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LibrebootプロジェクトがFSFと対立

「Libreboot」はオープンソースで「BIOS」の実装を行うプロジェクトです。


「BIOS」は、PCの起動時に最初に実行されるソフトウェアであり、マザーボードなど基板上のチップに搭載されています。
一般的にこのようなソフトウェアをファームウェアと呼びます。

PC起動時にハードウェアの初期化やチェックなど、PCの起動に必要な処理を行います。
ハードウェアに非常に近い場所で動作するソフトウェアです。
そのため「BIOS」はハードウェア構成に合った実装を行う必要がありますが、それらの仕様は十分に公開されておらず、幾万と存在するPCの「BIOS」をオープンソースで実装するには相当な困難が伴います。

さて「Libreboot」の開発や管理を行う「Librebootプロジェクト」は、2016年5月14日に「FSF(Free Software Foundation/フリーソフトウェア財団)」が運営主体の「GNUプロジェクト」の一部となりました。

しかし2016年9月15日、ある出来事をきっかけに「Librebootプロジェクト」は「GNUプロジェクト」から離脱することになりました。

その背景には、「人」に関わる事情があったとのことです。


「Librebootプロジェクト」のリーダーである「Leah Rowe」氏は、相当お怒りの様子です。

Librebootプロジェクトの主張

まず「Librebootプロジェクト」側の主張から見てみます。


FSFはトランスジェンダーな人々に敵対する組織であると自ら暴露した。
そのためLibrebootはGNUプロジェクトから離脱することを自発的に決定した。
なぜならばLibrebootの主開発者は、彼女自身トランスジェンダーだからである。

FSFから解雇された人の名前を直接公表するつもりはない。
その人への嫌がらせを避けるためである。
もしあなたがその人のことをどうにかして知りたいとしても、どうかそっとしておいて欲しい。
その人を巻き込む危険があるためである。

しかし我々は、不正行為を明らかにする道徳上の義務があると感じている。
例えそれが世界で最も尊敬されているFSFのような組織であっても、不正行為を見つけたならばそれを明らかにする義務を感じている。

何が起こったのか?


FSFに雇われていたあるトランスジェンダーな従業員が、それに嫌悪を示す同僚から嫌がらせを受けていた。
彼らは彼ら自身を守るため、その従業員を解雇した。
その従業員がトラブルの種であると見られていたからだ。
嫌がらせは続き、そしてその従業員は解雇された。

これは正義だろうか?

我々はそれが正義だとは思わない。
なのでLibrebootはもはやGNUプロジェクトの一部ではない。
人々が属するどのような組織であっても、そこで行われる嫌がらせを我々は許容することは出来ない。

その従業員は何年もの間、FSFのために懸命に働き、そして組織にとって非常に信頼でき有能で熱烈な支援者だったが、そのことは彼らにとって大した問題ではないようだった。

FSFの被害対策


我々は短い時間に様々な論争を引き起こすこととなった。
これは我々が意図するところではないが、様々なコミュニティー内で辛辣な憎悪が露わになった。

例えば以下を参照して欲しい。



FSFが何をした?


FSFはこの件に関する公式声明を出した。
彼らはこの問題に関し全く触れておらず、この問題全般から避けることが一番であるとしている。
問題はFSF内の従業員が持つ偏見である。
彼らは解雇され人に対し差別行為を行ってはいないと嘘をついている。
しかも彼らはLibrebootプロジェクトやこの件で苦言を呈したLeah Roweに関しても名指しで言及していない。
まるで彼らはこのことを広く知られたくないかのようだ。
そして今や彼らは被害対策を行おうとしている。

このことは我々をひどくがっかりさせた。

渦中の従業員は、FSFの活動を維持するため、数えきれないくらいの時間をFSFのために費やしてきた。
何年もの間、専門知識と絶対的な情熱を持って働いてきた。
その従業員がこのような使いを受けたことや、ただトランスジェンダーだというだけで仕事場での嫌がらせを耐えていくことは、全く受け入れられないことである。


コミニュティーの反応と我々の返答


この出来事が起きてから最初の数日間、様々な掲示板やメーリングリスト及びIRCの内容を読んでいたのだが、話題が実際に目の前にあるこの問題から、Leah Rowe氏に関する話題へと急速に移っていった。

LibrebootプロジェクトのリーダーをLeah Rowe氏から変えようと声を上げる人もいれば、Librebootプロジェクトをフォークしようと発言する人もいた。

彼女(Leah Rowe氏)は現在辛い思いをしており感情的に行動していると言う人もいれば、彼女はこの問題を取り上げるべきじゃなかった、より建設的な態度を持って行動すべきだった、と言う人もいた。

(中略)

人々の反応に関わらずLibrebootプロジェクトは今後も継続する。
我々はどこにもいかないし、プロジェクトは常に発展している。

何より我々はFSFの策による反応にうんざりさせられている。
彼らがしたいことは彼らの評判を守ることであるようだし、彼らにどのような呼びかけをしても回答がない。

この問題が解決することを望むが、無理だろう。


結論


以下の人物はFSFから解雇するか退任するべきである。
もしくは別の人物に変えるべきである。

(中略)

上記3人の人物が組織から離れそして将来に問題を残さないために組織を改善するまで、我々は大衆に対し以下の行動を取るよう推奨する。

  • FSFに対するボイコット(彼らの宣伝を止め、彼らへの寄付行為を停止する)
  • 今回の不正行為を世界中に広める
  • 他のGNUプロジェクトになっているプロジェクトは、GNUから離脱する

彼らが彼ら自身の問題を解決しない限り、Librebootが再びFSFやGNUを支援することは決してない。
もし彼らが問題を解決したなら、再度GNUに参加するかどうかを検討するだろう。

我々はその組織の一員だったことを残念に思っている。
そしてもはやLeah Rowe氏は今後FSFへの寄付行為を行わないし、彼女はFSFの会員取り消しを求めている。

2015年以来、彼女はFSFに$6120(USD)の寄付を行ってきたが、その全額をFSFから彼女に払い戻して欲しいと考えている。
彼女はそのお金をフリーソフトウェアの宣伝に使用し、もっと良い目的のために使うつもりだ。

FSFの主張

次は「FSF」側の主張です。


今朝、FSFが差別的な理由で我々が従業員との雇用関係を終わらせたと主張するデマメールが流れた。

内部的な人事に関する問題はプライバシーを守るため公にコメントしないのが通例であるが、メールの内容は虚偽であり根拠がない主張であることを明確にする必要があると我々は感じた。

フリーソフトウェア界の食い違いを改善し、執り行うことは我々の仕事の一部である。
我々は安全な労働環境の提供と援助を行うため、差別と迷惑行為の禁止を方針に掲げている。

我々はすべてのFSFのイベントでsafe space policyを守り、異なる文化圏に住んでいる人々、様々な個性を持つ人々を手助けするため、我々は援助を行っている。
FSFの使命は、すべてのコンピュータを利用している人々の自由を守ることである。

従業員との雇用関係を終わらせる時はいつも辛いことであるということは承知しているし、差別的な悪意を持った結果ではない。

プライバシーに関連するすべての物事を守るため、この問題に関する公式表明はこれを最後としたい。
我々は元従業員に対し、将来に向けて行動して欲しいと願っている。


何が真実か?

分かりません。


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