Build 15042の変更点
2017年2月25日にリリースされた「Build 15042」の「WSL」に関する変更点です。リリースノート
変更点の詳細は、リリースノートを参照してください。機能の追加や改善
「Build 15042」で行われた機能の追加や改善です。リリースノートに記述されていない機能の改善も行われています。
1.Unixソケットのサポート改善
「SCM_CREDENTIALS」と「SCM_RIGHTS」がサポートされました。これにより改善する問題は、以下を参照してください。
- Sendmsg failing with EINVAL when trying to run Servo
- Erlang/Elixir no longer works
- Exchanging SCM_CREDENTIALS with SCM_RIGHTS
不具合の修正
「Build 15042」で行われた機能の追加や改善です。リリースノートに記述されていない不具合の修正も行われています。
1.パス処理時にデッドロックする問題の修正
".."で終わるパスを削除する際、デッドロックする問題が修正されました。2.FIONBIOの不具合修正
「FIONBIO」を指定した処理の成功時に、0を返さない不具合が修正されました。これにより改善する問題は、以下を参照してください。
3.データグラムソケットの読み込み処理の修正
長さ0のデータグラムソケットを読み込んだ時に発生する問題が修正されました。4.DrvFS利用時に発生するデッドロックの修正
「DrvFS(Windows環境のファイルシステム)」利用時、inodeのルックアップでデッドロックが発生する問題が修正されました。これにより改善する問題は、以下を参照してください。
Linux Test Projectのテスト結果
「Linux Test Project(LTP)」は、「Linux Kernel」やカーネルに関連した機能の信頼性、頑健性、安定性のテストを行うテストスイートを開発しているプロジェクトです。「WSL」は「Linux Kernel」相当の機能を提供するソフトウェアであり、「Linux Test Project」で「WSL」のテストを行った結果が公開されています。
- テストに合格した項目数:737(前回:737)
- テストに失敗した項目数:255(前回:255)
Build 15042アップデート後、Windowsが起動しなくなった時は
一部の環境でレジストリーキーの破損により、「Build 15042」へのアップデートに失敗する問題があります。「Build 15042」へアップデート後、PC起動時に黒い画面でドットが回転したままいつまで経ってもWindowsが起動しない場合は、以下の方法でレジストリーキーの修復を行います。
管理者権限で起動したコマンドプロンプトから、以下のコマンドを1行ずつ実行します。
reg delete HKEY_LOCAL_MACHINE\system\setup\upgrade\nsimigrationroot /f
netsh int ipv6 set locality state=disabled
reg delete HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Nsi\{eb004a01-9b1a-11d4-9123-0050047759bc}\28 /f
netsh int ipv6 set locality state=disabled
reg delete HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Nsi\{eb004a01-9b1a-11d4-9123-0050047759bc}\28 /f
この問題と回避策の詳細は、以下を参照してください。