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Unityの終焉

「Unity」が登場してから約7年近くが経ちました。


「Unity」は「Ubuntu Netbook Edition 10.10」のデスクトップ環境として、2010年に登場しました。

その後「Ubuntu Desktop 11.04」で「Ubuntu Desktop」のデスクトップ環境として採用されます。

その「Unity」に終わりの時が来ます。

Unity 8

現在「Unity」のバージョンは「Unity 7」ですが、「Ubuntu 18.04」では「Unity 8」が「Mir」と共にデフォルトの環境として採用される予定でした。


UnityからGNOMEへ

しかし「Canonical」の創設者であり「Ubuntu」を立ち上げたMark Shuttleworth氏が、「Unity 8」の開発中止と「Ubuntu 18.04」で「GNOME」をデスクトップ環境に採用するとのアナウンスを行いました。


我々はUnity 8、スマフォ、シェルの収束への投資を止める予定である。
我々はUbuntu 18.04にてUbuntu Desktopのデスクトップ環境をGNOMEへと移行する予定だ。

「GNOME」は「Ubuntu GNOME」で採用されているデスクトップ環境です。
デスクトップ環境が変わるということは、今までとは使い勝手やUI上の作法が変わるということです。


もし今までに一度も「GNOME 3」を利用したことがなければ、操作に慣れるのに少し時間がかかるでしょう。

アプリケーションは「Ubuntu」と同じものを採用しているため、一部細かな違いがありますがほとんど違和感なく受け入られると思います。

カスタマイズ方法やシェル拡張など「Unity」にはなかった仕組みがあり、「Unity」のカスタマイズ方法は通用しません。
自分にとって使いやすい環境の構築に躓くことがあるかもしれません。

デザインはそのままかどうかは分からない

ただしまだ先の話ですので、「Ubuntu GNOME」のように「GNOME Shell」をそのまま採用するのか、それとも「Ubuntu」ユーザーが移行しやすいように何かしらカスタマイズしてから採用するのかは分かりません。

「Budgie」デスクトップ環境程ではないにしろ、似たような手法やシェル拡張などを用い「Unity」ライクなデザインで登場するかもしれません。

UnityはUbuntu 17.10で最後か

「Ubuntu 18.04」でデスクトップ環境が「GNOME」に変わるため、「Unity」は「Ubuntu 17.10」で最後になる予定です。

ただし「Unity」を採用している「Ubuntu」の中で「Ubuntu 16.04 LTS」のサポート期間が最も長いため、「Unity」は「Ubuntu 16.04 LTS」のサポート期間が終了する2021年4月まで利用できます。

Ubuntu Desktopは無くならない

デスクトップ環境は変わりますが、 「Ubuntu Desktop」はこれからも継続的にリリースされていきます。

「Ubuntu Desktop」に対する継続的な情熱及び投資、そしてサポート等ユーザーとの約束は強調しておきたいとのことです。
既存のLTSリリースは引き続きサポートが行われます。

Mirはどうなる?

「Ubuntu 18.04」には以下の3つの柱がありました。

  1. Unity 8
  2. Mir
  3. Snappy/Snap

「Mir」は「Unity 8」とセットで採用される予定でした。
「Mir」や「Unity 8」は「Ubuntu Touch」(スマフォやタブレット向けOS)で採用されていますが、モバイルデバイスからも撤退するとのことですので、「Mir」は梯子を外された状態でしょうか。

ただ「Mir」は「Unity 8」に依存するソフトウェアではなく、キオスク端末のような組み込みシステム向けでも利用できるソフトウェアです。

IoT分野は勢いがあり、「Canonical」は今後IoT分野やクラウド分野に注力していくとのことで、IoT分野は「Canonical」にとって主力分野の一つとなっています。

もしかしたらIoT分野において「Mir」が活用される場があるかもしれません。

MirとWayland

元々「Ubuntu」は次期ディスプレイサーバーに「Wayland」を採用する予定でした。
しかしモバイルデバイス向けにOSを提供するにあたり、「Wayland」では不十分なところがあり、新たに「Mir」を立ち上げました。

その後モバイルデバイスでもデスクトップPCでも利用可能なOS(Ubuntu Personal)を開発する計画が立てられます。
「1つのOSであらゆるハードウェアをサポートする」がこの「Ubuntu Personal」の目標です。

文中に出てくる「convergence(収束/集中)」という言葉は、このことを指しています。
しかし収束が終息することになりました。

MirとSnap

「Mir」と「Snap」を組み合わせることでセキュアな環境を構築できます。
現在の「Ubuntu」でも「Snap」を利用できますが、「Xサーバー」と組み合わせて利用しているため、本来期待するセキュアな環境は利用できません。

「Ubuntu Desktop」に対し今後どのようなアプローチを取るのかは分かりませんが、「Mir」の採用は考えにくいでしょう。

Ubuntu DesktopはWaylandを採用?

「GNOME」は次期ディスプレイサーバーとして「Wayland」を採用します。
すでに「Ubuntu GNOME」では試験的な採用ですが「Wayland」が利用できるようになっています。

おそらく「Ubuntu Desktop」もこの流れに乗るのではないでしょうか。

収束の敗因

一言で言うと、人々が振り向いてくれなかったということです。

もし収束が将来向かう先であり、我々がそれを自由なソフトウェアとして提供できたなら、フリーソフトウェアコミュニティーと、閉塞的な現状に多くの不満を持っているメーカーにとって新たな可能性になるテクノロジー業界の双方から幅広く喜ばれていただろう。

私はそういう見解を持っていた。
だが、私の見解はいずれも間違っていた。

コミュニティーでは、我々の取り組みはイノベーション(革新)ではなく分裂を引き起こしたと見做された。

またその可能性にテクノロジー業界の人々は集まらず、彼らは見知らぬ可能性よりも馴染みある手法を採用し、ハードウェアの設計や自社独自のプラットフォームに投資したのだ。

Unity 8チームが作り上げたものは美しく、便利で緻密さがある。
しかし私は市場やコミュニティーに配慮し、どの成果物を発展・成長させていくのか、そしてどれを止めるのか、最終的な判断を行う。

Snappy/Snapはどうなる?

「Snappy/Snap」は無くなりません。
「Snappy/Snap」は、IoTやクラウドで活用されている仕組みでもあり、今後も継続して発展していきます。
 
「Snap」は現在「Ubuntu」だけでなく様々なディストリビューションで利用できるようになっています。

「FireFox」のようなアップストリームの開発者にとって依存関係を気にしなくても良いという利点は、大きな利点でしょう。
「Ubuntu Desktop」でも継続的に利用できるかと思います。

時が来れば明らかになる

詳しいことは今後明らかになっていきます。

参考



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