サウンドテーマについて
Ubuntuでは、ユーザーのログインやウィンドウの各種操作時等のイベントに応じてサウンドを鳴らすことができます。このイベント発生時のサウンドを集めルール化したものがサウンドテーマです。
サウンドテーマを切り替えることにより、イベント発生時のサウンドを一括して変更することができます。
サウンドテーマは一定のフォーマットに従って作成されています。
また、サウンドファイルのファイル名は一定のルールに従って命名されています。
サウンドテーマの変更について
Ubuntuではサウンドテーマの変更をサポートしておらず、システム設定等から変更することはできません。サウンドテーマを変更するには、Ubuntu Tweakを利用する必要があります。
サウンドテーマの保存先(インストール先)
サウンドテーマは全ユーザー共通のフォルダーか、ユーザー固有のフォルダーにインストールします。自分しか利用しない、もしくはシステムのファイルを弄りたくない場合は、ユーザー固有のフォルダーにサウンドテーマをおくと良いでしょう。
全ユーザー共通のフォルダー
全ユーザー共通のサウンドテーマは「/usr/share/sounds」フォルダー以下に保存します。全ユーザー共通のフォルダーにサウンドテーマを置く場合は、フォルダーやファイルのアクセス権に注意してください。
少なくとも全ユーザーから読み込みできるようにアクセス権を設定してください。
フォルダーのアクセス権
ファイルのアクセス権
ユーザー固有のフォルダー
ユーザー固有のサウンドテーマは「~/.local/share/sounds」フォルダー以下に保存します。「__custom」フォルダーについて
ユーザー固有のフォルダー内に、「__custom」フォルダーが作成されることがあります。このフォルダーは、サウンドテーマの一部の設定を上書きする時に作成されるフォルダーです。
従ってこのフォルダーを削除したり、中身を変更したりしないでください。
「システム設定」の「警告音の設定」を「デフォルト」から変更すると、警告音のみサウンドテーマと異なるサウンドを使用するため、このフォルダーが作成されます。
サウンドテーマのフォルダー構造
サウンドテーマのフォルダーには、サウンドテーマの情報を記述した「index.theme」ファイルと、サウンドデータのフォルダーがあります。サウンドデータのフォルダー内には、以下のようにogg形式のサウンドファイルが入っています。
サウンドファイルのファイル名はIDになっています。
ogg形式のサウンドファイルは、Windowsユーザーにとっては馴染みのないフォーマットですが、Ubuntuではよく利用されるフォーマットです。
変換アプリを利用すればMP3等から変換することができます。
サウンドテーマには他にもフォーマットがあり、上記はその一例です。
サウンドテーマのテスト
現在設定されているサウンドテーマの音を実際に鳴らしてテストします。以下のコマンドを実行すると、イベントサウンドIDに対応した音を鳴らすことができます。
canberra-gtk-play -i イベントサウンドID [-l ループ回数] [-V ボリューム]
注意
イベント発生時のサウンドを無効にしている場合は、このコマンドを実行しても音が鳴りません。その場合は、コマンド実行時に「Failed to play sound: Sound disabled」と表示されます。
イベント発生時のサウンドの設定については、「Ubuntu Tweak サウンドとサウンドテーマの設定を行う」を参照してください。
イベントサウンドIDについて
各イベントにはIDが定義されており、そのIDがファイル名にそのまま適用されています。例えばユーザーがログインした時のイベントサウンドIDは「desktop-login」です。
ループ回数
サウンドを再生する回数を指定します。このオプションを省略した場合は、1回再生します。
ボリューム
再生する音の大きさをdBで指定します。このオプションは省略可能です。
例1)ユーザーログイン時のサウンドを鳴らす
canberra-gtk-play -i desktop-login例2)ボタンを押した時のサウンドを鳴らす
canberra-gtk-play -i button-pressed今回「canberra-gtk-play」コマンドをテスト目的で紹介しましたが、ログイン時に音を鳴らしたい場合など、このコマンドを利用して音を鳴らすとよいでしょう。