Ubuntu の Rust に対する取り組みと状況
2026年4月3日、Ubuntu の Rust に対する取り組みと状況が以下で紹介されました。Canonical が Rust Foundation の Gold Member に
Canonical が Rust Foundation の Gold Member になりました。これは Rust に対する投資であり、今後 Ubuntu でも Rust の役割が拡大していきます。
ntpd-rs の採用
Ubuntu 26.10 で ntpd-rs の採用が予定されています。ntpd-rs は Rust で実装された Network Time Protocol(NTP)と Network Time Security(NTS)に対応する時刻同期サービスであり、既存の同システムを ntpd-rs で置き換えていく方針です。
脆弱性の対応
Ubuntu Rust ツールチェーンでは、CVE-2026-33056 に対応したパッチが適用されました。CVE-2026-33056 に対応した Ubuntu のバージョンは、以下を参照してください。
- CVE-2026-33056: Vendored tar crate can chmod arbitrary directories by following symlinks
- CVE-2026-33056
Rust ツールチェーン
Ubuntu 26.04 LTS の Rust ツールチェーンは、Rust 1.93.1 にアップデートされました。また RISC-V 向けでは、デフォルトターゲットが RVA23 プロファイルになりました。
cargo-auditable のサポート
dh-cargo は Ubuntu パッケージのビルドで使用される debhelper ツールです。dh-cargo は Rust で実装されています。
dh-cargo でオプトインによる cargo-auditable がサポートされました。
cargo-auditable はバイナリーのビルドに使用したクレート情報を、実行可能ファイルのリンカーセクションにメタデータとして埋め込む仕組みです。
つまりバイナリーの依存関係情報が含まれており、この情報は既知の脆弱性や不具合の把握に役立てることができます。
この機能を有効にする方法は、以下を参照してください。
cargo-audit
cargo-audit は cargo-auditable で埋め込まれたメタデータを活用し、脆弱性を調べるクレートです。脆弱性の確認は、RustSec Advisory Database が利用されます。
脆弱性を自動修正する機能もあります。
cargo-audit は Snap Store からインストールできます。
Miri
Miri は パッケージ作成プロセスに未定義動作の検出機能を組み込みたい開発者向けのツールです。cargo プロジェクトのバイナリーやテストスイートを実行し、安全要件を満たさないコードを検出できます。
Miri が Ubuntu の Rust ツールチェーンで利用可能になりました。
Miri は試験的なコンパイラー機能を活用しているため、cargo-unstable-miri バイナリーで実行してください。
Ubuntu 26.04 LTS の coreutils と sudo-rs
Ubuntu 26.04 LTS の coreutils と sudo-rs は、以下のバージョンになりました。今後のアップデートでバージョンが変わる可能性があります。


