2712 D0 ステッピングモデルでは、Firefox や Thunderbird、Snap Store など Snap アプリが要求する Mesa のバージョンと互換性がありません。この問題は今後のアップデートで修正される予定ですが、アップデートを適用するために一度 sudo snap refresh コマンドを実行する必要があります。
この不具合の詳細は、以下を参照してください。
6-3. cloud-init 利用時のネットワーク設定
Ubuntu Server 利用時、ブートパーティションにある user-data ファイルで cloud-init の設定に SSH キーのインポートやパッケージのインストールなど、ネットワークありきの設定が含まれている場合、ブートパーティションにある network-config ファイルに最低でも1つのネットワークインターフェースの設定(optional: false)が必須になります。この不具合の詳細は、以下を参照してください。
6-4. スタートアップサウンドが鳴らない
初期セットアップが起動する前にスタートアップサウンドが鳴りません。このサウンドを頼りにシステムが起動したかどうかを判断している場合、その手法は利用できません。
この不具合の詳細は、以下を参照してください。
6-5. Totem が不足しているコーデックのインストールを案内しない
メディアプレーヤーの Totem が、メディア再生時に不足しているコーデックのインストールを案内しません。この不具合の詳細は、以下を参照してください。
6-6 モニターがパワーオフから復帰しない
モニターは一定時間操作がない時に自動的にパワーオフになります。Raspberry Pi に接続された一部のモニターでは、パワーオフの後パワーオンになってもブラックスクリーンが表示されます。
この現象が発生するモニターの種類は、現在調査中です。
この不具合の詳細は、以下を参照してください。
6-7 crda パッケージの削除
Ubuntu 22.04 LTS で crda パッケージが削除されました。これにより WiFi の規制ドメインの選択を /etc/default/crda 経由で行えなくなりました。
Raspberry Pi 向け Ubuntu Server では、netplan の regulatory-domain 設定でWiFiの規制ドメインの設定を行ってください。
また Raspberry Pi 向け Ubuntu Server では、Raspberry Pi の起動パーティション内にある cmdline.txt ファイルを開き、カーネルコマンドラインに以下の設定を記述してください。
- cfg80211.ieee80211_regdom=GB
この設定の最後の GB は、カントリーコードになります。
希望するカントリーコードを指定してください。
6-8. 電源LEDがオフになる
以下の Raspberry Pi でカーネル起動時に電源LEDがオフになります。- Raspberry Pi 2B
- Raspberry Pi 3B
- Raspberry Pi 3A+
- Raspberry Pi 3B+
- Raspberry Pi Zero 2W
この不具合の詳細は、以下を参照してください。
6-9. libcamera サポートが壊れている
libcamera サポートが壊れています。この不具合の詳細は、以下を参照してください。
不具合が修正され次第、アップデートがリリースされる予定です。
6-10. App Center で配色がおかしい
App Center で配色がおかしくなります。この不具合の詳細は、以下を参照してください。
6-11. landlock のログが出力される
Ubuntu Desktop でユーザーのホームフォルダー内のファイルを変更した時に、tracker-miner が landlock の欠如に関するログを出力します。この不具合の詳細は、以下を参照してください。
6-12. Wayland セッションが選択できない
Ubuntu Desktop 利用時、一部のシステムで初回起動時に Wayland セッションを選択するオプションが表示されません。一旦ログアウトしてログアウトすれば、Wayland セッションを選択できるようになります。
6-13. dmesg に brcmfmac 関連のログが出力される
Ubuntu Server 利用時、WiFi の規制ドメインが設定されている状態で WiFi のアクセスポイントを再認証した時に、dmesg に brcmfmac 関連のログが出力されます。この不具合の詳細は、以下を参照してください。