Linuxカーネルが再インストールされない(2013/12/10)
「Boot Repair」には「カーネルをパージして、最後のカーネルを再インストール」機能があります。この機能は、Linux Kernelを一旦削除し再インストールすることで、起動に必要なファイルを「/boot」フォルダー以下に配置する機能です。
以下の画像は、Linux Kernelの起動に必要なファイルが「/boot」フォルダー以下に配置されている状態です。
もし「/boot」フォルダー以下にLinux Kernelの起動に必要なファイルが配置されていない場合、以下のような状態になります。
この状態だと「GRUB2」は起動できますが、Ubuntuは起動できません。
Linux Kernelの起動に必要なファイルは、Linux Kernelパッケージを再インストールすることで「/boot」フォルダー以下に配置されますが、特定の条件下ではUI上で「カーネルをパージして、最後のカーネルを再インストール」にチェックが入っていてもLinux Kernelパッケージの再インストールが行われません。
Linux Kernelパッケージの再インストールを行う条件の一つに、「/boot」フォルダー内にLinux Kernelのイメージがすでにあれば、再インストールを行う、という条件があります。
もし「/boot」フォルダー内にLinux Kernelのイメージが存在しない場合、「/boot」フォルダー内にその条件に合致するダミーのファイルを作成することで、Linux Kernelパッケージの再インストールが行われるようになります。
当然UI上の「カーネルをパージして、最後のカーネルを再インストール」にチェックが入っている必要があります。
ダミーファイル
「Boot Repair」は、ファイル名で「/boot」フォルダー内にLinux Kernelのイメージがあるかどうか見ているので、以下のいずれかに該当するファイル名を持つファイルを作成します。ファイルの中身は何でも良いです。
0バイトのファイルでも良いです。
- ファイル名に「vmlinuz」が含まれる
- ファイル名に「initrd」が含まれる
ダミーファイルを作成する
ここでは例として、ファイル名に「vmlinuz」が含まれるファイルを作成します。事前に「Boot Repair」は終了しておいてください。
また修復対象のパーティションをマウントしておきます。
ファイルの作成手段は何でも良いですが、「root」で作業する必要があります。
ここでは以下のコマンドで「テキストエディター」を起動し、「/boot」フォルダー以下にファイルを作成しました。
sudo -i gedit
ファイルの中身は何もない空のファイルを作成しました。
作業は以上で完了です。
後は起動した「テキストエディター」を終了し、マウントしたパーティションをアンマウントします。
「Boot Repair」を起動し、必要な修復作業を行ってください。
bootフォルダーのサクセス権について
「boot」フォルダーが存在せず自分で作成する場合は、「boot」フォルダーのアクセス権が以下のようになっていることを確認しておきます。「boot」フォルダーの作成は、Nautilusを以下のコマンドで「root」で実行すると良いでしょう。
sudo -i nautilus