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System76から新ディストリビューション、Pop!_OS登場

「System76」は、UbuntuプリインストールPCの設計や販売を手がけるメーカーです。


「System76」には優秀なエンジニアが属しており、「Ubuntu」の不具合修正や機能改善など、ハードウェアの開発だけでなくソフトウェア面での貢献も多く行われています。

さて「System76」から新しいディストリビューションが発表されました。
このディストリビューションの名称は、「Pop!_OS」です。


美しく、モダンで、そしてパワフル

「Pop!_OS」はクリエーターに向けたOSです。

複雑で高度なソフトウェアや製品を開発している人々、洗練された3Dモデリングを利用している人々、コンピューターサイエンス界で活動している人々、最新技術を活用している人々やメーカーなど、クリエーターに向けたOSとなっています。

「Pop!_OS」のユーザーインターフェースは、ユーザーの作業の邪魔にならないようにデザインされていますが、ユーザーが自身の作業の流れを最適化できるように、豊富なカスタマイズ機能を提供しています。

なぜ新OSを?

「System76」は10年以上に渡り、「Ubuntu」プリインストールPCを販売してきました。

すぐに最新ハードを搭載できない

PCを設計するにあたり、なるべく最新のハードウェアを採用し、様々な用途に活用できるPCを提供したいと思う一方、「Ubuntu」がサポートしているハードウェアには制限があります。

ハードウェアメーカーが新しいハードウェアをリリースしても、「Ubuntu」でそのハードウェアが利用できるようになるには、それなりに時間がかかります。

「Linux kernel」やドライバーなどハードウェアを利用するためのソフトウェアが出揃い、かつ、それらのソフトウェアが採用された、あるいはそれらのソフトウェアに対応した「Ubuntu」がリリースされて、初めてユーザーはそのハードウェアを利用及び活用できるようになります。

最近の例では、「AMD」が開発した新CPU「Ryzen」の「Ubuntu」でのサポート状況が、これに近いでしょうか。

ユーザーは新しいハードウェアを期待しますが、その一方でWindows PCのようにすぐに新しいハードウェアを搭載したPCを提供できない・提供しにくいという事情もあります。

System76の対応

「System76」では現在、「NVIDIA」のGPUドライバーなど「Ubuntu」やアップストリームで十分なサポートが得られていないハードウェアを活用できるようにするため、「System76 Driver」にてアップデートされたドライバーを提供しています。

しかしUX面では、「System76」が3年間対応を待っていた機能(Unity 8)がありましたが、結局Ubuntuで実現されることはありませんでした。

「System76」は、顧客やコミュニティーから機能の要望を受け取っており、「System76」はそれらを実現することができます。

もし「Ubuntu」がそれらの機能を望むのであれば、「System76」はアップストリームに適合する形で実現することも可能です。

売上の8割がコンシューマー向け製品

「System76」の売上の8割は、デスクトップPCやノートPCです。

そのため「Red Hat」や「Canonical」と異なり「System76」の事業は、Linuxデスクトップの品質に依存しています。

「System76」は、Linuxの強みを活かし、何か大きなことを実現しようとしている人々の力になるという構想をLinuxデスクトップに対し持っています。

その構想の実現を加速させる方法は、最新のハードウェアを利用できるようにし、ユーザーの作業効率を向上させる仕組みを作り、デスクトッププロジェクトの活発なコミュニティーを持つことである、とのことです。

Ubuntuベースのディストリビューション

「System76」自身が「Ubuntu」と長く深い付き合いがあり、また「Ubuntu」に対するノウハウが蓄積されているためか、「Pop!_OS」は「Ubuntu」をベースとして開発されています。

初リリースはUbuntu 17.10と同じリリース日

「Pop!_OS」の初リリースは、2017年10月19日に予定されています。
このリリース日は、「Ubuntu 17.10」と同じリリース日です。

「Pop!_OS」は「Ubuntu」のリリースに追従して開発やリリースが行われるため、初リリースとなる「Pop!_OS」は、「Ubuntu 17.10」ベースのOSとなります。

現在はα版での提供

現在「Pop!_OS」は、α版での提供となります。
ディスクイメージは、以下からダウンロードできます。


またα版は、「Ubuntu GNOME 17.04」がベースになっており、デスクトップ環境は「GNOME」を採用しています。


「Ubuntu GNOME」は「Ubuntu」と統合されるので、「Ubuntu 17.10」を見越して「Ubuntu GNOME 17.04」をベースとしているのでしょう。

機能の提案や不具合の報告

「Pop!_OS」の機能の提案や不具合の報告は、以下で受け付けています。


将来プリインストールOSがPop!_OSに変わる

「Pop!_OS」がリリースされる2017年10月19日以降、「System76」が販売するデスクトップPCやノートPCには、「Pop!_OS」がプリインストールされるようになる予定です。

System76ブランドの一部?

現状「Pop!_OS」は、「GNOME」にオリジナルのテーマ(Popテーマ)を適用したOSに留まっていますが、今後自社製品や自社の顧客、及びコミュニティー向けに最適化したOSに仕上がっていくことでしょう。

とは言え「Ubuntu」などアップストリームと連携する姿勢も打ち出していますし、独自仕様のOSと言うよりは「Ubuntu」を変化させたOSのような印象です。

自社の新しいハードウェアを搭載したPCに必要なソフトウェアを提供し、オリジナルのテーマにより新しいデザインを採用し、自社製品のプリインストールOSとして提供していくため、「System76」ブランドの1つという位置付けに感じました。

もちろん自由なOSですから、「System76」の製品を利用していなくても「Pop!_OS」を利用できるでしょう。

いずれにせよ「Pop!_OS」は発表されたばかりですし、初リリースの2017年10月19日までまだ時間があります。

今後詳しいことが明らかになっていくでしょう。


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