Ubuntu Touch OTA-24がリリースされました
2022年11月25日、「Ubuntu Touch OTA-24」がリリースされました。Ubuntu Touchとは
「Ubuntu Touch」は、スマートフォンやタブレットなどモバイルデバイス向けのOSであり、ユーザーのプライバシーと自由を尊重するOSです。UbuntuベースのOS
「Ubuntu Touch」は「Ubuntu」ベースで開発されているOSであり、開発は「UBports」コミュニティーにより行われています。モバイルのUXとデスクトップのUX
外部ディスプレイとキーボード、そしてマウスをモバイルデバイスに接続すれば、UIがデスクトップ向けのUIに変化し、デスクトップとして活用することもできます。つまり1つのモバイルデバイスで、モバイルのUXとデスクトップのUXを利用することができます。
Ubuntu Touchがサポートしているデバイス
「Ubuntu Touch」がサポートしているデバイスや、各デバイスで利用可能な機能及び制限は、以下を参照してください。Ubuntu Touchインストーラー
「Ubuntu Touch」は「UBports Installer」を利用してインストールします。「UBports Installer」は、「Windows」「macOS」「Linux」に対応しています。
「UBports Installer」の使い方は、以下の動画を参考にしてください。
アップデート対象デバイス
「Ubuntu Touch OTA-24」は、以下のデバイス向けにリリースされています。以下のデバイスを利用しているユーザーは、来週までにアップデートが提供されます。
- Asus Zenfone Max Pro M1
- BQ E4.5 Ubuntu Edition
- BQ E5 HD Ubuntu Edition
- BQ M10 (F)HD Ubuntu Edition
- BQ U Plus
- Cosmo Communicator
- F(x)tec Pro1
- Fairphone 2
- Fairphone 3
- Google Pixel 2 and 2 XL
- Google Pixel 3a and 3a XL
- Huawei Nexus 6P
- LG Nexus 4
- LG Nexus 5
- Meizu MX4 Ubuntu Edition
- Meizu Pro 5 Ubuntu Edition
- Nexus 7 2013 (Wi-Fi and LTE models)
- OnePlus One
- OnePlus 2
- OnePlus 3 and 3T
- Oneplus 5 and 5T
- OnePlus 6 and 6T
- Samsung Galaxy Note 4 (910F, 910P, 910T)
- Samsung Galaxy S3 Neo+ (GT-I9301I)
- Sony Xperia X
- Sony Xperia X Compact
- Sony Xperia X Performance
- Sony Xperia XZ
- Sony Xperia Z4 Tablet (LTE or Wi-fi only)
- Vollaphone and Vollaphone X
- Xiaomi Mi A2
- Xiaomi Mi A3
- Xiaomi Mi MIX 3
- Xiaomi Poco F1
- Xiaomi Poco M2 Pro
- Xiaomi Redmi 3s/3x/3sp (land)
- Xiaomi Redmi 4X
- Xiaomi Redmi 7
- Xiaomi Redmi Note 7 and 7 Pro
- Xiaomi Redmi 9 and 9 Prime
- Xiaomi Redmi Note 9, 9 Pro, 9 Pro Max and 9S
PinePhone/PineTabについて
「PinePhone」及び「PineTab」向けのアップデートは、上記デバイスとは別にリリースされます。また「PinePhone」及び「PineTab」向けの「Stableチャンネル」では、「OTA-24」の名称(ラベル)が付いたアップデートは提供されません。
Ubuntu Touch OTA-24の新機能と変更点
「Ubuntu Touch OTA-24」は「UBports」による「Ubuntu Touch」の24回目のアップデートです。1.指紋認証再試行時のバックオフ時間の増加
指紋認証再試行時のバックオフ時間が追加されました。2.ジェスチャーの初期サポート
ダブルタップで画面が復帰するジェスチャーが初期サポートされました。対応しているデバイスでのみ利用可能です。
3.メッセージアプリ
「sms://」URLスキームでメッセージアプリが適切に開くように修正されました。またメッセージアプリ及び「MMS」と「SMS」のサポートが改善されました。
戻るボタンを押した時にランダムにフリーズする問題が修正されました。
4.Aethercastのサポート改善
1080pがサポートされ、その他様々な修正が行われました。5.ヘッドセットのメディアボタンのサポート改善
ほとんどのデバイスで、ヘッドセットのメディアボタンが動作するようになりました。6.Lomiriのパフォーマンス改善
ブラー効果で描画されるドローワーのパフォーマンスが改善されました。7.Google Pixel 3aのサポート改善
「Google Pixel 3a」で録画時に音声と映像がずれる(A/V desync)問題が修正されました。8.壁紙の改善
カメラで撮影した画像が回転して表示される問題が修正されました。9.ランチャーのリセット時にフリーズする問題の修正
ランチャーのリセット時にフリーズする問題が修正されました。10.Volla PhoneでBluetoothが動作しない問題の修正
Volla PhoneでBluetoothが動作しない問題が修正されました。11.機能の改善や改良が主な変更点
現在開発チームは「Ubuntu Touch」のベースOSを「Ubuntu 16.04 LTS」から「Ubuntu 20.04 LTS」へ移行する作業に注力しています。そのため「Ubuntu 16.04 LTS」ベースの「Ubuntu Touch」では開発コストを抑えるため、不具合修正など安定性向上に注力した取り組みが行われています。
言い換えれば大規模な新機能の実装等は行われず、機能の改善や改良が主な変更点になります。
また「Ubuntu Touch OTA-24」は引き続き「Ubuntu 16.04 LTS」ベースで構築されています。
12.今後はメンテナンスモードに
「Ubuntu 16.04 LTS」ベースの「Ubuntu Touch」は「Ubuntu Touch OTA-24」を最後に、メンテナンスモードに移行します。言い換えれば遠くない将来、「Ubuntu 20.04 LTS」ベースの「Ubuntu Touch」が登場するということです。
次期OTAの「Ubuntu Touch OTA-25」では、セキュリティーアップデートや「Ubuntu 16.04 LTS」由来のアップデートが主体となり、開発の中心は「Ubuntu 20.04 LTS」ベースの「Ubuntu Touch」にさらに移されていくことになります。
既知の問題
既知の問題です。1.ジェスチャーサポートが最後の状態を保持しない
デバイスの再起動後、ジェスチャーサポートが最後の状態を保持しない問題があります。この問題は今後修正されます。
Ubuntu Touch OTA-24をインストールするには
「Ubuntu Touch OTA-24」をインストールする方法です。1.stableチャンネルでUbuntu Touchを利用している場合
現在「stable」チャンネルですでに「Ubuntu Touch」を利用している場合、「System Settings」の「Updates」画面から「Ubuntu Touch OTA-24」へアップデートできます。ただしアップデートはリリース日から来週にかけてランダムに提供されるため、デバイスによってアップデートを受け取れる時期が異なります。
これはアップデートに問題が見つかった際に、ユーザーへの影響を軽減するための措置です。
またアップデートを自動ダウンロードに設定している場合、アップデート可能になったら自動的に通知が表示されます。
即座にアップデートを適用したい場合
即座にアップデートを適用したい場合、まずデバイスのADBアクセスを有効にします。次に「adb shell」上で以下のコマンドを実行します。
sudo system-image-cli -v -p 0 --progress dots
2.Ubuntu Touchを新規にインストールする場合
「Ubuntu Touch」を新規にインストールする場合、以下を参考にして「Ubuntu Touch OTA-24」をインストールしてください。不具合を見つけた時は
不具合を見つけた時は、まず以下のドキュメントに目を通し不具合の報告方法を確認してください。また同様の不具合がすでに報告されていないか、以下で確認してください。