アプリのインストール先
全ユーザーで共通して利用するアプリのインストール先候補には、以下の4つがあります。- /bin・/sbin
- /usr
- /usr/local
- /opt
必ずルールに従ってこれらのフォルダーにインストールしなければならない、という事はありませんが、煩雑になるのを避けるためにもこのルールを参考にするとよいでしょう。
/bin・/sbin・/usr
似たようなものなので纏めます。パッケージ管理システムの対象となるアプリのインストール先です。
ユーザーがこれらのフォルダーを直接指定してインストールすることはありません。
自分でダウンロードしてきたdebパッケージも同様に直接指定することはありません。
そもそもパッケージのインストールは、インストール先選択画面が表示されませんしね。
/usr/local
「/usr」のローカル版です。「/usr」フォルダーと同じフォルダー構造を持ちます。
パッケージ管理システムの対象外となるアプリのインストール先です。
アプリ自身がインストーラーを持つ場合や、自分で作成したアプリのインストール先として利用できます。
ただ、一部パッケージの中には、このフォルダーを指定するものもあります。
このフォルダーはパスが通っているので、端末からパスを指定せずコマンド等を実行することができます。
主にコマンドなど単発ファイルで実行可能なアプリをインストールするとよいでしょう。
アプリが巨大で多くのファイルをインストールする場合、「/opt」の方が収まりが良いです。
アプリ自身を「/opt」にインストールし、アプリのソフトリンクを「/usr/local/bin」に置くような使い方もありです。
/opt
主にサードパーティー製アプリのインストール先です。Google ChromeやAdobe Readerなどが含まれます。
このフォルダーにはパスが通っていないため、GUIアプリをインストールすることがほとんどでしょう。
自分で作成したアプリをインストールしてもOKです。
自分専用のアプリをインストールする場合
自分のホームフォルダー以下の任意のフォルダーにインストールします。ただしシステムに関わるようなアプリは、ホームフォルダー以下にインストールすることは殆ど無いでしょう。
パスについて
Ubuntuではデフォルトで以下のフォルダーにパスが通っています。- /usr/lib/lightdm/lightdm
- /usr/local/sbin
- /usr/local/bin
- /usr/sbin
- /usr/bin
- /sbin
- /bin
- /usr/games
- /usr/local/games
またこの順番でアプリの検索が行われます。
端末からコマンドを利用する場合パスが通っていないと、パス付きで実行するコマンドを指定する必要があります。
このパスも踏まえてアプリのインストール先を検討すると良いでしょう。