ツールで利用できる環境変数の一覧
「外部コマンド」プラグインでは、ドキュメントの情報などを環境変数に設定してからツールを実行します。ツールから環境変数を参照することで、ドキュメントのファイルに直接アクセスするなど、より高度な操作を行えるようになります。
ここではツールから利用できる環境変数の一覧を紹介します。
1.ドキュメントのファイルタイプ(GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_TYPE)
「GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_TYPE」には、ドキュメントのファイルタイプが設定されます。ファイルタイプはMIMEで表現されます。
例えば通常のテキストファイルなら「text/plain」になります。
XMLファイルなら「application/xml」になります。
2.ドキュメントのパス(GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_DIR)
「GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_DIR」には、ドキュメントのパスが設定されます。例えば、以下のファイルを開いているとします。
- /home/ubuntu/ドキュメント/テキストサンプル/外部コマンド1.txt
この場合、「GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_DIR」には以下の値が設定されます。
- /home/ubuntu/ドキュメント/テキストサンプル
3.ドキュメントのファイル名(GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_NAME)
「GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_NAME」には、ドキュメントのファイル名が設定されます。例えば、以下のファイルを開いているとします。
- /home/ubuntu/ドキュメント/テキストサンプル/外部コマンド1.txt
この場合、「GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_NAME」には以下の値が設定されます。
- 外部コマンド1.txt
4.ドキュメントのファイルパス(GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_PATH)
「GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_PATH」には、ドキュメントのファイルパスが設定されます。上記の「GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_DIR」と異なり、こちらはファイル名も含まれます。
例えば、以下のファイルを開いているとします。
- /home/ubuntu/ドキュメント/テキストサンプル/外部コマンド1.txt
この場合、「GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_PATH」には以下の値が設定されます。
- /home/ubuntu/ドキュメント/テキストサンプル/外部コマンド1.txt
5.ドキュメントのスキーム(GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_SCHEME)
「GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_SCHEME」には、ドキュメントのスキームが設定されます。スキームとはURIのスキームのことです。
「gedit」はネットワーク上のドキュメントを直接開くことができます。
スキームを参照することでどのプロトコルで開いたファイルなのかを知ることができます。
例えば、以下のファイルを開いているとします。
- /home/ubuntu/ドキュメント/テキストサンプル/外部コマンド1.txt
この場合、ローカルのファイルを開いているので、「GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_SCHEME」には以下の値が設定されます。
- file
6.GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_URI)
「GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_URI」には、ドキュメントのURIが設定されます。例えば、以下のファイルを開いているとします。
- /home/ubuntu/ドキュメント/テキストサンプル/外部コマンド1.txt
この場合、「GEDIT_CURRENT_DOCUMENT_URI」には以下の値が設定されます。
- file:///home/ubuntu/%E3%83%89%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88/%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB/%E5%A4%96%E9%83%A8%E3%82%B3%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%891.txt
URLエンコードされています。
これをURLデコードすると、以下のようになります。
- file:///home/ubuntu/ドキュメント/テキストサンプル/外部コマンド1.txt
7.カーソルがある行番号(GEDIT_CURRENT_LINE_NUMBER)
「GEDIT_CURRENT_LINE_NUMBER」には、現在カーソル(キャレット)がある行番号が設定されます。8.カーソルがある行のテキスト(GEDIT_CURRENT_LINE)
「GEDIT_CURRENT_LINE」には、現在カーソル(キャレット)がある行のテキストが設定されます。9.カーソルの位置にある単語(GEDIT_CURRENT_WORD)
「GEDIT_CURRENT_WORD」には、現在カーソル(キャレット)がある位置の単語が設定されます。日本語では正しく単語を認識できないため、単語ではなく文章が設定されることもあります。
10.ツールのカレントディレクトリー(GEDIT_CWD)
「GEDIT_CWD」には、ツール実行時のカレントディレクトリーが設定されます。通常、ツール実行時のカレントディレクトリーは、ユーザーのホームフォルダーになります。
11.開いているすべてのドキュメントのパス(GEDIT_DOCUMENTS_PATH)
「GEDIT_DOCUMENTS_PATH」には、現在のウィンドウで開いているすべてのドキュメントのファイルパスが設定されます。例えば、以下のファイルを開いているとします。
- /home/ubuntu/ドキュメント/テキストサンプル/外部コマンド1.txt
- /home/ubuntu/ドキュメント/テキストサンプル/天気.txt
この場合、「GEDIT_DOCUMENTS_PATH」には以下の値が設定されます。
- /home/ubuntu/ドキュメント/テキストサンプル/外部コマンド1.txt /home/ubuntu/ドキュメント/テキストサンプル/天気.txt
各ファイルがスペースで区切られています。
12.開いているすべてのドキュメントのURI(GEDIT_DOCUMENTS_URI)
「GEDIT_DOCUMENTS_URI」には、現在のウィンドウで開いているすべてのドキュメントのURIが設定されます。例えば、以下のファイルを開いているとします。
- /home/ubuntu/ドキュメント/テキストサンプル/外部コマンド1.txt
- /home/ubuntu/ドキュメント/テキストサンプル/天気.txt
この場合、「GEDIT_DOCUMENTS_URI」には以下の値が設定されます。
- file:///home/ubuntu/%E3%83%89%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88/%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB/%E5%A4%96%E9%83%A8%E3%82%B3%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%891.txt file:///home/ubuntu/%E3%83%89%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88/%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB/%E5%A4%A9%E6%B0%97.txt
各ファイルがスペースで区切られ、URLエンコードされています。
これをURLデコードすると、以下のようになります。
- file:///home/ubuntu/ドキュメント/テキストサンプル/外部コマンド1.txt file:///home/ubuntu/ドキュメント/テキストサンプル/天気.txt
ツールの保存先について
作成したツールの保存先です。作成したツールを一括でバックアップしたい時は、直接ツールファイルをコピーしておくとよいでしょう。
ツールの保存先
ユーザーが作成したツールは、「~/.config/gedit/tools」フォルダー内に保存されます。「~/.config/gedit/tools」フォルダーを開くと、以下のように作成したツールが保存されています。
ツール名がファイル名になっています。
ツールファイル
ツールファイルを開くと、以下のようにスクリプトファイルになっていることが分かります。シェバン以降に記述されているコメント行は、ツールの設定や情報です。
直接編集することもできます。