日本語環境の構築と確認
ここでは日本語環境の構築と確認を行います。Ubuntu MATEはマルチランゲージに対応したOSなので、日本語の表示やインプットメソッドによる日本語入力が可能です。
インストールの状況によっては日本語表示ができない
インターネットに接続せずUbuntu MATEをインストールした場合や、英語でUbuntu MATEをインストールし後から日本語環境にしたい場合、日本語の言語パッ ケージやインプットメソッドのダウンロード及びインストールが行われていないため、自分で日本語環境を構築する必要があります。インターネットに接続してUbuntu MATEをインストールした場合でも、接続が不安定で途中で切断された場合や、サーバーが混雑していた時なども同様に、自分で日本語環境を構築する必要があります。
念の為確認しておく
インターネットに接続してUbuntu MATEをインストールした人も、ここで紹介する方法で日本語環境を確認しておくと良いでしょう。日本語環境の構築や確認は簡単です。
環境について
ここでは、インターネットに接続せずUbuntu MATEをインストールした状況を想定して記述します。UIの一部が英語で表示されますが、表示されるアイコンやコントロールの位置は言語環境に関わらず同じですから、英語が苦手な人はアイコンやコントロールの位置を参考に操作してください。
インターネットに接続について
事前に必ずインターネットにアクセスできるか確認しておいてください。インターネットに接続できるかどうかは、「Firefox」を起動し適当なWebサイトを開いて、Webサイトが表示されるかどうか確認しください。
表示されればOKです。
1.パッケージのアップデート
何はともあれ、まずはパッケージのアップデートを行います。1-1.ソフトウェアの更新の起動
「システム」メニューを開き「システム管理」を選択し、表示されるサブメニューから「Software Updater」をクリックします。1-2.アップデートの確認
以下のようにアップデートの確認が行われます。1-3.アップデートの通知
アップデートがあれば、以下のようにアップデートの通知が表示されます。「Install Now」ボタンをクリックします。
1-4.認証
以下のように認証画面が表示されるので、自分のパスワードを入力し「認証する」ボタンをクリックします。1-5.アップデート開始
以下のようにアップデートが開始されます。1-6.アップデート完了
アップデートが完了したら、以下の画面が表示されます。「Restart Later」ボタンをクリックし、この画面を閉じます。
2.IBusのインストール
日本語入力を行うため、IBus(Anthy)のインストールを行います。2-1.Ubuntuソフトウェアセンターの起動
「システム」メニューを開き「システム管理」を選択し、表示されるサブメニューから「Ubuntu Software Center」をクリックします。2-2.ibus-anthyの検索
「Ubuntuソフトウェアセンター」が起動したら、右上の検索ボックスに「ibus-anthy」を入力します。2-3.ibus-anthyのインストール
以下のように「IBus Anthy Setup」が見つかるので、「IBus Anthy Setup」をクリックし、右側の「Install」ボタンをクリックします。「Detail」ボタンをクリックすると、以下のように詳細情報が表示されます。
2-4.IBusを有効にする
ここで一旦再ログインか、PCを再起動します。ソフトウェアが見つからない場合は
上記の「ibus-anthy」が見つからない場合は、もう一度「1.」の手順を行ってください。3.言語サポートを起動する
「言語サポート」を起動します。1.コントロールセンターの起動
「システム」メニューを開き「コントロールセンター」をクリックします。3-2.言語サポートの起動
「Personal」グループから「Language Support」をクリックします。4.不足している言語パッケージのインストールのインストール
言語はインストール済みだがその言語に対応したパッケージが不足している場合、まずパッケージのインストールを行います。4-1.不足している言語パッケージのインストール
「言語サポート」を起動すると、現在インストールされている言語及び、その言語に対応したパッケージがインストールされているかチェックが行われます。以下の画面が表示された場合は、パッケージが不足しているので「インストール」ボタンをクリックし、パッケージのインストールを行います。
「詳細」ボタンをクリックすると、インストールされるパッケージの一覧が表示されます。
4-2.パッケージのインストール
以下のように不足しているパッケージのインストールが行われます。5.言語の設定
ここで使用する言語を「日本語」に設定します。5-1.使用する言語の選択
「メニューとウィンドウの言語」リストで、「日本語」がリストの一番上にあるかどうか確認します。「日本語」がリストの一番上にない場合は、リストの中から「日本語」を探し、ドラッグ&ドロップで「日本語」を一番上に持ってきます。
「日本語」を一番上に持ってきたら「5-4.」に飛んでください。
5-2.リストの中に日本語がない場合
リストの中に日本語がない場合は、まず「日本語」をインストールする必要があります。「言語のインストールと削除」ボタンをクリックします。
5-3.日本語のインストール
以下の画面が表示されるので、リストの中から「日本語」を探し、「インストール済み」にチェックをいれます。この画面を表示した時点ですでに「日本語」の「インストール済み」にチェックが入っている場合は、すでにインストール済みです。
チェックを入れ「変更を適用」ボタンをクリックすると、インストールが始まります。
表示される画面に従って操作してください。
インストールが完了したら、「5-1.」の手順を行います。
5-4.システムに適用
ログイン画面などで使用する言語を「日本語」にするため、「システム全体に適用」ボタンをクリックします。5-5.IMシステムの確認
「キーボード入力に使うIMシステム」が「IBus」になっていることを確認します。6.地域フォーマットの設定
最後に地域フォーマットの設定を行います。6-1.地域フォーマットの設定
「地域フォーマット」のタブをクリックすると以下の画面が表示されるので、赤矢印の箇所を「日本語」に設定します。6-2.システムに適用
ログイン画面などで使用する地域フォーマットを「日本語」にするため、「システム全体に適用」ボタンをクリックします。ここで一旦再ログインか、PCを再起動します。
7.日本語の確認
UIが日本語で表示されるか、あるいは日本語入力できるかどうか確認を行います。ここでは日本語入力できるかどうかのみ確認を行います。
画面右上のIBusインジケーターから、「日本語 - Anthy」を選択します。
「pluma」を起動し、以下のように日本語入力できるかどうか確認を行います。
8.キーボードレイアウトがおかしい時は
「半角/全角」キーを押した時に「Anthy」の入力モードが切り替わらず「`」が入力されてしまう時や、キーボードレイアウトがおかしい時は、IBusの設定を確認します。IBusの設定を行うため、「キーボード・インプットメソッド」を起動します。
8-1.キーボード・インプットメソッドの起動
「システム」メニューを開き「設定」を選択し、表示されるサブメニューから「キーボード・インプットメソッド」をクリックします。8-2.インプットメソッドの設定
IBusの設定画面が表示されたら、「入力メソッド」のタブをクリックします。8-3.インプットメソッドのカスタマイズ
「追加」ボタンをクリックします。8-4.日本語の選択
「日本語」をクリックします。8-5.Japaneseの追加
「Japanese」を選択し、「追加」ボタンをクリックします。8-6.Japaneseの追加完了
以下のように「日本語 - Japanese」が追加されます。8-7.英語 - English (US)の削除
「英語 - English (US)」を削除します。「英語 - English (US)」を選択し、「削除」ボタンをクリックします。
8-8.英語 - English (US)の削除完了
以下のように「英語 - English (US)」が削除されます。8-9.日本語 - Japaneseの選択
画面右上のIBusインジケーターから、「日本語 - Japanese」を選択します。その後、「Anthy」を選択します。
8-10.日本語入力の確認
日本語入力ができるか確認します。うまく動作しない場合は、再ログインするかPCを再起動してみてください。
Anthyでキーボードレイアウトを指定する場合
Anthyでキーボードレイアウトを指定する場合、画面右上のIBusのインジケーターから「Anthy」を選択し、「設定 - Anthy」をクリックします。Anthyの設定画面が表示されるので、「入力タイプ」タブをクリックし「キーボードレイアウト」を選択します。
一部のアプリで変換候補のウィンドウの表示がおかしい場合は
一部のアプリで変換候補のウィンドウの表示や表示位置がおかしい場合は、以下のアドオンをインストールしてください。1.ibusの検索
「Ubuntuソフトウェアセンター」を起動し、「ibus」で検索します。以下のように、「キーボードインプットメソッド」の詳細を表示します。
2.アドオンの追加
「キーボードインプットメソッド」のアドオンから、「Intelligent Input Bus - GTK+2 support (ibus-gtk)」か「Qt-immodule for ibus (QT4) (plugin) (ibus-qt4)」をインストールします。どちらをインストールするかは使用するアプリによりますが、よく分からなければ両方インストールしましょう。
3.アドオンのインストール
インストールするアドオンにチェックを入れ、「変更を適用」ボタンをクリックします。アドオンをインストールしたら、再ログインするかPCを再起動します。