OpenSSHが利用可能に
「Windows 10 Fall Creators Update」及び「Windows Server 1709」で「OpenSSH」が利用できるようになりました。ポイントは「Microsoft」による移植及び提供である、という点でしょうか。
「Microsoft」は「OpenSSH Portable」や「OpenBSD」と連携して作業し、Win32のサポートをアップストリームの「OpenSSH Portable」に取り込んでもらうことを最終目標に作業を行っています。
「Windows」に移植されたこの「OpenSSH」は、クライアントとしてもサーバーとしても利用可能です。
OpenSSHはまだβ版
現在提供されている「OpenSSH」は、まだβ版です。「Insider Preview」で新しいビルドを利用しているユーザーは、「OpenSSH」が安定版になるまで、継続的に改善された「OpenSSH」のアップデートを受け取れる予定です。
プロジェクト
「OpenSSH」は以下で管理されています。プロジェクトの進捗状況や利用方法など詳細な情報は、以下のページで確認できます。
OpenSSHをインストールするには
「OpenSSH」をインストールする方法です。「OpenSSH」をインストールする方法はいくつかありますが、ここでは「設定」からインストールする方法を紹介します。
「PowerShell」や「DISM.exe」でインストールする方法は、上記のアナウンスを参照してください。
1.オプション機能の管理を開く
「設定(Windowsの設定)」を開き、「アプリ」をクリックします。以下の画面が表示されるので、「オプション機能の管理」をクリックします。
2.機能の追加画面を開く
以下の画面が表示されるので、「機能の追加」ボタンをクリックします。3.OpenSSHのインストール
以下の画面が表示されるので、SSHクライアントをインストールするなら「OpenSSH Client」をクリックし、「インストール」ボタンをクリックします。SSHサーバーをインストールするなら「OpenSSH Server」をクリックし、「インストール」ボタンをクリックします。
4.インストール開始
「2.」の画面に戻ると、インストールの進捗が表示されます。しばらく待てばインストールが完了します。
パスワード認証でSSHサーバーに接続してみる
「OpenSSH Client」をインストールすれば、SSHサーバーに接続できるようになります。1.SSHサーバーに接続
ここでは例として、SSHサーバーが動作している「Ubuntu」に接続してみます。接続できましたね。
ドメインアカウントでログイン
サーバーが対応しているなら、ドメインアカウントでログインすることも可能です。UPNでサーバーを指定するなら、以下のようにサーバーを指定できます。
ssh user1@domain1@contoso.com
NetBIOSでサーバーを指定するなら、以下のようにサーバーを指定できます。
ssh user1\domain1@contoso.com
2.リモート操作
後は「Ubuntu」上で「端末」を実行するかのように、コマンドの実行が可能です。3.SSHの各種設定は
SSHの各種設定は、「~\.ssh」フォルダー内に配置されます。もっと詳しい使い方を調べるには
「OpenSSH」の移植だけあって、使い方は「Ubuntu(Linux)」と大して変わりません。しかし一部の機能や「OpenSSH」の外側(サービスの起動方法やファイアウォールの設定方法など)は「Windows」のやり方に従う必要があります。
またWindows版「OpenSSH」はまだβ版での提供であり、機能制限や不具合があります。
機能や詳しい使い方は、以下を参照してください。
- Using the OpenSSH Beta in Windows 10 Fall Creators Update and Windows Server 1709
- PowerShell/Win32-OpenSSH