WSLの新機能や変更点(2024年5月)
2024年5月30日、WSLの新機能や変更点が以下で紹介されています。機能の改善
以前試験的な機能として導入された機能が、デフォルトの機能として取り込まれました。WSL の最新プレリリースでは、以下の改良を含む機能の改善が行われています。
メモリーの自動解放
WSL 側で確保されている使用されなくなったメモリーを自動的に解放し、Windows 側に返す機能です。この機能を有効にするため、以下の設定がデフォルトになりました。
- autoMemoryReclaim=dropCache
これにより以下のような課題が改善されます。
ネットワークの改善
Windows 11 では、以下のネットワーク設定がデフォルトで有効になりました。- dnsTunneling=true
これにより以下のような課題が改善されます。
- WSL2 , problem with network connection when VPN used (PulseSecure)
- No network connection in any distribution under WSL 2
WSL設定アプリ
WSLの設定をGUIで行えるアプリが登場します。この設定アプリは .wslconfig ファイルの設定に対応するものです。
設定項目が増えるに連れ設定内容の把握が難しくなっていますが、WSL設定アプリにより、各設定をカテゴリーごとに確認及び変更可能です。
エンタープライズ向け機能の改善
エンタープライズ向け機能も改善されています。Microsoft Defender for Endpoint の WSL 対応
Microsoft Defender for Endpoint が WSL 2 に対応しました。Intune の WSL 対応
Linux Intune エージェントと WSL 2 との統合により、現在 Intune 経由で WSL の設定を管理できます。条件付きの設定を適用するようなシナリオに備えた機能の拡張が予定されています。
Microsoft Entra Id の WSL 対応
Microsoft Entra Id の WSL 対応が予定されています。2024年7月か8月にパブリックプレビューが提供される予定です。
Dev Home の WSL 対応
Dev Home の WSL 対応が進められています。Hyper-V のマシンのように WSL で利用するLinuxディストリビューションを管理できます。
またLinuxディストリビューションのスナップショットの作成など、多様な機能を提供しています。
現在 Dev Home の初期ビルドがリリースされています。