Unity 7ユーザーの受け皿となるか?
先日紹介した通り、「Artful Aardvark α2」がリリースされました。「Artful Aardvark α2」では「Ubuntu MATE 17.10 α2」がリリースされており、「Unity 7」ユーザーにアピールする変更が盛り込まれています。
(ようこそUnity 7難民!Ubuntu MATEは、あなたが探し求めているUbuntuのフレーバーです)
「Ubuntu MATE」では、以前から様々なOSに似たレイアウトを提供する機能が実装されています。
Mutiny
このレイアウトの中に「Unity 7」に似たレイアウトを提供する「Mutiny」があります。「Mutiny」自体は以前のバージョンから利用できるようになっていましたが、「Ubuntu MATE 17.10 α2」では「Unity 7」ならではの機能が活用できるようになっています。
グロ―バルメニュー
「グロ―バルメニュー」は、アプリケーションのメニューを画面上部のパネルに表示する仕組みです。「グロ―バルメニュー」が有効なら、アプリのウィンドウにメニューが表示されなくなり、代わりにすべてのアプリのメニューが画面上部のパネルに表示されるようになります。
「グロ―バルメニュー」を利用すれば、アプリのメニュー分だけ画面の高さが利用できるよになるため、画面のスペースを最大限活用できるようなります。
「グロ―バルメニュー」は、以下のパネルレイアウトで利用可能です。
- Contemporary
- Cupertino
- Mutiny
Superキーのサポート改善
「Super + 数値」キーによるアプリの切り替えや、「Super + L」キーで画面のロックなど、「Super」キーと組み合わせたショートカットキーが「Mutiny」レイアウトで利用できるようになりました。Heads Up Display(HUD)
「HUD」は、アプリのメニューからメニュー項目を検索する仕組みです。「GIMP」や「LibreOffice」など、メニュー項目が非常に多いアプリで役に立つ機能です。
「Super + Alt」キーで「HUD」を表示することができます。
「HUD」を活用すれば、キーボードから手を離すことなくメニュー項目を実行できます。
「HUD」は、以下のパネルレイアウトで利用可能です。
- Contemporary
- Cupertino
- Mutiny
Unityユーザーの受け皿となるか?
「Ubuntu MATE」で採用している「MATE」デスクトップ環境は、「GNOME 2」時代の「GNOME」が起点となり、開発が行われてきました。今や「MATE」は「GTK+3」へ移行し、また多くの改良や改善が施され、「GNOME 2」から大きく飛躍したデスクトップ環境となっています。
インプットメソッドフレームワークである「Fcitx」や「Ubuntu」のインジケーターの多くがそのまま利用できます。
またデフォルトでインストールされているアプリケーションも「Ubuntu」ユーザーから見れば機能が削除される前の使いやすかったアプリケーションがインストールされており、アプリケーション自身も「Ubuntu」のそれとUIが似ており、ほとんど違和感なく「Ubuntu MATE」を利用できるようでしょう。
開発やコミュニティーは非常に活発ですし、打てば響くフレーバーの1つです。
「Ubuntu 17.10」ではデスクトップ環境が「GNOME Shell」に変わり、使い勝手が変わります。
そして日本語入力は、このまま行けば「IBus + Mozc」になるでしょう。
いずれにせよ使い勝手が変わるなら、1つの選択肢として「Ubuntu MATE」を検討してみるのもよいかと思います。