CPUの情報を調べる
「lscpu」コマンドは、CPUの情報を調べるコマンドです。「端末」を起動し、以下のコマンドを実行します。
lscpu
以下のように、CPUの情報が表示されます。
日本語環境だと上記のように出力の体裁が崩れて見づらくなります。
英語環境でコマンドを実行するには、以下のようにコマンドを実行します。
LANG=C lscpu
注意
VirtualBoxなど仮想ハードウェア上で動作しているUbuntuからコマンドを実行した場合、一部の情報が不正確になります。出力される情報について
「lscpu」では、以下のCPUの情報が出力されます。()内の表記は英語での表記です。
1.Architecture
現在動作しているCPUのアーキテクチャーです。Ubuntu 64bit版を利用している環境では、「x86_64」と表示されます。
Ubuntu 32bit版を利用している環境では、「i686」と表示されます。
2.CPU 操作モード(CPU op-mode(s))
CPUがサポートしているアーキテクチャーです。「32-bit」と表示されていれば、32bitのソフトウェアを動作させることができます。
いわゆる32bit CPUのことです。
「64-bit」と表示されていれば、64bitのソフトウェアを動作させることができます。
いわゆる64bit CPUのことです。
補足
「64-bit」と表示されているからといって、Ubuntu 64bit版が利用できるとは限りません。Ubuntu 64bit版が動作する条件の1つが64bit CPUです。
そもそも現在のUbuntuは、CPUがPAEをサポートしていなければ利用できません。
3.Byte Order
データをメモリ上に配置するときのレイアウトです。x86 CPUは、リトルエンディアン(Little Endian)になります。
4.CPU(s)
CPUの論理コアの数です。ユーザーから見たCPUのコア数になります。
5.On-line CPU(s) mask
現在利用可能な論理コアの番号が表示されます。6.コアあたりのスレッド数(Thread(s) per core)
1物理コアあたりの論理コア数です。7.ソケットあたりのコア数(Core(s) per socket)
1CPUあたりの物理コア数です。8.Socket(s)
CPUの数です。9.NUMA ノード数(NUMA node(s))
NUMA(Non-Uniform Memory Access)ノードの数です。マルチCPU環境で影響する情報です。
10.ベンダー ID(Vendor ID)
CPUの製造元を表す識別子です。この情報はCPU側で保持している情報で、CPUIDで取得した情報です。
IntelのCPUは、伝統的に「GenuineIntel」です。
11.CPU ファミリー(CPU family)
CPUのファミリーを表す識別子です。この情報はCPU側で保持している情報で、CPUIDで取得した情報です。
一般的にモデルと合わせてCPUの種類を表しますが、この識別子が何を意味するのかは、各CPUメーカーにより異なります。
12.モデル(Model)
CPUのモデルを表す識別子です。この情報はCPU側で保持している情報で、CPUIDで取得した情報です。
一般的にCPUファミリーと合わせてCPUの種類を表しますが、この識別子が何を意味するのかは、各CPUメーカーにより異なります。
13.Model name
CPUのモデル名です。この情報はCPU側で保持している情報で、CPUIDで取得した情報です。
この情報を見ればCPUの名称が分かります。
14.ステッピング(Stepping)
CPUのステッピングを表します。この情報はCPU側で保持している情報で、CPUIDで取得した情報です。
一般的にCPUのリビジョンを表しますが、この識別子が何を意味するのかは、各CPUメーカーにより異なります。
15.CPU MHz
CPUの現在の動作クロック数です。16.CPU max MHz
CPUの最大動作クロック数です。17.CPU min MHz
CPUの最低動作クロック数です。18.BogoMIPS
BogoMipsベンチマークの結果です。数値が大きいほど性能が良いということになりますが、異なるCPU間で比較に利用する値ではありません。