Recursiveマージストラテジーで、マージするブランチのファイル群を、サブフォルダー内のファイルにマージする
「Recursiveマージストラテジー」では、マージするブランチのファイル群を、「HEAD」のサブフォルダー内のファイルにマージすることができます。「マージストラテジー」の「Subtree」では、マージするブランチのファイル群が、「ワーキングディレクトリー」内のどのサブフォルダー内に配置されているかは、「Git」が自動的に判断します。
一方この方法は、ユーザーが配置先のサブフォルダーを指定することができます。
1.ブランチの確認
現在のブランチ構成を確認すると、以下のようになっています。現在のブランチは、「master」ブランチであることが分かります。
同様に、「HEAD」は「master」ブランチを指していることが分かります。
ここでは例として、「master」ブランチに「fix」ブランチをマージします。
2.ブランチの状態
ブランチの状態を図にすると、以下のようになります。3.マージ先のフォルダー
「fix」ブランチのファイル群のマージ先フォルダーは、「master」ブランチの「myFix」サブフォルダーを指定します。「myFix」サブフォルダーの中は、以下のようになっています。
4.マージを行う
コマンドのオプションは、以下のオプションを指定します。ショートオプション | ロングオプション | オプションの値 |
---|---|---|
-X | --strategy-option= | subtree=フォルダーのパス |
「端末」から、以下のコマンドを実行します。
コマンドの詳細は、「ファイルのマージを行うコマンドの説明」を参考にしてください。
ポイントは、赤字の箇所です。
git merge --verbose --strategy=recursive --strategy-option=subtree=myFix fix
5.コミットメッセージの入力
「3ウェイマージ」によるマージが行われ、かつ、「マージコンフリクト」が発生しなかったため、「マージコミット」が行われます。通常のコミットと同様に「コミットメッセージ」を入力します。
「コミットメッセージ」を入力したら、ファイルを上書き保存してテキストエディターを終了します。
6.コマンドの実行結果
「3ウェイマージ」によるマージの結果が表示されます。「Recursiveマージストラテジー」でマージを行ったと表示されています。
7.マージ後のブランチの確認
マージ後のブランチを確認すると、以下のようになっています。「master」ブランチのブランチヘッドが指す「コミットオブジェクト」の識別子は、「マージコミット」で生成した「コミットオブジェクト」を指しています。