KDE Plasma 5.10がリリースされました
デフォルトではシンプルに、必要ならパワフルを。2017年5月30日に、「KDE Plasma 5.10」がリリースされました。
「KDE Plasma」は「Kubuntu」で採用されているデスクトップ環境です。
その最新版がリリースされました。
KDE Plasma 5.10の紹介動画
「KDE Plasma 5.10」の紹介動画は以下を参照してください。リリースノート
「KDE Plasma 5.10」のリリースノートは、以下を参照してください。さて今回リリースされた「KDE Plasma 5.10」はメジャーバージョンアップということもあり、多くの新機能が追加されています。
ここでは「KDE Plasma 5.10」で搭載された新機能を紹介します。
パネルタスクマネージャー
パネルタスクマネージャーの新機能や改善点です。パネルタスクマネージャーとは、起動しているアプリのウィンドウを一覧表示したり、ウィンドウの切り替えを行うウィジェットのことです。
デフォルトで画面の下部に配置されています。
1.タスクマネージャーでアプリのウィンドウをグルーピング可能に
タスクマネージャーでマウスの中央ボタンクリック時に、同じアプリのウィンドウをグルーピング及びグルーピングの解除を行えるようになりました。2.ファイルマネージャーのメニューに場所が表示されるようになった
ファイルマネージャー(Dolphin)のアイコン右クリック時に、メニューにホーム等の場所が表示されるようになりました。各場所をクリックすれば「Dolphin」が起動し、その場所を表示します。
また「Dolphin」をピン止めしておけば、「Dolphin」が起動していなくても直接場所を表示することが可能です。
3.アイコンサイズの調整が可能に
アイコンサイズの調整が可能になりました。パネルを縦に配置した際、ユーザー好みのアイコン配置が可能になりました。
フォルダービュー
フォルダービューは、ある特定のフォルダーの中身を表示するウィジェットです。フォルダービューがデスクトップに
デスクトップはフォルダービューがデフォルトになり、ファイルマネージャー等からファイルやフォルダーをドラッグ&ドロップし、ファイルのコピーや移動が簡単に行えるようになりました。操作性の改善
アイコン間のスペース(アイコングリッド)を今までよりも広く取り、ファイルやフォルダーの矩形選択やドラッグ&ドロップなどマウスでの操作性も向上しています。ファイル名の変更時、エディター外をクリックするとファイル名を確定するなど、ファイル名の確定タイミングが改善されています。
アンドゥのショートカットのサポートや、ヘッダーをクリックしてその場所を「Dolphin」で表示するなど、様々な改善が行われています。
パフォーマンスの大幅改善
ファイルやフォルダーの列挙時のパフォーマンスや、ファイルが大量にあるフォルダービューをスクロール時のパフォーマンスが大幅に改善されました。またメモリーの使用量も、今までより少なくなっています。
ウィジェットのリサイズが可能に
デスクトップ上のウィジェットを、アプリのウィンドウのようにリサイズできるようになりました。また「Alt」キーを押しながら左クリックすれば、ウィジェットの移動が可能です。
タッチスクリーンサポートの改善
タッチスクリーンサポートの改善です。- ログイン画面やロックスクリーンに仮想キーボードを表示
- 画面の端をタッチし、スワイプ操作が可能になった
- 画面の左端操作でデフォルトでウィンドウの切り替えが可能に
- 画面端のスワイプ操作により、パネルの自動非表示パネルを表示
その他の新機能と改善点
その他の新機能と改善点です。ロックスクリーンからメディアプレーヤーの操作が可能に
ロックスクリーンからメディアプレーヤーの操作が可能になりました。またサスペンド時に音楽の再生を停止するようになりました。
KRunnerからインストールされていないアプリの検索が可能に
「Alt + F2」キーで表示される「KRunner」から、インストールされていないアプリの検索が可能になりました。アプリを選択すれば「Discover」が起動し、アプリのインストールが可能です。
ファイルコピー通知からファイル操作が可能に
プレビュー上のファイルコピー通知からコンテキストメニューを表示し、フォルダーを開いたりファイルの操作が可能になりました。アプリケーションランチャーからよく利用するアプリやファイルへアクセス可能に
アプリケーションランチャーから、よく利用するアプリやファイルへアクセスできるようになりました。パネルアイコンのサイズ
パネルアイコン(ポップアップアプレットのボタンやランチャーアプレット)は、システム設定で指定したアイコンサイズに従うようになりました。パネルを縦に配置する際、役に立つ機能でしょう。
オーディオボリュームアプレット
オーディオボリュームアプレットから出力先の変更やデフォルトデバイスの設定等が行えるようになりました。スプラッシュスクリーンがシステム設定から変更可能に
スプラッシュスクリーンがシステム設定から変更可能になりました。この画面から新しいスプラッシュスクリーンのダウンロードも可能です。
その他
- ページャーとタスクマネージャーのパフォーマンス改善
- 応答のないアプリのウィンドウを暗くして表示するように変更
- ロックスクリーンとサンドボックス内で動作させい、安全性を向上させた
- スタートアップスクリプトでシェルのロックとアンロックが可能に
- DiscoverがFlatpakとSnappyの試験的なサポート
- Waylandのサポートは作業中でありまだ完遂していないが、サポートは改善されている