ファイル名の変更やファイルの移動を行うコマンドの説明
「git mv」コマンドは、「ワーキングディレクトリー」にあるファイルのファイル名を変更したり、ファイルを別のフォルダーに移動するコマンドです。Gitはファイル名の変更やファイルの移動を感知しない
「Git」は、「ワーキングディレクトリー」にあるファイルのファイル名の変更や、ファイルの移動を感知しません。そのため「Nautilus」等でファイル名の変更やファイルの移動を行うと、新たに作成されたファイルとして認識します。
git mvでファイル名の変更やファイルの移動を行う
「git mv」コマンドでファイル名の変更やファイルの移動を行えば、それらの変更を追従してくれます。コマンドの機能
「git mv」コマンドの機能を大別すると、以下のようになります。- ワーキングディレクトリーにあるファイルのファイル名を変更する
- ワーキングディレクトリーにあるファイルを別のフォルダーに移動する
補足
トラックされていないファイルは操作対象外です。コマンドのフォーマット
コマンドのフォーマットは、以下のようになります。
git mv <オプション> <ファイル名を変更するファイル> <新しいファイル名>
ファイル名変更の基本的な例は、以下を参考にしてください。
実行テストに関するオプション
実行テストに関するオプションです。いずれのオプションも省略できます。
実行テストを行う(-n, --dry-run)
コマンドの実行テストを行います。このオプションを指定すると、ファイル名の変更結果を事前に確認することができます。
このオプションの使用例は、「ワーキングディレクトリー内のファイルのファイル名の変更結果を確認する」を参考にしてください。
ファイル名の変更に関するオプション
ファイル名の変更に関するオプションです。いずれのオプションも省略できます。
ファイルを上書きする(-f, --force)
デフォルトでは、「新しいファイル名」に指定したファイルがすでに存在する場合、エラーになり、ファイル名の変更に失敗します。このオプションを使用すると、同名のファイルを上書きします。
このオプションの使用例は、「同名のファイルを上書きして、ワーキングディレクトリー内のファイルのファイル名を変更する」を参考にしてください。
エラーをスキップする(-k)
コマンド実行時、エラーが発生するとそこで処理が終了します。このオプションを使用すると、エラーが発生したファイルをスキップして処理を続行します。
シェルスクリプトからこのコマンドを使用する時に、利用するとよいでしょう。
このオプションの使用例は、「エラーが発生したファイルをスキップして、ワーキングディレクトリー内のファイルのファイル名を変更する」を参考にしてください。
情報の出力に関するオプション
情報の出力に関するオプションです。いずれのオプションも省略できます。
詳細情報を表示する(-v, --verbose)
このオプションを指定すると、ファイル名の変更など、コマンド実行時に行った操作内容を表示します。ファイル名を変更するファイル
ファイル名を変更するファイルを指定します。フォルダーを指定することもできます。
ファイル名にスペースが含まれる場合など、ファイル名を正しく認識させるには、「'」でファイル名を括ってください。
例:'test.txt'
パスの指定について
サブフォルダー以下のファイルを指定する場合は、パスの記述を行います。例:src/main.c
新しいファイル名
新しいファイル名を指定します。「ファイル名を変更するファイル」にフォルダーを指定した場合は、新しいフォルダー名を指定します。
ファイル名にスペースが含まれる場合など、ファイル名を正しく認識させるには、「'」でファイル名を括ってください。
例:'test.txt'
パスの指定について
サブフォルダー以下のファイルを指定する場合は、パスの記述を行います。例:src/main.c