PowerShell 7.0.0 RC 1がリリースされました
2019年12月16日、「PowerShell 7.0.0 RC 1」がリリースされました。RC版は安定版ではなく、リリース候補版です。
安定版のリリースに向け、継続的に作業が行われていきます。
また以前紹介したように今まで「PowerShell Core」という名称でしたが、「PowerShell 7」から「Core」が削除され「PowerShell」になります。
リリース情報
リリースアナウンス:Announcing the PowerShell 7.0 Release Candidateリリースノート:v7.0.0-rc.1 Release of PowerShell Core
リリーススケジュール
2020年1月に「PowerShell 7 General Availability(安定版)」のリリースが予定されています。また「PowerShell 7」は初のLTS(Long Term Servicing)リリースとなり、長期サポートが提供される予定です。
deb版PowerShell PreviewがサポートするUbuntuのバージョン
deb版「PowerShell 7.0.0 RC 1」は、以下の「Ubuntu」のバージョンで利用できます。- Ubuntu 16.04 LTS
- Ubuntu 18.04 LTS
いずれも64bit版(amd64)が対象です。
「Ubuntu 19.10」など上記以外のバージョンで「PowerShell Preview」を利用したい場合は、Snap版「PowerShell Preview」の利用を検討してください。
PowerShell Preview 7 RC1へアップデートするには
deb版PowerShell Previewを利用している場合
すでにdeb版「PowerShell Preview」をインストールしているユーザーは、「ソフトウェアの更新」からアップデートできます。Snap版PowerShell Previewを利用している場合
すでにSnap版「PowerShell Preview」をインストールしているユーザーは、アップデートが提供され次第、自動的にアップデートされます。PowerShell Previewをインストールするには
deb版PowerShell Previewをインストールするには
deb版「PowerShell Preview」をインストールする方法は、以下を参照してください。次回以降「ソフトウェアの更新」からアップデートできるようになります。
Snap版PowerShell Previewをインストールするには
Snap版「PowerShell Preview」は、以下からインストールできます。PowerShell 7の新機能
「PowerShell 7」では多くの改良が行われています。改良点の詳細はGA版リリース時に紹介されますが、ここでは特に大きな改良点を紹介します。
- .NET Core 3.1(LTS)の採用
- 「ForEach-Object -Parallel」のサポート
- Windows互換ラッパーの実装
- 新バージョン通知機能の実装
- 新しいエラービューと「Get-Error」コマンドレット
- パイプラインチェイン(&& と ||)のサポート
- 条件演算子(三項演算子)のサポート(a ? b : c)
- null 合体演算子とnull 合体割り当て演算子のサポート(?? と ??=)
- クロスプラットフォームに対応した「Invoke-DscResource」(試験的な実装)
- 「Out-GridView」や「-ShowWindow」など、レガシーなGUIコマンドレットのサポート(Windows)
各機能の詳細は、プレビュー版のリリースアナウンスも参考になります。
.NET SDK Dockerコンテナーイメージ
「.NET Core SDK」のDockerコンテナーイメージに「PowerShell」が含まれるようになりました。「.NET Core」も「PowerShell」もクロスプラットフォームで提供されるソフトウェアです。
これらのソフトウェアを活用してクロスプラットフォームのアプリを開発する開発者は、より統合された環境でアプリの開発やテスト、そしてスクリプトの配置を、「PowerShell」のスクリプト言語を利用し総括的に実施することができます。
コンテナーイメージは、以下からダウンロードできます。
「PowerShell 7.0.0 RC 1」は、コンテナーイメージが次にアップデートされる2020年1月のタイミングで含まれるようになります。
.NETグローバルツール
.NETグローバルツールは、特定のNuGetパッケージを簡単にインストールするためのツールです。すでに「.NET Core SDK」をインストールし、高度なアプリを利用しているユーザー向けのツールです。
例えば以下のコマンドを実行すれば、様々なOSで「pwsh」バイナリーをインストールできます。
dotnet tool install --global powershell
アップデートも簡単で、以下のようにコマンドを実行するだけです。
dotnet tool update --global powershell
PowerShell 7.0.0 RC 1も利用可能
「PowerShell 7.0.0 RC 1」もすでに利用可能です。バージョニングの都合によりGA版がリリースされるまでは、以下のようにバージョン指定が必要です。
dotnet tool install --global PowerShell --version 7.0.0-rc.1
以前のバージョンからアップグレードするには、以下のコマンドを実行します。
dotnet tool update --global PowerShell --version 7.0.0-rc.1