ホームホスト
「ホームホスト」とは、アレイを作成したPCを表す文字列です。アレイ作成時に「ホームホスト」がメタデータに記録されます。
「ホームホスト」は、アレイ作成時にユーザーが指定することもできますし、デフォルト値を適用することもできます。
デフォルト値について
「ホームホスト」のデフォルト値は、PCのホスト名です。このデフォルト値は変更できますが、変更する必要はないでしょう。
ホームホストの役割
「ホームホスト」は、どのPCで作成されたアレイなのか区別したい時や、「mdadm」が作成する論理ボリュームのデバイスファイル名等で利用されます。例えば、あるPCが故障し別のPCでそのアレイを使用したい場合、「ホームホスト」でどのPCで作成されたアレイなのか区別することができます。
また「アレイの名称」と組み合わせてアレイを識別するのにも利用できます。
アレイの名称
「アレイの名称」とは、アレイに付ける名前のことです。アレイ作成時にユーザーが指定することもできますし、省略してユーザーが指定したデバイスファイル名からアレイの名称を自動的に付けることも可能です。
アレイの名称の役割
「アレイの名称」は、アプリに表示されたり、「ホームホスト」と組み合わせてアレイの識別等に利用されます。環境について
以下にアレイの「ホームホスト」や「アレイの名称」の使われ方の1例を紹介します。アレイを作成した環境は、「論理ボリュームのデバイスファイル」と同じです。
アレイの「ホームホスト」は、「vb-ubuntu1310」です。
「アレイの名称」は、「RAID0Array」です。
論理ボリュームのデバイスファイルの例
論理ボリュームのデバイスファイル(シンボリックリンク)で、「ホームホスト」と「アレイの名称」が使用される例です。ルール
シンボリックリンクは「/dev/disk/by-id」フォルダー内に作成されます。シンボリックリンクの名称は、「md-name-ホームホスト:アレイの名称」です。
「/dev/disk/by-id」フォルダー
「/dev/disk/by-id」フォルダーに、に論理ボリュームのデバイスファイルへのシンボリックリンクが作成されます。「プロパティー」画面を開いて「基本」タブをクリックすると、このシンボリックリンクのリンク先が「../../md127」であることが分かります。
リンク先を確認すると、「/dev/md127」が存在しています。
論理ボリューム上のパーティションのデバイスファイル
論理ボリューム上のパーティションのデバイスファイル(シンボリックリンク)で、「ホームホスト」と「アレイの名称」が使用される例です。ルール
シンボリックリンクは「/dev/disk/by-id」フォルダー内に作成されます。シンボリックリンクの名称は、「md-nameホームホスト:アレイの名称-partパーティションの番号」です。
「/dev/disk/by-id」フォルダー
「/dev/disk/by-id」フォルダー内を見ると、以下のように論理ボリューム上のパーティションのデバイスファイルへのシンボリックリンクが作成されています。「プロパティー」画面を開いて「基本」タブをクリックすると、このシンボリックリンクのリンク先が「../../md127p1」であることが分かります。
リンク先を確認すると、「/dev/md127p1」が存在しています。