Snap版Chromiumのみ提供する提案
「Chromium」は「Google Chrome」や「Vivaldi」など、モダンなウェブブラウザーの元になっているウェブブラウザーです。「Chromium」自身十分な機能を持ったブラウザーであり、「Chromium」を利用しているユーザーも多いのではないでしょうか。
さて従来のdeb版の「Chromium」を廃止して、Snap版「Chromium」のみ提供する案が提案されています。
deb版Chromium
現在「Chromium」は、以下のOS向けにアップデートがリリースされています。- Ubuntu 16.04
- Ubuntu 17.10
- Ubuntu 18.04
- Ubuntu 18.10
アップストリームで「Chromium」がリリースされれば、それに追従するように「Chromium」のビルドとリリースが行われています。
しかしそれぞれのOSでリリースするにあたり、無視できない時間とリソースの消費があり、また古いOSのバージョンでもビルドできるようにするにもコストがかかります。
ソースからのビルドへ
Snap版「Chromium」はdeb版「Chromium」からビルドされていますが、直接「Chromium」のソースからビルドできるように修正作業が行われています。Snap版「Chromium」は、Snapの特徴である既存のシステムに影響を与えずにソフトウェアを配布・配置する利点を活用し、deb版の「Chromium」よりもコストを抑えたリリースが可能になります。
deb版Chromiumの廃止
ソースからビルドしたSnap版「Chromium」が問題なく動作するのであれば、deb版の「Chromium」の提供を止め、最新版の「Chromium」をSnap版「Chromium」で提供したいとのことです。Snap版Chromiumのテスト呼び掛け
ソースからビルドしたSnap版「Chromium」のテストが呼び掛けられています。現在ソースからビルドしたSnap版「Chromium」の作業はまだ完了していませんが、テストが可能な品質になっています。
現在は64bit版(amd64)のみの提供となりますが、最終的にサポート可能なすべてのアーキテクチャーに対し、ソースからビルドしたSnap版「Chromium」が提供される予定です。
Chromiumをインストールするには
ソースからビルドしたSnap版「Chromium」をインストールするには、「端末」から以下のコマンドを実行します。
snap install chromium --channel=candidate/from-source
すでにSnap版「Chromium」をインストールしているなら、「端末」から以下のコマンドを実行します。
snap refresh chromium --channel=candidate/from-source
環境を移行するには
deb版の「Chromium」からSnap版「Chromium」へユーザーの環境を移行するには、「端末」から以下のコマンドを1行ずつ実行します。
mkdir -p ~/snap/chromium/current/.config
cp -R ~/.config/chromium ~/snap/chromium/current/.config/
cp -R ~/.config/chromium ~/snap/chromium/current/.config/