cpufreqフォルダー内のファイル
cpufreqフォルダー内のファイルを紹介します。このフォルダー内のファイルには、CPUfreqガバナーの情報が入っています。
多くのファイルはテキスト形式のファイルなので、テキストエディターで開くことができます。
注意
CPUfreqガバナーにより、ファイル構成が変わります。例えば「powersave」ガバナーは負荷に応じたクロック数の調整を行わないため、「powersave」ガバナー用のファイルは存在しません。
またいくつかの設定は「echo」コマンドで変更できますが、ここでは省略します。
ignore_nice_load
CPU使用率の計算時に、Nice値が設定されているプロセスを含めるかどうかの設定です。テキストエディターで開くと、以下のように現在の設定が表示されます。
0
Nice値が設定されているプロセスを含みます。1
Nice値が設定されているプロセスを含めません。io_is_busy
CPUがディスクI/O待ちに費やした時間を考慮するかしないかの設定です。テキストエディターで開くと、以下のように現在の設定が表示されます。
0
ディスクI/O待ちに費やした時間を考慮しません。CPUのクロック数は下がりやすくなります。
1
ディスクI/O待ちに費やした時間を考慮します。CPUのクロック数は上がりやすくなります。
powersave_bias
アプリから指定されたCPUのクロック数にマイナス補正をかけ、省電力効果を高めます。テキストエディターで開くと、以下のように現在の設定が表示されます。
この数値は倍率で、単位は「0.1%」です。
0から1000までの整数値を指定できます。
「0」を指定した場合、この機能は無効になります。
例えばこの数値が「200(20%)」で、アプリから3.0GHzのクロック数を指定した場合、CPUのクロック数は「3.0GHz - (3.0GHz x 0.2) = 2.4GHz」になります。
sampling_down_factor
CPUが最大クロック数で動作している時の「sampling_rate」に対する補正値です。補正値を1より大きくすることで、チェックするタイミングを大きくし、CPUの使用率チェックによる負荷を軽減します。
テキストエディターで開くと、以下のように現在の設定が表示されます。
この数値は倍率です。
1から10までの整数値を指定できます。
「sampling_rate」x「sampling_down_factor」が、CPUの使用率をチェックするタイミングになります。
sampling_rate
CPUの使用率をチェックするタイミングです。テキストエディターで開くと、以下のように現在の設定が表示されます。
単位は「マイクロ秒」です。
以下の場合CPUの使用率を80000マイクロ秒毎(=80ms)にチェックします。
sampling_rate_min
「sampling_rate」で指定できる値の最小値です。テキストエディターで開くと、以下のように現在の設定が表示されます。
単位は「マイクロ秒」です。
以下の場合、「sampling_rate」で指定できる値の最小値は80000マイクロ秒毎(=80ms)です。
sampling_rate_max
「sampling_rate」で指定できる値の最大値ですが、廃止されました。up_threshold
CPU使用率のしきい値です。ここで指定したしきい値を超えると、CPUのクロック数を上昇させます。
テキストエディターで開くと、以下のように現在の設定が表示されます。
単位は「%」です。
以下の場合CPUの使用率が80%を超えると、CPUのクロック数を上昇させます。
down_threshold
CPU使用率のしきい値です。ここで指定したしきい値未満になると、CPUのクロック数を低下させます。
テキストエディターで開くと、以下のように現在の設定が表示されます。
単位は「%」です。
以下の場合CPUの使用率が20%未満になると、CPUのクロック数を低下させます。
freq_step
CPUのクロック数を変化させる時の変化量です。テキストエディターで開くと、以下のように現在の設定が表示されます。
単位は「%」です。
以下の場合、CPUのクロック数を変化させる時にCPUの最大クロック数の5%ずつ変化させます。
boost
CPUによっては、cpufreqフォルダー直下に「boost」ファイルがあります。このファイルには、Intelの「Turbo Boost」やAMDの「Turbo-Core」の状態が入っています。
テキストエディターで開くと、以下のように現在の設定が表示されます。
0
boostは無効になっています。1
boostは有効になっています。有効になっているといっても、CPUがブースト状態で動作しているということではありません。
ブースト機能が利用できる状態である、という意味です。