カラーマネージメントによる色補正を行う
「XSane」では、「カラーマネージメント」による色補正を行うことができます。色補正にはICCプロファイルを利用します。
ICCプロファイルのセットアップ
「カラーマネージメント」による色補正を行うには、事前にICCプロファイルのセットアップを行っておく必要があります。ICCプロファイルのセットアップは「カラーマネージメントのセットアップを行う」を参考にしてください。
色補正の方法と切り換え
色補正の方法には以下の3種類があります。- XSaneによる色補正
- カラーマネージメントによる色補正
- スキャナーもしくはバックエンドによる色補正
色補正の方法の切り替え
「XSaneによる色補正」と「カラーマネージメントによる色補正」の切り替えは、「設定」メニューの「Enable color management」をクリックすることで切り替えます。以下のように「Enable color management」にチェックが入っていれば、「XSaneによる色補正」が無効になり「カラーマネージメントによる色補正」が有効になります。
もう一度「Enable color management」をクリックすると「Enable color management」のチェックがオフになります。
チェックがオフになっていれば、「カラーマネージメントによる色補正」が無効になり「XSaneによる色補正」が有効になります。
スキャナーもしくはバックエンドによる色補正について
スキャナーもしくはバックエンドによる色補正は、上記の色補正とは独立して機能します。スキャナーもしくはバックエンドによる色補正は常に有効です。
「XSane」が「SANE」からスキャナーでスキャンした画像を受け取る前に補正が行われます。
一方「XSaneによる色補正」や「カラーマネージメントによる色補正」は、「XSane」が「SANE」からスキャナーでスキャンした画像受け取った後に行う補正です。
スキャナは自身の色空間や色特性を知っていますし、バックエンドは対象スキャナーの色空間や色特性を知っているので、スキャナーの色空間で画像補正を行うことができます。
カラーマネージメント有効時のメインウィンドウ
カラーマネージメント有効にすると、メインウィンドウのUI構成が変わります。「カラーマネージメント機能」の設定項目が追加されています。
また「XSane」による色補正の機能が無効になっています。
カラーマネージメント機能
ICCプロファイルによる色変換や画像ファイルへの埋め込み方法を以下のメニューから選択します。Embed scanner ICM profile
本スキャンした画像にICCプロファイルによる色変換は行わず、画像ファイルにスキャナーのICCプロファイルを埋め込みます。ICCプロファイルによる色変換を行わないため、変換を行う前の画像データが保持されます。
そのため後で画像の加工や色補正を行う場合は、都合が良いです。
ICCプロファイルが埋め込まれているため、画像ファイルを読み込むアプリは埋め込まれたICCプロファイルから色変換を行うかどうか決めることができます。
以下の画像は、ICCプロファイルが埋め込まれた画像を「GIMP」で開いた時の例です。
ICCプロファイルの埋め込みができない画像フォーマットの場合
ICCプロファイルの埋め込みができない画像フォーマットの場合、sRGB色空間に変換されます。Convert to sRGB
本スキャンした画像をスキャナーの色空間からsRGB色空間に変換します。ICCプロファイルは埋め込まれません。
色味の正確性を問わない画像に利用します。
色味の正確性は高くないですが、どのアプリで画像ファイルを開いても期待した色になります。
Convert to working color space
本スキャンした画像をスキャナーの色空間から「Working color space ICM-profile」に変換します。また、「Working color space ICM-profile」を画像ファイルに埋め込みます。
プレビュー画面の画像のカラーマネージメントについて
「カラーマネージメント」有効時、「プレビュー画面」でプレビュースキャンした画像にも「カラーマネージメント」が適用されます。プレビュー画面では、スキャナーのカラー用の色空間からディスプレイの色空間に変換されます。