kledgeb Ubuntuの使い方や日本語化、アプリの使い方を紹介しています。

KDE neon

「KDE neon」は「KDE」コミュニティーが開発する最新のソフトウェアを提供するためのソフトウェアリポジトリーです。



「KDE neon」では、頻繁かつ積極的に最新のKDEソフトウェアを提供し、 最新のPlasmaとQt環境を利用したいユーザーに向けた設計となっています。

最新バージョンって聞くと安心する?

多くのユーザーは、ソフトウェアのバージョンが最新であるかどうかを気にします。
必ずしもバージョンが新しければすべての物事がうまく行くとは限りませんが、バージョンが新しいというだけで精神衛生上良いと考えるユーザーもいるでしょう。

しかし「Ubuntu」ではローリングリリースを採用していないため、どうしても時間が経つにつれ、ソフトウェアのバージョンが古くなってしまいます。

また一方でアップストリームの開発者も、バージョンアップした自身のソフトウェアをいち早くユーザーに使ってもらい、フィードバックして欲しいと思うでしょう。

「KDE neon」はそんな思いを実現する仕組みです。

ディストリビューションではない

「KDE neon」はリポジトリーであり、ディストリビューションではありません。
これは公式サイトでも明確に否定されています。

「KDE」は多くのディストリビューションで「KDE」が提供するソフトウェアが動作することの重要性を認識しており、決して今後他のディストリビューションに「KDE」を提供しない、あるいは「KDE」自身がディストリビューションを作成しユーザーをとり込もうと考えているわけではありません。

「KDE」が提供するソフトウェアを採用しているそれぞれのディストリビューションは、各ディストリビューションのユーザーに唯一無事の価値をもたらすものです。

「KDE neon」は、「KDE」が持つ何百ものプロジェクトのうちの1プロジェクトに過ぎません。
「KDE neon」はあくまでもKDEソフトウェアを提供するリポジトリーです。


ベースはUbuntu

「KDE neon」はリポジトリーであるということを上記で紹介しました。
そのため別途ベースとなるディストリビューションが必要になります。

「KDE neon」ではベースとなるディストリビューションに「Ubuntu」を採用しています。
「Ubuntu」上に「KDE neon」のリポジトリーを追加することで、最新のPlasmaとQt環境を実現しています。

またリポジトリーということは、対象バーションが存在します。
「KDE neon」が対象としている「Ubuntu」のバージョンは、「Ubuntu 16.04」です。
現在最新版の「Ubuntu」のバージョンは「Ubuntu 16.10」ですが、「KDE neon」はLTS版の「Ubuntu」に限ってリポジトリーを提供していきます。

言い換えれば、通常リリース(非LTS版)の「Ubuntu」向けに「KDE neon」は提供されないということになります。

なぜUbuntu?

「Ubuntu」は最善のテクノロジーを安定版にて提供し、また素晴らしいサードパーティーのサポートがあると「KDE neon」チームが感じたためです。

また「KDE neon」チームは10年以上「Ubuntu」上での作業に慣れ親しんでおり、加えて「Ubuntu」ユーザーは最新のKDEソフトウェアを利用する機会を見逃していると感じたためです。

提供されるソフトウェアはKDEのもののみ

「KDE neon」によって提供されるソフトウェアは、「KDE」が提供するソフトウェアのみが対象になります。

従って「Ubuntu」の公式リポジトリーにあるパッケージ(ソフトウェア)のうち、「KDE neon」によって提供されないソフトウェア、かつ、Qtに依存するソフトウェアは動作しなくなる可能性があります。

「Ubuntu」の公式リポジトリーにあるQtに依存しているソフトウェアは、その「Ubuntu」が採用しているQtのバージョンでビルドされています。
しかしQtは「KDE neon」によって新しいバージョンが提供されます。
そのためバージョンの不一致が起こり、そもそもアプリが起動しないと言った現象が発生することになります。

これは「KDE」が提供するソフトウェア内で作業が完結するユーザーにとって問題にはなりませんが、そうではないユーザーにとって困ったことになるでしょう。
またこれが原因で日本語ユーザーにとってもちょっと面倒なことになっています。

KubuntuからKDE neonに切り替えられる?

「KDE neon」チームでは、「KDE neon」を利用するなら「KDE neon」チームが提供するディスクイメージを利用して「KDE neon」をインストールする方法を推奨しています。

サポートされる方法ではありませんが、「Kubuntu」に「KDE neon」のリポジトリーを追加することで「KDE neon」に切り替えることも可能です。
ただしそれ相応のスキルがユーザーに求められるでしょう。

KubuntuとKDE neonは互換性がない

上記でQtに関して記述しましたが、「Kubuntu」と「KDE neon」には互換性がありません。

「KDE neon」は「Ubuntu」のコア基板上に構築されているため、「KDE neon」の対象外のソフトウェアであっても、「Ubuntu」のコア部分に相当するソフトウェアはそのまま「KDE neon」でも動作するでしょう。

しかしそれ以外の部分については、必ずしも動作するとは限りません。
「Kubuntu」と「KDE neon」は共存できませんし、「KDE neon」のインストールは「Kubuntu」を置き換えることを意味します。

Plasma以外のデスクトップ環境は利用できる?

Plasma以外のデスクトップ環境は動作しないでしょう。
これは「KDE neon」が「KDE」のソフトウェアのみに焦点を当ててソフトウェアを構築しているためであり、それ以外のソフトウェアに関しては関与していないためです。

中級者以上向けか?

Qtのバージョンアップにより日本語入力(Fcitx+Mozc)が動作せず、そのままでは日本語を入力できません。
また日本語入力に必要なパッケージがQtに依存しており、Qtのバージョン違いにより必要なパッケージをインストールできません。

そのためカジュアルにデスクトップ環境を利用したい日本語ユーザーにとって、ハードルの高さを感じるかもしれません。

最新のPlasmaとQt環境にこだわりがないのであれば、素直にKubuntu(+ Kubuntu Backports PPA)を利用するのが良いと思います。

KDE neonのディスクイメージのダウンロード

「KDE neon」はインストール用にディスクイメージを提供しています。
インストール自体は「Kubutu」と同じ感覚でインストールできるため、インストール作業につまずくことはないでしょう。

またディスクイメージには用途に応じて4種類(エディション)のディスクイメージがあります。

いずれのディスクイメージも以下からダウンロードできます。


1.User Edition

「User Edition」は最新安定版のKDEソフトウェアを搭載したエディションです。
日々の利用におすすめできるエディションです。

2.User LTS Edition

「User LTS Edition」は、LTS版のKDEソフトウェアを搭載したエディションです。
「User Edition」より前のバージョンKDEソフトウェアを搭載しています。

日々の利用におすすめできるエディションですし、「User Edition」よりさらに安定したデスクトップ環境を利用できます。

3.Developer Edition Git-Unstable

リリース前の最新開発版のKDEソフトウェアを搭載したエディションです。
日々の利用にはおすすめできませんが、リリース前に新機能に触れてみたい開発者や新機能と連携したソフトウェアを開発したい開発者に向けたエディションです。

4.Developer Edition Git-Stable

リリース前の最新開発版のKDEソフトウェアを搭載したエディションです。
「Developer Edition Git-Unstable」と異なり、不具合の修正が主な変更となります。


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