ホストオンリーネットワーク
ホストオンリーネットワークは仮想マシンを動作させているホストと、仮想マシンをつなぐネットワークインターフェースです。
ホストオンリーネットワークを追加することで、
ホスト・仮想マシン間でリモートサービスを利用できるようになります。
またホスト側に、ホストオンリーネットワークのネットワークインターフェースが追加されます。
仮想マシンからSambaでホストの共有フォルダーにアクセスできない場合などに、
利用してみるとよいでしょう。
このネットワークインターフェースはホスト・仮想マシン間の通信で利用されるものであり、
仮想マシンからインターネットへの接続はできません。
従って仮想マシンでは、
デフォルトで仮想マシンに追加されるNATネットワークインターフェースと、
ホストオンリーネットワークを併用するとよいでしょう。
ホスト側の準備
事前に仮想マシンは終了しておきます。まず、ホストオンリーネットワークインターフェースを追加します。
1.設定画面の表示
「ファイル」メニューから「環境設定」をクリックし、設定画面を開きます。2.ホストオンリーネットワークインターフェースの追加
左側のリストから「ネットワーク」を選択し、追加アイコンをクリックします。3.インターフェースの設定
以下のように「vboxnet0」が追加されます。これがホストオンリーネットワークインターフェースです。
「vboxnet0」を選択しドライバーアイコンをクリックして、
IPアドレスやDHCPサーバーの設定を行います。
基本的にデフォルト設定のままでも良いですが、
自分のネットワーク環境によっては設定が必要になります。
アダプターの設定
ホストに追加されるネットワークインターフェースの設定です。IPv4アドレスは他のネットワークインターフェースのIPv4アドレスと重複しないようにします。
プライベートアドレスを割り振ると良いでしょう。
IPv6は設定せず空のままでも良いです。
DHCPサーバー
DHCPサーバーを有効にすると、仮想マシンのホストオンリーネットワークインターフェースに
自動でIPv4アドレスが割り振られるようになります。
自分でプライベートアドレスを割り当てるなら、
「DHCPサーバー」は有効化しなくても良いです。
例)
設定項目 | 設定例 |
---|---|
サーバーアドレス | 192.168.56.2 |
サーバーマスク | 255.255.255.0 |
アドレス下限 | 192.168.56.10 |
アドレス上限 | 192.168.56.20 |
後は「OK」ボタンをクリックして設定画面を閉じます。
4.ネットワークインターフェースの確認
ネットワークツールを起動し、ネットワークインターフェースが認識されているか確認します。「ネットワーク・デバイス」の一覧メニューから、「vboxnet0」を選択します。
上記のようになっていればOKです。
この時点でIPアドレスが割り振られていませんが、
仮想マシンを起動すればIPアドレスが割り振られます。
仮想マシン側の準備
次に仮想マシン側の準備です。先ほど追加した「vboxnet0」をネットワークアダプターとして登録します。
1.仮想マシンの設定画面を開く
ホストオンリーネットワークに対応したい仮想マシンを選択して、「設定」ボタンをクリックします。
2.ホストオンリーアダプターの登録
左側のリストから「ネットワーク」を選択し、「アダプター2」(あるいは未使用のアダプター)タブを選択します。
「ネットワークアダプタを有効化」チェックをオンにし、
「割り当て」から「ホストオンリーアダプター」を選択します。
次に「名前」から「vboxnet0」を選択します。
「高度」の設定は初期値のままでOKです。
「OK」ボタンをクリックして設定画面を閉じます。
3.仮想マシンの起動
ホストオンリーアダプターを登録した仮想マシンを起動します。ホストオンリーネットワークの確認
ホストオンリーネットワークが機能しているか確認します。1.ホストのネットワークツールで確認
仮想マシンを起動してホストの ネットワークツールを起動すると、以下のようにIPアドレスが割り振られているのが分かります。
2.ゲストOSのUbuntuで確認
ネットワークインジケーターを開くと、NATアダプターとホストオンリーアダプターの2つが出てきます。
「接続情報」をクリックすると以下のようにホストオンリーアダプターの情報が表示されます。
IPv6は無効になっています。
また「接続を編集する」をクリックしてホストオンリーアダプターの情報を表示すると、
以下のようになっています。
今回DHCPサーバーを利用していないので、自分で固定アドレスを割り振っています。
IPv6は無効になっています。
3.pingで確認
ホスト及び仮想マシンからお互いにpingをして確認します。ホストから仮想マシンへpingすると、
以下のように「到達したパケットの割合」が100%になります。
今度は仮想マシンからホストへpingすると、
以下のように「到達したパケットの割合」が100%になります。
後はSamba等のサービスが利用できているか確認してみてください。