Ubuntu Touch OTA-17がリリースされました
2021年5月12日、「Ubuntu Touch OTA-17」がリリースされました。Ubuntu Touchとは
「Ubuntu Touch」は、スマートフォンやタブレットなどモバイルデバイス向けのOSであり、ユーザーのプライバシーと自由を尊重するOSです。UbuntuベースのOS
「Ubuntu Touch」は「Ubuntu」ベースで開発されているOSであり、開発は「UBports」コミュニティーにより行われています。モバイルのUXとデスクトップのUX
外部ディスプレイとキーボード、そしてマウスをモバイルデバイスに接続すれば、UIがデスクトップ向けのUIに変化し、デスクトップとして活用することもできます。つまり1つのモバイルデバイスで、モバイルのUXとデスクトップのUXを利用することができます。
Ubuntu Touchがサポートしているデバイス
「Ubuntu Touch」がサポートしているデバイスや、各デバイスで利用可能な機能及び制限は、以下を参照してください。Ubuntu Touchインストーラー
「Ubuntu Touch」は「UBports Installer」を利用してインストールします。「UBports Installer」は、「Windows」「macOS」「Linux」に対応しています。
「UBports Installer」の使い方は、以下の動画を参考にしてください。
Ubuntu Touch OTA-17の新機能と変更点
「Ubuntu Touch OTA-17」は「UBports」による「Ubuntu Touch」の17回目のアップデートです。アップデート対象デバイス
「Ubuntu Touch OTA-17」は、以下のデバイス向けにリリースされています。以下のデバイスを利用しているユーザーは、来週までにアップデートが提供されます。
- LG Nexus 5
- OnePlus One
- FairPhone 2
- LG Nexus 4
- BQ E5 HD Ubuntu Edition
- BQ E4.5 Ubuntu Edition
- Meizu MX4 Ubuntu Edition
- Meizu Pro 5 Ubuntu Edition
- BQ M10 (F)HD Ubuntu Edition
- Nexus 7 2013 (Wi-Fi and LTE models)
- Sony Xperia X
- Sony Xperia X Compact
- Sony Xperia X Performance
- Sony Xperia XZ
- Sony Xperia Z4 Tablet
- Huawei Nexus 6P
- OnePlus 3 and 3T
- Xiaomi Redmi 4X
- Google Pixel 3a
- OnePlus 2
- F(x)tec Pro1
- Xiaomi Redmi 3s/3x/3sp (land)
- Xiaomi Redmi Note 7
- Xiaomi Redmi Note 7 Pro
- Xiaomi Mi A2
- Volla Phone
- Samsung Galaxy S3 Neo+ (GT-I9301I)
- Samsung Galaxy Note 4
PinePhone/PineTabについて
「PinePhone」及び「PineTab」向けのアップデートは、上記デバイスとは別にリリースされます。また「PinePhone」及び「PineTab」向けの「Stableチャンネル」では、「OTA-17」の名称(ラベル)が付いたアップデートは提供されません。
新しいデバイスのサポート
「Ubuntu Touch OTA-17」で以下のデバイスが新たにサポートされました。- Xiaomi Redmi Note 7 Pro
- Xiaomi Redmi 3s/3x/3sp (land)
サポート対象になったデバイスは、「Stable」チャンネルからアップデートを受け取れるようになります。
チャンネルの設定画面は、以下の手順で呼び出せます。
- System Settings -> Updates -> Update Settings -> Channels
またサポート対象になったデバイスは、「UBports Installer」を利用して「Ubuntu Touch」をインストールすることも可能です。
機能の改善や改良が主な変更点
現在開発チームは「Ubuntu Touch」のベースOSを「Ubuntu 16.04 LTS」から「Ubuntu 20.04 LTS」へ移行させる作業に注力しています。そのため「Ubuntu 16.04 LTS」ベースの「Ubuntu Touch」では開発コストを抑えるため、安定性向上に注力した取り組みが行われています。
言い換えれば大規模な新機能の実装等は行われず、機能の改善や改良が主な変更点になります。
NFCのサポート
「Pixel 3a」や「Volla Phone」など「Android 9」と互換性のある多くのデバイスで「NFC(Near Field Communication)」がサポートされました。これによりアプリの開発者はNFCタグの読み書きが可能になります。
また他のデバイスとプロトコルを利用して通信することも可能になります。
以下のサンプルアプリは、「NFC」を利用して「Ubuntu Touch」デバイス間で通信するアプリです。
以下のサンプルアプリは、「NFCタグ」の読み書きを行うアプリです。
カメラのサポート改善
「OnePlus One」など多くのデバイスで、カメラのフラッシュやズーム、回転、フォーカスに関する不具合が修正されました。キーボードのサポート改善
マケドニアのキーボードレイアウトがサポートされました。スイス・フランス語及び英語(Dvorak配列)のキーボードレイアウトで、単語の予測入力の読み込みに関する不具合が修正されました。
デバイスのサポート改善
「OnePlus 3」では「Libertine」コンテナーが正常にセットアップされない不具合が修正されました。「Pixel 3a」ではサムネイルが正しく生成されない不具合が修正され、起動時に即座にバイブレーションが動作するようになり、バッテリーの寿命が大幅に改善されました。
「Nexus 4」及び「Nexus 7」では、「trust-store」及び「online-accounts」に関連する不具合が修正され、これらの機能利用時にデバイスがフリーズしなくなりました。
ただし環境によってはこれらの起動が適切に動作するように、これらの機能を利用する操作を再操作する必要があるかもしれません。
「Volla Phone」では、画面の自動輝度調整に関する不具合が修正されました。
Mirのアップデート
「Mir」が「Mir 1.2.0」から「Mir 1.8.1」へアップデートされました。詳細な変更点は
「Ubuntu Touch OTA-17」の詳細な変更点は、以下を参照してください。Ubuntu Touch OTA-17をインストールするには
「Ubuntu Touch OTA-17」をインストールする方法です。1.stableチャンネルでUbuntu Touchを利用している場合
現在「stable」チャンネルですでに「Ubuntu Touch」を利用している場合、「System Settings」の「Updates」画面から「Ubuntu Touch OTA-17」へアップデートできます。ただしアップデートはリリース日から2021年5月19日にかけてランダムに提供されるため、デバイスによってアップデートを受け取れる時期が異なります。
これはアップデートに問題が見つかった際に、ユーザーへの影響を軽減するための措置です。
即座にアップデートを適用したい場合
即座にアップデートを適用したい場合、まずデバイスのADBアクセスを有効にします。次に「adb shell」上で以下のコマンドを実行します。
sudo system-image-cli -v -p 0 --progress dots
2.Ubuntu Touchを新規にインストールする場合
「Ubuntu Touch」を新規にインストールする場合、以下を参考にして「Ubuntu Touch OTA-17」をインストールしてください。不具合を見つけた時は
不具合を見つけた時は、まず以下のドキュメントに目を通し不具合の報告方法を確認してください。また同様の不具合がすでに報告されていないか、以下で確認してください。