スキャナーの詳細設定を行う
「XScanImage」では、スキャナーの詳細設定を行うことができます。スキャナーの詳細設定では、スキャナーの動作や色味の調整など詳細な設定を行うことができます。
スキャナーの詳細設定について
「XScanImage」では、バックエンドから取得した設定項目を表示します。どの設定にどのような効果があるかは、バックエンドにより異なります。
設定できる項目もバックエンドにより異なります。
デフォルトではスキャナーの詳細設定は非表示になっています。
通常の利用において、スキャナーの詳細設定を行う必要はありません。
無効な設定について
無効な設定を行った場合、以下のようなエラー画面が表示されます。この画面が表示されている間は一部のUIの操作が行えないため、もしアプリが反応しなくなった場合は、この画面が他のウィンドウの裏に表示されていないか確認してください。
また設定を行った後に、このような画面が表示されていないか確認するとよいでしょう。
スキャナーの詳細設定を表示する
スキャナーの詳細設定を表示します。1.詳細設定の表示
「Preferences」メニューを開き、「Show advanced options」をクリックします。2.詳細設定
以下のように詳細設定が表示されます。また「Scan Mode」にもいくつか設定項目が表示されます。
設定項目が画面に収まりきらない時は、下にスクロールして他の設定項目を表示することができます。
詳細設定を非表示にする場合は、もう一度「1.」の手順を行います。
詳細設定の表示位置を変更する
詳細設定の表示位置は、横もしくは縦に表示することができます。横に表示すると「XScanImage」の画面がディスプレイからはみ出してしまう場合は、縦に表示するとよいでしょう。
上記の「スキャナーの詳細設定を表示する」の画像は、横に詳細設定を表示した時の画面です。
1.表示位置の変更
「Preferences」メニューを開き、「Show two column display」をクリックします。この項目にチェックが表示されている時は、詳細設定が横に表示されます。
この項目にチェックが表示されていない時は、詳細設定が縦に表示されます。
2.表示位置の変更完了
以下のように詳細設定の表示位置が変わります。設定項目が画面に収まりきらない時は、下にスクロールして他の設定項目を表示することができます。
詳細設定
詳細設定で追加される項目を見てみます。以下の項目が追加されています。
- Scan Mode(設定項目追加)
- Advanced
- Color correction coefficients
- Preview
- Geometry
- Optional equipment
補足
「Scan mode」の設定等により、設定できる項目が変化します。画像のUIは「Scan mode」で「Color」を選択した時のUIです。
1.Scan Mode
「Scan Mode」では、以下の項目が追加されます。Dropout
ドロップアウトさせる色を以下のメニューから選択します。None
すべての色を読み込みます。Red
赤のみ削除します。Green
緑のみ削除します。Blue
青のみ削除します。Brightness Method
明るさ補正の補正方法を以下のメニューから選択します。hardware
スキャナー側で明るさ補正を行います。iscan
一般的なアプリ向けです。ソフトウェアエミュレーションにより、明るさ補正を行います。
gimp
「GIMP」向けです。ソフトウェアエミュレーションにより、明るさ補正を行います。
「GIMP」向けに最適化された補正のかけ方になります。
X-resolution
X方向(横方向)のスキャン解像度を以下のメニューから選択します。解像度を高くすれば画像の品質が向上しますが、ファイルサイズが大きくなりスキャンにかかる時間も増えます。
Y-resolution
Y方向(縦方向)のスキャン解像度を以下のメニューから選択します。解像度を高くすれば画像の品質が向上しますが、ファイルサイズが大きくなりスキャンにかかる時間も増えます。
Scan resolutuonとの違いについて
スキャナーに対し設定する内容は同じです。X解像度とY解像度に同じ値を指定するのが「Scan resolutuon」です。
「X-resolution」と「Y-resolution」から設定を行えば、それぞれ別々の解像度を指定することができます。
X解像度とY解像度に異なる解像度を指定した場合
X解像度とY解像度に異なる解像度を指定した場合、スキャンした画像の幅と高さの比率が変わります。例えばX解像度に「50dpi」を指定し、Y解像度に「300dpi」を指定した場合、スキャンした画像の幅と高さの比率は、「1 : 6」になります。
このままでは本来の比率にならないため、画像の縦方向を1/6に縮小するなどの編集を行う必要があります。
画像の編集は「GIMP」等の画像編集アプリで別途行います。
2.Advanced
スキャナーに関する設定が表示されます。Scan speed
チェックをオンにすると、本スキャン時に品質よりもスキャン速度を優先してスキャンを行います。Auto area segmentation
テキストや画像をOCRで読み込みやすくするために最適化します。Short resolution list
チェックをオンにすると、よく利用するスキャン解像度のみ表示するようにします。チェックをオンにして「Scan Mode」の「Scan resolutuon」をクリックすると、以下のように限られた解像度のみ表示されるようになります。
おおよそ、以下のパターンになります。
- 低品質 + 高速
- 一般利用の解像度
- 高品質 + 低速
3.Color correction coefficients
R(赤)G(緑)B(青)の各色要素に対して補正を行う設定が表示されます。Red
赤レベルです。数値を大きくすればするほど、画像全体の赤成分が増加します。
数値を小さくすればするほど、画像全体の赤成分が減少します。
Shift green to red
緑成分の量に応じて赤成分に補正を行います。補正はピクセルごとに行われます。
数値を大きくすればするほど、緑成分の量に応じて赤成分が増加します。
数値を大きくすればするほど、緑成分の量に応じて赤成分が減少します。
Shift blue to red
青成分の量に応じて赤成分に補正を行います。補正はピクセルごとに行われます。
数値を大きくすればするほど、青成分の量に応じて赤成分が増加します。
数値を大きくすればするほど、青成分の量に応じて赤成分が減少します。
Shift red to green
赤成分の量に応じて緑成分に補正を行います。補正はピクセルごとに行われます。
数値を大きくすればするほど、赤成分の量に応じて緑成分が増加します。
数値を大きくすればするほど、赤成分の量に応じて緑成分が減少します。
Green
緑レベルです。数値を大きくすればするほど、画像全体の緑成分が増加します。
数値を小さくすればするほど、画像全体の緑成分が減少します。
Shift blue to green
青成分の量に応じて緑成分に補正を行います。補正はピクセルごとに行われます。
数値を大きくすればするほど、青成分の量に応じて緑成分が増加します。
数値を大きくすればするほど、青成分の量に応じて緑成分が減少します。
Shift red to blue
赤成分の量に応じて青成分に補正を行います。補正はピクセルごとに行われます。
数値を大きくすればするほど、赤成分の量に応じて青成分が増加します。
数値を大きくすればするほど、赤成分の量に応じて青成分が減少します。
Shift green to blue
緑成分の量に応じて青成分に補正を行います。補正はピクセルごとに行われます。
数値を大きくすればするほど、緑成分の量に応じて青成分が増加します。
数値を大きくすればするほど、緑成分の量に応じて青成分が減少します。
Blue
青レベルです。数値を大きくすればするほど、画像全体の青成分が増加します。
数値を小さくすればするほど、画像全体の青成分が減少します。
4.Preview
プレビュースキャン時の設定が表示されます。Speed
チェックをオンにすると、プレビュースキャン時に品質よりもスキャン速度を優先してスキャンを行います。5.Geometry
本スキャンを行う範囲の設定が表示されます。Scan area
本スキャンを行う範囲を、以下のメニューから選択します。このメニューでは定形サイズが表示されます。
Maximum
スキャナーがスキャンできる全体を、本スキャンを行う範囲に設定します。A4
A4サイズを本スキャンを行う範囲に設定します。用紙サイズは「21cm」 x 「29.7cm」です。
A5 Landscape
A5サイズを横にしたサイズを本スキャンを行う範囲に設定します。用紙サイズは「21cm」 x 「14.8cm」です。
A5 Portrait
A5サイズを本スキャンを行う範囲に設定します。用紙サイズは「14.8cm」 x 「21cm」です。
B5
B5サイズを本スキャンを行う範囲に設定します。用紙サイズは「18.4cm」 x 「25.7cm」です。
Letter
レターサイズを本スキャンを行う範囲に設定します。用紙サイズは「21.6cm」 x 「27.9cm」です。
Executive
エグゼクティヴサイズを本スキャンを行う範囲に設定します。用紙サイズは「18.4cm」 x 「26.7cm」です。
CD
エグゼクティヴサイズを本スキャンを行う範囲に設定します。用紙サイズは「12cm」 x 「12cm」です。
Top-left x
本スキャンを開始する左上の横方向の位置を「cm」指定します。Top-left y
本スキャンを開始する左上の縦方向の位置を「cm」指定します。Bottom-right x
本スキャンを終了する右下の横方向の位置を「cm」指定します。「Top-left x」からの相対位置や幅ではなく、左上を原点とした絶対位置で指定します。
Bottom-right y
本スキャンを終了する右下の縦方向の位置を「cm」指定します。「Top-left y」からの相対位置や高さではなく、左上を原点とした絶対位置で指定します。
Quick format
本スキャンを行う範囲を、以下のメニューから選択します。「Scan area」と同じ扱いです。
6.Optional equipment
その他の設定が表示されます。Scan Area is Valid
「5.」で設定した本スキャンの範囲が有効な範囲であれば、チェックがオンになります。そうでなければ、チェックがオフになります。