hddtemp
hddtempはSMARTを利用してストレージから温度を取得し表示するコマンドです。ストレージの温度を知りたい場合、SMARTから温度情報を取得して表示する機能はudisksにもあるため、通常はディスク(Ubuntu 12.10)やディスクユーティリティ(Ubuntu 12.04)で調べると良いでしょう。
デーモン機能
hddtempはデーモンとして起動し、ネットワーク経由でクライアントに情報を送信する機能があります。サーバーでもない限りあまり使う機会はないと思いますが、アプリの中にはlocalhostを指定して情報を取得し表示するものもあります。
インストール
「hddtemp」のインストールです。1.インストール
Ubuntuソフトウェアセンターを起動して、「hddtemp」で検索します。「インストール」ボタンをクリックします。
2.デーモンの起動設定
起動時にhddtempデーモンを起動するか聞いてきます。ネットワーク越しでクライントからストレージの温度情報を取得したい場合は、チェックをオンにします。
3.デーモンのネットワーク設定
「hddtemp」をデーモンとして動作させる際のネットワーク設定です。
リスンするインテーフェイス
情報取得を許可するホスト側ネットワークインターフェイスのIPアドレスを指定します。
ローカルアプリのみ情報取得を許可する場合は、「127.0.0.1」を入力します。
リスンするポート
クライントから接続する際のポート番号を指定します。
使い方
「hddtemp」はコマンドなので端末から実行します。指定したストレージから温度を取得する
端末から以下のコマンドを実行します。sudo hddtemp ストレージのデバイスパス ...
ストレージのデバイスパスは複数指定できます。
以下のコマンドを実行してみます。
sudo hddtemp /dev/sda /dev/sdb /dev/sdc /dev/sdd /dev/sde
以下のようになります。
温度のみを取得する
nオプションを付けると、温度(数値)のみを取得します。以下のコマンドを実行してみます。
sudo hddtemp -n /dev/sda /dev/sdb /dev/sdc /dev/sdd /dev/sde
以下のようになります。
「/dev/sde: 成功です」と表示されていますが、sdeはSMARTに対応していないため実際は失敗しています。
温度の単位を指定する
通常は摂氏で表示されますが、「-u」オプションを付けると温度の単位を指定して表示することができます。「-u=C」が摂氏で「-u=F」が華氏です。
以下のコマンドを実行してみます。
sudo hddtemp -u=F /dev/sda /dev/sdb /dev/sdc /dev/sdd
以下のようになります。
スリープから復帰させて温度を取得する
「-w」オプションを付けると、ストレージがスリープ状態だった場合、スリープから復帰させてから温度を取得します。コマンド例
sudo hddtemp -w /dev/sda /dev/sdb /dev/sdc /dev/sdd