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Ubuntu デスクトップメニュー その3 - Menuの基本要素

<Menu>の基本要素

  <Menu>要素内で使用する基本的な要素です。
  <Menu>を修飾する要素が主です。

<Name>

  各<Menu>の名前を指定します。
  この要素は各<Menu>ごとに必須の要素となっています。
  <Menu>要素内で使用します。

  この要素を指定しないとデスクトップメニューとして成立しないため、必ず各<Menu>ごとに<Name>要素を指定してください。

  <Name>はUIに表示する階層の名前、及びメニューパスに利用されます。
  ただし<Directory>を指定した場合、UIに表示する階層の名前はディレクトリーエントリーの名称が使われます。


  メニューパスは重複できません。
  従って<Name>は重複しないように一意の名前をつける必要があります。

  メニューパスについて

    メニューパスは特定の<Menu>を表現するパスです。
    メニューパスは常に相対パスになるため、「/」で始まることはありません。
    例えば以下のような記述があるとします。

    <Menu>
      <Name>RootMenu</Name>

      <Menu>
        <Name>Application</Name>
          ...
        <Menu><!-- このメニューパス -->
          <Name>Office</Name>
            ...
        </Menu>

      </Menu>

      ...
    </Menu>

    「このメニューパス」は「RootMenu」からみた場合「Application/Office」になります。
    「Application」からみた場合「Office」になります。

  例

    <Menu>
      <Name>RootMenu</Name>

      <Menu>
        <Name>Application</Name>
          ...
      </Menu>

      <Menu>
        <Name>Internet</Name>
        ...
      </Menu>

      ...
    </Menu>

<Directory>

  ディレクトリーエントリーを指定する要素です。
  <Menu>要素内で使用します。


  ディレクトリーエントリーは識別子で指定します。
  複数記述することができます。

  優先順位について

    複数記述した場合は、後に書かれた有効な<Directory>が採用されます。
    例えば以下のように記述します。

    <Menu>
      <Directory>Office1.directory</Directory>
      <Directory>Office2.directory</Directory>
      <Directory>Office3.directory</Directory>

      ...
    </Menu>

    単純に優先順位に従うと「Office3.directory」が一番優先順位が高くなりますが、「Office3.directory」が存在しない場合、次に優先順位の高い「Office2.directory」が採用されます。

    もし「Office2.directory」も存在しない場合、「Office1.directory」が採用されます。

  例

    <Menu>
      <Directory>Root.directory</Directory>

      <Menu>
        <Directory>KDEApplication.directory</Directory>
        <Directory>GNOMEApplication.directory</Directory>
        <Directory>Application.directory</Directory>

        ...       </Menu>

      ...
    </Menu>

<OnlyUnallocated> <NotOnlyUnallocated>

  これらの要素は、ディスクトップエントリーのフィルタリング指定に利用します。
  <Menu>要素内で使用します。

  いずれも指定しない場合は、暗黙的に<NotOnlyUnallocated>が指定されます。

  Allocated

    通常、処理対象となったディスクトップエントリーには、「Allocated」マークが内部的に設定されます。
    これは、デスクトップエントリーの表示・非表示にかかわらず、処理対象となった時点で「Allocated」マークが設定されます。

    <OnlyUnallocated>と<NotOnlyUnallocated>は、この「Allocated」マークが設定されたデスクトップエントリーのフィルタリング指定を行います。

  <OnlyUnallocated>

    「Allocated」マークが設定されたデスクトップエントリーは、フィルタリングされ処理対象になりません。
    また「Allocated」マークは設定されず、一番最後に処理が行われます。

  <NotOnlyUnallocated>

    「Allocated」マークの有無に関わらず、全てのデスクトップエントリーは処理対象になります。
    また処理対象になったデスクトップエントリーには、「Allocated」マークが設定されます。

  どういう時に利用するか

    各<Menu>で、デスクトップエントリーを重複して処理させたくない時に<OnlyUnallocated>を利用します。

  例

    <Menu>
      <Directory>Root.directory</Directory>

      <Menu>
        <!-- ここで Networkカテゴリーのデスクトップエントリーが処理対象になり、「Allocated」マークが設定される  -->
        <Include><Category>Network</Category></Include>

         ...
      </Menu>

      <Menu>
        <OnlyUnallocated />

        <!-- OnlyUnallocatedが指定されているので、Networkカテゴリーのデスクトップエントリーは処理対象外になる -->
        <Include><All/></Include>

         ...
      </Menu>

      ...
    </Menu>

<Deleted> <NotDeleted>

  これらの要素は、<Menu>が削除されたか否かを指定する要素です。
  <Menu>要素内で使用します。

  いずれも指定しない場合は、暗黙的に<NotDeleted>が指定されます。

  <Deleted>

    <Menu>は削除されています。
    この要素を指定した<Menu>は、UIに表示しません。

  <NotDeleted>

    <Menu>は削除されていません。

  例

    <Menu>
      <NotDeleted />

       ...
    </Menu>


ディレクトリーエントリー , デスクトップエントリー , デスクトップメニュー
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