ルートコミットオブジェクトが異なるブランチ同士を結合する
「リベース」では、「ルートコミットオブジェクト」が異なるブランチ同士を結合することができます。ルートコミットオブジェクトとは
「ルートコミットオブジェクト」とは、「親コミットオブジェクト」を持たない「コミットオブジェクト」のことです。1.ブランチの確認
現在のブランチ構成を確認すると、以下のようになっています。現在のブランチは、「master」ブランチであることが分かります。
同様に、「HEAD」は「master」ブランチを指していることが分かります。
ここでは例として、「new」ブランチから到達できるすべての「コミットオブジェクト」をリベース対象にして、履歴を結合します。
2.ブランチの構成
現在のブランチの構成を図にすると、以下のようになっています。「new」ブランチから到達できるすべての「コミットオブジェクト」をリベース対象にするため、リベース対象の「コミットオブジェクト」は、以下のようになります。
- CommitA
- CommitB
- CommitC
- CommitD
- CommitE
上記のうち、「ルートコミットオブジェクト」は、以下のようになります。
- CommitA
- CommitC
3.コマンドの実行
コマンドのオプションは、以下のオプションを指定します。オプション | オプションの値 |
---|---|
--preserve-merges | ー |
--root | ー |
--onto | リベース先のコミットオブジェクト |
「端末」から、以下のコマンドを実行します。
コマンドの詳細は、「ファイルの変更内容を異なるブランチに結合するコマンドの説明」を参考にしてください。
ポイントは、赤字の箇所です。
git rebase --verbose --preserve-merges --onto master --root new
4.コマンドの実行結果
以下のように、リベース結果が表示されます。5.ブランチの確認
現在のブランチ構成を確認すると、以下のようになっています。「new」ブランチが指す「コミットオブジェクト」の識別子が、「1.」と異なっています。
6.ブランチの構成
現在のブランチの構成を図にすると、以下のようになっています。「CommitA」の変更内容を元に、「CommitA’」が新規に生成されています。
「CommitB」の変更内容を元に、「CommitB’」が新規に生成されています。
「CommitC」の変更内容を元に、「CommitC’」が新規に生成されています。
「CommitD」の変更内容を元に、「CommitD’」が新規に生成されています。
「CommitE」の変更内容を元に、「CommitE’」が新規に生成されています。
「feature」ブランチそのものは、リベース前の状態と同じです。
「feature」ブランチから到達できる「コミットオブジェクト」の変更内容は、リベース先にすでに取り込まれているため、必要に応じて「feature」ブランチが指す「コミットオブジェクト」を変更すればよいでしょう。