Ubuntu起動時のアレイの自動構築
作成したアレイは、Ubuntu起動時に自動的に構築されます。アレイの自動構築は、Linux Kernelの起動時に行われます。
かなり早いタイミングでアレイは構築されます。
例えば、ユーザーがリカバリーモードを選択したとしても、リカバリーメニューが表示される頃には、すでにアレイの構築が完了しています。
このアレイの自動構築は「mdadm」が行っており、「デフォルトの設定ファイル」で自動構築を制御することが可能です。
例えば特定のアレイを自動構築の対象から外したり、特定のアレイの論理ボリュームのデバイスファイルを指定するなどの制御が可能です。
これらの制御内容は、すでに紹介した「デフォルトの設定ファイル」にアレイの各種設定を記述することで行います。
「mdadm」が「デフォルトの設定ファイル」を読み込み、アレイをどう構築するのか決定します。
ただし注意点があります。
「デフォルトの設定ファイル」の内容を編集しただけでは、Ubuntu起動時に行うアレイの自動構築に反映されません。
「デフォルトの設定ファイル」を反映するには「initramfs」を更新する必要があります。
initramfsの更新について
「initramfs」はインストールされているLinux Kernelのバージョンごとに存在します。通常は現在インストールされている最新版のLinux Kernelの「initramfs」を更新すればよいです。
initramfsを更新する
「initramfs」を更新する方法です。最新版のLinux Kernelのinitramfsを更新する
現在インストールされている最新版のLinux Kernelの「initramfs」を更新するには、以下のコマンドを実行します。
sudo update-initramfs -u
以下のように実行結果が表示されます。
ubuntu@ubuntu-vb-1404:~$ sudo update-initramfs -u
update-initramfs: Generating /boot/initrd.img-3.13.0-24-generic
ubuntu@ubuntu-vb-1404:~$
update-initramfs: Generating /boot/initrd.img-3.13.0-24-generic
ubuntu@ubuntu-vb-1404:~$
すべてのinitramfsを更新する
インストールされているすべてのLinux Kernelの「initramfs」を更新するには、以下のコマンドを実行します。
sudo update-initramfs -u -k 'all'
インストールされているLinux Kernelのバージョンが多いと、時間がかかります。