KDE Plasma 5.18 LTSの新機能と変更点
2020年2月11日、「KDE Plasma 5.18 LTS」がリリースされました。
「KDE Plasma 5.18 LTS」の新機能と変更点を紹介します。
LTSリリース
「KDE Plasma 5.18 LTS」は「LTS（Long Term Support）」リリースであり、「KDE」によるアップデート及びメンテナンスが2年間提供されます。（通常リリースでは4ヶ月のメンテナンスが提供されます。）
Plasma
「Plasma」の新機能と変更点です。絵文字セレクター
「絵文字セレクター（絵文字ピッカー）」を簡単に呼び出せるようになりました。「Super（Windows） + .」キーを押せば、「絵文字セレクター」が表示されます。
各絵文字をクリックすれば、その絵文字がクリップボードにコピーされます。
これにより絵文字を、メールやテキストメッセージ、端末等にもっと簡単に挿入できるようになりました。
また「Kickoffアプリケーションランチャー」の「アプリケーション」＞「ユーティリティー」カテゴリーから「絵文字セレクター」を起動することも可能です。
グローバル編集モード
今までデスクトップ画面の右上にデフォルトで表示されていた「デスクトップツールボックス」がなくなり、デスクトップ画面が広く、そして綺麗になりました。また「デスクトップツールボックス」の代わりに、「グローバル編集バー」が導入されました。
デスクトップ画面上の何もない領域を右クリックし、表示されるメニューから「レイアウトのカスタマイズ」をクリックすると、「グローバル編集バー」がデスクトップ画面の上部に表示されます。
「グローバル編集バー」では、ウィジェットやアクティビティーの操作、デスクトップの設定画面の表示が可能です。
CSD（Client-side decoration）のサポート改善
「CSD（Client-side decoration）」を使用するGTKアプリのサポートが改善されました。「CSD」を使用するGTKアプリのウィンドウは、影及びリサイズ領域が適切に描画されるようになりました。
GTKアプリのサポート改善
GTKアプリは自動的に「Plasma」が使用しているフォントやアイコン、マウスカーソルの設定が適用されるようになりました。ナイトカラー制御
「ナイトカラー（時間に応じてディスプレイの色温度を調整する機能）」の有効・無効を切り替えるウィジェットが追加されました。
このウィジェットはシステムトレイ内に格納されています。
ショートカットキーを設定することで、「ナイトカラー」の有効・無効を切り替えることも可能です。
Do Not Disturbモードの切り替え
「Do Not Disturbモード」 の有効・無効を切り替えるショートカットキーを指定できます。音量の調整
「オーディオボリューム」システムウィジェットのデザインがコンパクトになり、デフォルトのオーディオデバイスの選択が容易になりました。
また「タスクマネージャー」では、音声を再生するアプリにボリュームインジケーターが表示されるようになり、ミュートとミュートの解除を切り替えられる容易なりました。
ウェザーウィジェット
「ウェザーウィジェット」では、風速や風向きなど風の状態を表示できるようになりました。Kickoffアプリケーションランチャー
「Kickoffアプリケーションランチャー」では、タッチ操作時のUXが改善され、ユーザーのアイコンが四角形の代わりに円形で表示されるようになりました。通知
「通知」に関する新機能と変更点です。タイムアウトインジケーター
通知上のタイムアウトインジケーターは外観が改善され、よりコンパクトに、そしてモダンな見た目になりました。Bluetoothデバイスの通知
PCに接続されている「Bluetooth」デバイスのバッテリーの残量が少なくなった時に、その旨を通知するようになりました。ファイルのダウンロード通知
ファイルのダウンロード通知では、ダウンロードしたファイルのアイコンをドラッグし、ファイルを保存したい場所へドロップできるようになりました。
システム設定
「システム設定」に関する新機能と変更点です。ユーザーフィードバックの設定
ユーザーフィードバックは、ユーザーの環境をKDEに送信する機能です。フィードバックされた情報は、KDEの開発や改良に役立てられます。
この情報には個人を特定する情報は含まれません。
デフォルトではこの機能は無効になっています。
KDEにフィードバックを送信する場合、KDEに送信する情報の程度をスライダーバーで調整できます。
アプリケーションスタイルの改善
アプリケーションスタイルでは、グリッドビューを使用して各アプリケーションスタイルを表示するようになりました。
これにより各アプリケーションスタイルのデザインを用意に確認できるようになりました。
グローバルテーマの改善
グローバルテーマのダウンロード画面でもグリッドビューが採用され、各テーマのプレビューを確認しやすくなりました。
ウィンドウアニメーション
全般的な挙動にウィンドウアニメーションの速度を調整するスライダーバーが追加されました。スライダーバーのつまみを右側に移動すれば、ウィンドウが即座に表示されるようになります。
スライダーバーのつまみを左側に移動すれば、ウィンドウがタスクバーからスムーズに表示されるようになります。
検索機能の改善
設定の検索機能が大幅に改善され、探している設定項目をすばやく見つけられるようになりました。キーワードを入力すれば無関係な設定項目が非表示になり、該当する設定項目が表示されます。
Discover
「Discover」に関する新機能と変更点です。検索フィールド
「Discover」起動後に検索フィールドにカーソルが合わせられるようになりました。ユーザーはそのままキーワードを入力し、各種ソフトウェアを即座に検索できるようになりました。
Plasmaアドオンの検索
テーマやスプラッシュスクリーン、カーソルテーマといったPlasmaアドオンも検索できます。ユーザーレビュー
各ソフトウェアのユーザーレビューが表示され、レビューの内容を参照できます。
