Ubuntu Touch OTA-5のリリースと新機能
「Ubuntu Touch OTA-5」のリリースと新機能の紹介です。Ubuntu Touchとは
「Ubuntu Touch」は、スマートフォンやタブレットなどモバイルデバイス向けに最適化されたOSです。「Ubuntu Touch」は「Ubuntu」ベースのOSであり、「UBports」コミュニティーにより開発が行われています。
外部ディスプレイとキーボード、そしてマウスをモバイルデバイスに接続すれば、UIがデスクトップ向けのUIに変化し、デスクトップとして活用することもできます。
つまり1つのモバイルデバイスで、モバイル環境とデスクトップ環境を利用することができます。
「Ubuntu Touch」がサポートしているデバイスや、各デバイスで利用可能な機能及び制限は、以下を参照してください。
Ubuntu Touch OTA-5へアップグレードするには
「UBports」のチャンネルから提供されている「Ubuntu Touch」を利用しているすべてのデバイスで、「Ubuntu Touch OTA-5」へのアップグレードが受け取れるようになります。アップグレードは、「System Settings」の「Updates」から行えます。
アップデートのインストール後にデバイスを再起動すれば、「Ubuntu Touch OTA-5」になります。
Ubuntu Touch OTA-5の新機能と変更点
「Ubuntu Touch OTA-5」の新機能と変更点の紹介です。1.安定性の向上
「Ubuntu Touch OTA-4」から安定性が向上しています。2.新ブラウザーMorph Browserの採用
新ブラウザー「Morph Browser(browser-ng)」は、今まで採用されていた「Oxide」Webエンジン採用の「Browser」アプリを置き換える新しいブラウザーです。「Morph Browser」は「QtWebEngine」で作られており、「QtWebEngine」は「Qt」がメンテナンスしています。
そのためアップストリームからモダンなコードを受けることができます。
また「QtWebEngine」は、「Google Chrome」の元となっている「Chromium」エンジンをベースとしています。
「Morph Browser」の「Morph」はモーフィング(Morphing)のモーフのことであり、変化や変形を意味します。
今回Webエンジンを一新したことに加え、アップストリームから新しいコードを受け取り続けられることが、この意味に含まれています。
「Morph Browser」はQt自動スケーリングを利用できるため、デバイスの形状に関わらずウェブサイトが意図したとおりに表示されます。
3.Qt自動スケーリングによる適切な表示
「Ubuntu Touch」がサポートするデバイスには、スマートフォンとタブレットがあります。これらのデバイスはディスプレイの特性が異なります。
そのためデバイスの種類や形状に関わらず、コンテンツを適切なサイズで表示することが重要です。
Qt自動スケーリングにより、開発者は「Qt Quick Controls 2」を利用してアプリを開発することができ、またデバイスの形状にあった適切なサイズでコンテンツを表示することができます。
4.Kirigami 2(KDEウィジェット)
「Kirigami 2」はモバイル向け「QtQuick」のコンポーネント群です。「Kirigami 2」により、オーバーレイやテーマ及びアイコン、アプリのレンダリングにおいて、様々な操作及び描画が可能になります。
「Kirigami 2」を利用することで「Ubuntu Touch」及び「Plasma Mobile」向けのアプリでは、共通して利用できるコードが増えるでしょう。
5.コミュニティーアート
「Ubuntu Touch OTA-5」では、新しい壁紙や通知音及び着信音が含まれています。もちろんユーザーは、独自の壁紙等に変更することも可能です。
その他
1.不具合を報告するには
不具合を見つけた時は、以下の内容に沿って不具合を報告してください。また以下で既存の不具合を探すこともできます。
2.開発に貢献するには
「Ubuntu Touch」では、常に「Ubuntu Touch」や様々なアプリ及びアドオンの開発に協力してくれる人を募集しています。ソースコードやマイルストーンの情報は、以下を参照してください。